翌日は、杉乃井ホテルの地熱発電所施設を見学させていただきました。日本有数の湧出量を誇る大分県別府温泉において、昭和55年に日本のホテル業界で初めて本格的な地熱発電所として運転を開始したこの施設は、当初からの設備そのままで、ホテルの冷暖房や温水プール、イルミネーションなどの電力をまかなっています。自分の施設の電力を自家泉源の地熱でまかなうという取り組みが、30年以上も前から行われていたことに何より感服しました。
宿泊は、「杉乃井ホテル」。平日というのにたくさんのお客様がいらっしゃっていました。5段からなる湯船を棚田状に広げた大展望風呂「棚湯」や水と光と音が織りなす幻想的な噴水ショーが行われる「ザアクアガーデン」など、アミューズメント盛りだくさんの施設に、時間が足りないと言った感じで、あっという間に時間が過ぎて行きました。今度は、個人的にゆっくり楽しみに出かけたいですね。
八丁原地熱発電所を出発した我々が次に訪れたのは、長湯温泉。
長湯温泉では、炭酸ガス濃度の高い温泉を利用した竹田流現代版湯治文化の構築を、温泉街と地域の皆さんが一体となって行っています。以前からドイツとの国際交流があったこともあり、異国の温泉文化も積極的に取り入れています。こうした歴史ある温泉文化を大事にしながら、現代の温泉に融合させる取り組みは、温泉地にとっても温泉地を抱える行政にとっても大きな効果をもたらしています。
宿泊は、長湯温泉「翡翠之庄」。30,000坪という広大な敷地に、茅葺き屋根の母屋、300mの渡り廊下で結ばれた客室は、純和風建築の離れで、それぞれ趣向を凝らしたお部屋になっていて、内湯や露天風呂も付いています。お料理は、自家菜園で収穫される地産地消にこだわった野菜やエノハ料理。贅沢すぎる空間とおもてなしに非日常を味わうことができました。(続く・・・)
先日、当協会の先進地研修が行われ、2泊3日の日程で大分県に研修に行って来ました。
今年は、九州管内で、特に地熱発電の勉強をしたいとの要望があったことから、わが国最大の地熱発電所がある大分県での研修を企画しました。
全行程バスでの移動で、一日目は、まず八丁原地熱発電所へ。発電所の施設は、想像していたよりも遙かに大きく、また少し過ぎた紅葉の景色をバックにもくもくと立ち上がる蒸気に、ただ圧倒されるばかりでした。展示館に入ると、まずはビデオ鑑賞20分、その後、発電のしくみについての詳しい説明がありました。次に場所を移動して、屋外設備やタービン建屋の見学をしました。この日は、他にも大型バスで見学に来られたお客さんやテレビクルーも撮影に来ていました。
近年、インターネットを初め、いろんな情報があふれ、事前に様々な資料を入手することができ、頭の中では、ある程度把握して臨んだ研修でしたが、やはり実際にその場所に行って、その大きさや音や匂いを肌で感じることができ、とても勉強になりました。(続く・・・)
先日、改修工事を終え、生まれ変わった山鹿温泉「さくら湯」に行ってきました。
さくら湯は、今から約370年前の肥後細川藩の御茶屋にその歴史の端を発し、明治初期の大改修以降、改築・改修を重ねながら昭和48年に惜しまれつつ取り壊されるまで、山鹿市民の生活の中にあった温泉でした。その「さくら湯」が時を超えて、日本の伝統工法により明治期の雰囲気をもつ木造温泉として甦りました。
残された平面図に基づき、浴室や唐破風のある玄関、十字にクロスした屋根の形など、昔の面影そのままに蘇る重厚感のある建物です。
皆さまも是非、山鹿温泉の原点「さくら湯」にお出かけ下さい。
残念ながらお風呂の中は、人がいっぱいで、撮影できませんでしたので、こちらの公式ホームページをご覧下さい。→http://sakurayu.coresv.com/