・枯枝にからすのとまりけり秋の暮 松尾芭蕉
・ほととぎす銚子は国のとっぱつれ 古帳庵
・なつかしきわが故郷は何処ぞや彼処にわれは山林の児なりき 国木田独歩
・まてど暮らせど来ぬ人を宵待草のやるせなさ今宵は月も出ぬさうな 夢二
・銚子灘朝朧大海を飛びいつる如と初日の出 小川芋銭
・朝またき彼方の岸はアメリカと聞て爪立つおはしまのはし 尾崎咢堂
・わかれても故郷の海のあゐいろか目にあり秋よさびしくあるかな 尾張穂草
・ここに来てをみなにならひ名も知らぬ草花をつむみずからの影踏むわれは仰がねば投打の高さを知らず波のうねうね・・・ 佐藤春夫
・犬吠の今宵の暾待つとせん 高浜虚子
・磐はしる外川の滝のむすぶ手もしばしはよどむ淀むせもあれ 源俊頼