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東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

副産物

2025年04月28日 | トンボ
この土曜日は気温が低くどんよりとした曇り空の中、ヒメクロサナエの羽化を撮りに上流部へ訪れた。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
先ずは羽化殻の数をチェックして状況把握に努めていると、羽化中のトンボを発見!それは...

アサヒナカワトンボ 雌(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
発見時は裂開したばかりで動かず、もしかしたら羽化不全かと思ったが、暫く様子を見ていると羽化を進行してくれたので一安心。アサヒナカワトンボのメスらしい姿になった時の一枚。どうしてもヒメクロサナエは羽化殻しか見つからない...そんな時、テネラルが飛び立ち植物に静止!それは...

ヒメクロサナエ 雌(テネラル)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
この体色の段階を見る限りでは、おそらく前日の午後に羽化した個体の居残りに伺える。

アサヒナカワトンボ 雄(橙翅型の羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
カワトンボ科は護岸のえぐれの天井部分を羽化場所に選択する事がよくあるので要チェック。
こうした場所は晴れた日だとコントラストが強すぎて難しい場合が多く曇りだからこその出来映え。

ヒメクロサナエの羽化殻

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
本命は羽化殻とテネラルのみ。アサヒナカワトンボの羽化殻も混じるが、この数からすると羽化終盤といったところかも知れない。羽化殻から時期や状況を読むのもトンボ観察の楽しみ。ヒメクロサナエはアオサナエの羽化と同時期なので、どうしてもアオサナエの美しい青草色の羽化色を優先してしまい、何時もヒメクロサナエの羽化は後回しになってしまう。本命がダメでもアサヒナカワトンボの羽化を発見できたので何より。

撮影日:4月26日

4月下旬の草はらで

2025年04月24日 | いろいろ
娘たちと河川のトンボ観察を楽しんだ後、沿岸部の草はらの様子が気になり寄り道。

キリギリスの幼虫

このところ幼虫が発生するタイミングで草刈りがされてしまうパターンなので数が少なく残念。
管理された公園に生息するバッタの最大の天敵は草刈りだと思うけれど被害妄想だろうか。

ヤブキリの幼虫

前回撮影した画像だけれど、キリギリスとの見分け用に掲載した。
背中の色模様と体型が違い、掲載画像ではわかりずらいがキリギリスの方が後脚が長い。

ツバメシジミ

バッタを探している最中、メスの取り合いで目立っていた。今までツバメシジミは初夏のイメージだったけれど、春先に発生している事を最近知った。そろそろ河川敷ではギンイチモンジセセリ(春型)のシーズンだ。探してみよう。

全てNikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

撮影日:4月20日

大空へ飛び立つアオサナエ

2025年04月23日 | トンボ
水中の生活から無事に羽化を終え、初めて陸上の世界へいざ飛び立つアオサナエ。

アオサナエ 雄

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
何度、狙っても絶対にピンボケだから何時も狙わずにいたけれど渾身のワンショットで奇跡が起きた。
トンボは羽化の段階を見張られているのがイヤだから、見られていない時よりも飛び立つのが早い。

アオサナエ 雌

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
こっちはちょいピン甘だけれど許容範囲。
羽化殻と飛び立つテネラルの両方にピンが来ていると最高。偶には狙ってみるもんだ。

撮影日:4月19日、20日

娘とトンボ観察

2025年04月22日 | トンボ
先日、長女が桜が咲くとダビドの羽化だよねと言って来た。久々にフィールドへ行くかと尋ねると、
河川がいいとの事。わかった、でも、朝、起きられなかったらアウトだ。そのつもりでな...

アオサナエ 雄(羽化)翅を伸ばしている最中

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
朝は涼しく一日中曇り予報。最高気温は20℃予報なので羽化には適温。朝、涼しかったので前日よりも羽化開始の時間が遅れると予想していたが、到着すると既に羽化中。自然界に予想など通用しない。羽化の姿はコントラストの少ない曇り空の方が綺麗に撮れる。

長女は小学生の頃、散々フィールドに連れ回されていたのでそれなりの知識は脳裏にあるはず。ただ、高二女子なので流石にもうフィールド観察には参加しないだろうと思っていたが、今回は嬉しくも姉妹揃って参加してくれた。

アオサナエ 雌(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

次女が羽化のために上陸したアオサナエのヤゴを捕まえてしまった。ダメだから...

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
しばらく放置して様子を見たていたがいつの間にか消えていた。羽化は翌日に延期したらしい。
そろそろヤマサナエの羽化の時間なので移動。すると...

ヤマサナエ 雌(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
流れと岸辺の境界で羽化を行う習性を持つヤマサナエ。
撮影時に波立たせると水没させてしまう可能性が高く、羽化不全を起こさせてしまうので要注意。

ヤマサナエ 雄(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
異例もあり垂直の壁に登って羽化を行う個体も見られた。ここだと目立つので天敵の野鳥に発見されやすい。羽化の場所を決めるのは気まぐれなのかも知れない。そろそろ羽化の時間帯が終了。次は何を観察しようか?曇り空だと越冬トンボはダメ。娘たちに何が観たいか尋ねるとヤゴと魚が観たいとの事。羽化の時期なのでなるべく荒らさないようにピンポイントのみを網で掬ってみた。すると...

水路(泥底)の成果

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

河川(砂礫と抽水根)の成果

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED


Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
彼女達が母親になった時、フィールドに出て自分の子供に生きもの事を教えてあげられる様になってくれたら嬉しい。また行こう…

撮影日:4月20日

アオサナエとホンサナエの羽化

2025年04月21日 | トンボ
この土曜日はトンボ修行中のSさんとアオサナエの羽化観察に向かった。

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
先週末よりも時間帯が早まっている事を想定し1時間早く出発。しかし、到着すると既に羽化中。

アオサナエ 雄(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
今回は撮影しづらい場所で羽化する個体が多かった。
撮影中に早くも成熟したアオサナエのオスの縄張り占有あり。

ホンサナエ 雄(羽化

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED


Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

ホンサナエ 雌(羽化

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
ホンサナエは前回まで羽化殻も見られず、今シーズンは諦めていたところ。
2種同時の羽化観察が叶い何より。Sさんに2種の相違点を説明。

アオサナエ(右)ホンサナエ(左)の羽化殻

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
大きさには個体差がありアオサナエは腹部の中心と両サイドに棘が目立つ。
ホンサナエはアオサナエほど目立つ棘はなくスマート。

同河川にて新たな羽化場所の開拓を楽しもうと思い、気になっていた場所で羽化殻をチェックした。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
所々で行われていた改修工事が終了してから5年以上が経過しているけれど、羽化殻が見られたのは、工事と増水の影響による地形変化が無い場所のみに限定され、数も非常に少ない。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
昨年、ホンサナエとアオサナエの成虫は広域で見られていたけれど、
今回の知見で川底は殆ど石コロばかりで両種のヤゴが好む砂礫や砂泥の場所が無い状態だった。

オドリコソウ

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
草花観察も好きだと言う事で、そろそろ開花している頃だと思い、
以前に見つけたオドリコソウの群落をご案内。また行きましょう。

撮影日:4月19日