*動揺のため、かなり長め。写真も有り合わせです。
妄 もう…すっごく気味悪かった。
うげーーー
なんじゃアイツーーー
きもげーーーーー
さっきです。雨が止んだのを見計らってすかさずお散歩へ。で、人気がまったく
ない所を歩いてたんです。しかもかなり暗い。中学校の周りを歩いてたの。もち
ろん反対側にはフツーに住宅があるのよ。でも、人っ子一人歩いてないの、私と
こなちゃん以外は。
そしたら、後方から男の声で
ろーずー ろーずー 待ってよー るぉ~ず~
て聞こえたの。「何かなー?」と最初は気にしてなかったんだけど、ずーと
ろーずー ろーずってばぁ キミだよ るぉお~ずっ
て…。私じゃないよね?
こなちゃんも後ろを見ながら歩いてる。
多分これは・・・ローズちゃんていう自分のワンコをフリーで散歩させてて、で、
そのローズちゃんがスタスタと先に行っちゃうから「待ってよボクのローズ」
ていうことなんだろうな、きっと。て思うようにしたの。
そしたらこなちゃんがンコ。なんでここでと思いつつも、こなちゃんのンコを
拾いながら、こっそり後ろを見てみた。
いない。ローズちゃんはいない。そんなワンコはいない。
ソイツとの距離が何気に縮まってる。
ろーずぅ ねぇ待ってよ ろーずぅってばぁ
ひぃぃぃーーーーっ!
こえぇーーーーーっ!!
何をされるわけでもないんだろうけど、おばさんだって、怖いもんは怖い。
こなちゃん…走るよ。
ものすごい早足でこなちゃんを引きずるようにして歩いて、見通しそうな小さい
角をくるっ。
ダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!ダーーーッシュ!
走ったよ 妄ーっ! ぶっちぎりで走ったよー。肺が痛かったよー。
幹線道路まで出て、一息。ろーずぅて声は聞こえない。
はー、よかった。さて、こなちゃん帰ろうか。
でも・・・幹線道路て、車の往来はあるけど、人通りが多いわけじゃないのよね。
明るいしガソリンスタンドもあるから、まあ危険度はかなり低いだろうと思っ
てたの。
なのに
ろーずぅ ねぇ ろーずぅ
聞こえる…あの声がまた聞こえる…。
前から、あのオトコが歩いてくる。
ショートカットしたか?
マジかよ…
戦慄が走ったよ。
どど、どーするどーする。こなちゃんどーするよ?
なぜか足が止まらない。私も前に歩いてる。止まれ、この足!止まってってば!
て思ってたら、斜め前方にコンビニ。その前で、女の子が3人たむろしてる。
そのうち1人が「あー コーギーだあ」てこなちゃんに気付いた。他の子も
「かわいー」て言い出した。聞き飽きてるけど今はそんなこと言ってる場合
じゃない。ならばナデナデさせてあげようじゃないのっ、てんで、その子達の輪
にあえて食い込んでみた。
「いくつですかぁ?」「女の子ですかぁ?」なんて聞かれてハイハイ答えてる
その時。背後から、
ろーずぅ
や、やめろ…
怪訝な顔をする女の子達。「ローズちゃんていうんですか?」て言うから「し、
知らない。あのひと、知らない人」てかなり動揺を交えて答えたら
「やっだーっ 気持ちわるーいっ!!!」
「えーっ なにっ!? 変質者ぁっ!?」
ギャルパワー炸裂。
そいつ、「な、なんだよ、ちげーよ」て逃げて行きました。
それから、女の子達が
「お姉さん、駅の方に行く?私達、駅まで行くから一緒に行こうよ」
「そうしようよ、アブナイよ、アイツ。戻って来るかもよ。」
て、いいトシしたおばさんが、ギャル警備団に囲まれて帰ってきました。
「ありがとうありがとうっ ほんっとにありがとう」て言ったら、
「いいのいいのー」て明るく手を降ってくれたギャル達。
見た目はギャルギャルしたけど、いい子達だったー。どうもありがとう
ひー、怖かったよ。もうあのコースは夜は止めておこう。うん、しばらく止めて
おこう。
ローズて誰だったんだろう?