ロシアの北都 サンクトペテルブルク紀行

2005年秋から留学する、ロシアのサンクトペテルブルク(旧レニングラード)での毎日を記します。

銀行口座を開設

2006-03-15 21:39:42 | Weblog
2006年03月15日 18/03/06 uploaded
ロシア滞在通算186日目
【今日の写真:同じ方向に3本連なる飛行機雲。どこへ向かうのか。ネフスキー大通り、ファンタンカ川の側にて。】

今日の主な動き
09:11 出かける
09:18 マヤコフスカヤ駅
 メトロ マヤコフスカヤ(09:24)→バシレオストラフスカヤ(09:32)
09:47頃 学校
11:48頃 バシレオストラフスカヤ駅
 メトロ バシレオストラフスカヤ(11:51)→ガスティニードヴォル(11:55頃)
     ネフスキー通り(11:57)→マスコフスカヤ(12:12)
 K-13のマルシュルートカ マスコフスカヤ(12:22)
                  →プルコヴォ2(国際空港)(12:30)
12:30 プルコヴォ国際空港
 K-3のマルシュルートカ プルコヴォ2(13:38)
                →セイナヤプロシャチ(14:21)
14:30過ぎ サドーヴァヤ通りのカフェ
14:53 洗濯屋
15:10頃 日本センター
15:38 ネフスキー大通りの銀行”СБЕРБАНК РОССИИ”
16:22頃 CITY BANK
16:30頃 ”СБЕРБАНК РОССИИ”
18:10 洗濯屋
 159番のマルシュルートカ セイナヤプロシャチ(18:28)→マヤコフスカヤ(18:40) 18:50頃 家の向かいの携帯電話の店
18:55 帰宅
19:07 出かける
19:20 モスクワ駅
21:09 帰宅 

 ついに銀行口座を開設。目的はCITY BANKでまとめて引き出した現金を安全に保管することと、(可能ならば)日本からの送金をこの口座で受けるようにすること。
 というのも、CITY BANKでは引き出しの度に手数料がかかるのでまとめて引き出すのだが、多額の現金を持ち歩くのは危険。そこで、引き出したらすぐに銀行に預けるようにすれば盗難や紛失のリスクは下がる。また、CITY BANKのレートは結構高い気がするので、もしかして直接送金してもらえれば損失は少ないかもしれない。この辺り、まだまだ未知のところが多いが、試してみる価値はありそう。

 これまでホストファミリーや先生に銀行について聞いていたのだが、”СБЕРБАНК РОССИИ(ズベルバンク ロシー)”という銀行が一番良いとの助言を得た。国立の銀行で、あちこちに支店があるらしい。確かに、ペテルブルクはもちろん、出かけた先でも”СБЕРБАНК РОССИИ”の支店やATMはよく見かけた。
 
 そこで”СБЕРБАНК РОССИИ”に口座を開設することに決め、夕方ネフスキー大通りの支店に行ってみた。
 窓口でおそるおそる、「口座を開設したいのだが...。」と言ってみると、「通貨は何で?」と聞かれ、「ルーブルで。」と答える。すると窓口のおばちゃん、「分かった。2番の窓口に行って。」とあっさり。

 2番の窓口に行き、係の女性に求められるままにパスポートや外国人登録などを提出。対応は丁寧で、質問にも面倒くさがらずに答えてくれた。はじめ、外国人登録の期間が7月15日までだからそれを過ぎると口座は閉鎖されると言われ、私はびっくり。「また将来ロシアに来るから、それは困る。」と言うと、口座の有効期間を5年にしてくれた。まずは10ルーブル以上の金額を口座に入金するよう言われ、100ルーブルにしておく。彼女はたくさん書類を書いていて、その間暇な私は周囲を見渡す。

 外国人の私が口座開設にパスポートを求められるのは分かるが、面白いことにロシア人たちも皆パスポートを手に各種窓口に並んでいる。ロシアの国内用パスポートは日本でいうパスポートと意味が違い、身分証明書として使われているということは知っているが、日本の銀行しか知らなかった私にとっては、いささか異様な光景であった。

 窓口氏は、コンピュータの隣にあるモノクロプリンターから出力されてきた書類に署名するよう求めてきた。しかもその数が半端ではなく、10カ所以上に署名した。印鑑というシステムがないこの国では、サインが印鑑のかわり。おかしな契約に署名していないかどうか確認しようとするも、両面刷りにびっしりとロシア語でかかれた書類には、知らない単語のオンパレード。しかも短時間で読み切ることはできない。そういえば、日本で住宅の賃貸借契約を締結したり、銀行口座を開設したりするときも契約書を全部読むことはないなとわり切り、求められるままにサインする。いくつかの書類は私に戻ってきたので、後でじっくり読んでみればロシア語の勉強になりそうだ。

 最初の窓口での手続きが終わると、丸いプレートを渡され、別の窓口へ行くよう指示された。はじめの100ルーブルは別の窓口で支払うらしい。
 こうして手にした通帳は10ページにも満たない小さなもので、日本の通帳のように磁気テープが入っているわけでもない。が、中には透かしも入っていたりして、なかなか素敵なデザイン。
 日本の銀行で口座を作ると、通常はカードと通帳がセットになってくるものだが、ここではカードはまた別らしい。通帳の口座には、窓口にパスポートを持参して預け入れ、引き出しをしなければならないというので、ATMで使えるように、カードの口座も開設することにした。

 カードのために、また新たな書類の記入を求められたが、今度は面白いことを聞かれた。「パスポートは誰が発行したのか?」というのである。そんなことは考えたこともなかったので、どういうことかと聞き返すと、「パスポートは誰が与えた?警察か?」などと聞いてくる。
 パスポートには「日本国外務大臣」の印があるからそのページを見せる。ロシア語で「外務大臣」という語を知らなかったので、英文の冒頭”The Minister for Foreign Affairs of Japan”を指してこっそり英語で言ってみるが通じず。すると窓口氏、「”МВД Японии(日本国「内務省」)”でいいから書け。」と言うので、素直に”МВД Японии”と記す。なるほど、ロシアの国内用パスポートは「内務」省の管轄というわけだから言っていることは良く分かるが、ロシア以外の国では、パスポートは普通「外務」省の管轄。しかも日本に内務省など存在しない。この辺の感覚も、ロシア独特で面白かった。
 
 ちなみに、カードの発行には3週間かかるそうで、その時また来るように言われた。本当は送金の方法なども聞きたかったが、書類を一通り読んでからにしよう。

-その他の出来事-
・指名手配の留学生
 大学の事務室の前で掲示を見ていると、珍しく事務員の女性が話しかけてきた。なんでも、2月に来た日本からの留学生が、ビザの手続きに必要な写真を未だに持参していないとのことで、すでに所定の手続き期間が過ぎているため1000ルーブルの罰金がチャージされるという。私の知らない日本人だったが、他の日本人にも彼のことを聞いて、至急事務に来るよう伝えてほしいと言われた。
 事務が預かっている彼のパスポートを見せてもらった時、私は目を疑った。あろうことかパスポートの査証欄に電話番号を、しかもペンでメモしていたのである。事務の女性は、これが彼の連絡先かと聞いてきたが、それは日本の領事館の電話番号。急いでメモを取ったのだろうが、パスポートの査証欄は出入国審査官以外は記入してはいけない場所。下手すると出入国の際に疑われる。これはパスポートを持つ人の常識だと思うのだが。
 生年月日から、私よりいくつか年上の人であることが判明。どんな人なのかは全く分からないが、査証欄に平気でメモを取る人なら手続きをおろそかにするのも無理はない気がする。

・T口氏帰国
 3月7日からペテルブルクに滞在していた知人、T口氏が今日昼の便で帰国の途に。
 ロシア語で分からないとき、日本語が全く分からないロシア人にも彼女は日本語で話しかけていたが、どういうわけか通じていると思われる場面が少なくなかった。そんな様子を見て、コミュニケーションって言語だけじゃないんだなあということを感じさせられた。一番重要なのは、相手と通じようとする思い。言語を学んでいると、「言葉さえ出来れば。」と思いこんでしばしばこのことを見落としがちになるが、言語は一つのチャンネルに過ぎないということをT口さんは示してくれたように思う。 
 


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