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こっちゃんポイント ★★★★
鑑賞環境 こっちゃんシアター 上映時間 103分 製作国 日本 公開情報 劇場公開 (東芝エンタテインメント) 初公開年月 2005/09/23 ジャンル ロマンス
寿俊(山崎まさよし)は、親から受け継いだ古い写真館で働いていた。のんびりした時間の中で、訪れる人々の幸せな時間を写す仕事を楽しむ寿俊。周囲には隠していたが、実は寿俊に残された時間は、あとわずかだった。だが、そんな運命すら静かに受け止めて、彼は独りで消えようとしていた。そんなある日、寿俊の写真館に、小学校の臨時教員・由紀子(関めぐみ)が訪ねてくる。やがて2人は惹かれあうようになるが、寿俊は自分に残された時間の短さを知るからこそ、本当の気持ちを伝えられず…。
(作品資料より抜粋)
韓国映画のリメイク版。これは邦画の方です。
まず、先にこの映画の良いとこを言っておきしょう。
- 好きなキャストがいっぱい出演(特に西田尚美が好き♪)
- 「いかにも山崎まさよし」な音楽(特にラストの歌が好き♪)
- 日本人に向けたお上手リメイク(おばあちゃんの葬式写真を撮り直すシーンはこっちが好き)
実は今回ちょっと、感想というよりも何だか「単なる比較」みたいになっちゃいました。
上記は気休めの”毒抜き”ってトコロです。(笑)
感想を書く前にまずこの画像をドーゾ。
念のため、「ローマの休日」ではありませんよ、と言っておきます。(て、分かるよね)
左が”韓国版”で、右がリメイクされた”日本版”の同様のワンシーン。
ノーヘルはヘルメット着用へ。スクーターは赤から白へ。路駐まみれの道路はスッキリ。後ろに乗るネーチャンは婦人警官から臨時教師へと。まぁ細かい違いはあるものの、一見 この日本リメイク映画は、実に丁寧にオリジナルを準(なぞら)えた出来を印象付けます。
ちなみに”韓国版”は『八月のクリスマス』 邦画であるこちらの作品は『8月のクリスマス』と名前に違いを付けたようですが。「八」か「8」かの違いなんて微妙すぎますね。別に同じでも良かったんじゃないでしょうか。
ところが、コレが 観てみると「微妙」どころか意外に大きな違いが存在します。一番肝心なトコロが書き換えられてしまっていますのよ。こ、これが「日本向け」ってことなのでしょうか?
あ。誤解しないで欲しいのですが、この邦画「8月のクリスマス」が面白くないと言っているワケではありません。恐らく、”この話”を始めて”この形”で観た人の多くは「あぁ。これがあの韓国でも日本でも評判の高かった名作なんだな」と満足できると思います。
つまり、一本の映画としての作りを言うならば、この作品はとても静かで、丁寧で、決して悪くはない作り。そしてそのままスムーズな気持ちで悲しみの残るラストに涙するのもそれほど無理はない事だと思うわけです。
こっちゃんも実際、「うん。まぁ良いね」と思いました。ただし、これをあの名作「八月のクリスマス」と言うならば話は変わってきます。そんな風には納得がいかない思いなんですねぇ。
たぶん”韓国版”「八月のクリスマス」を観て、そちらを気に入った方の中には こっちゃんと同じような感想を持たれた方もこの日本の中に1人くらいはいるのではないでしょうか?
「シム・ウナじゃなきゃダメ!ハン・ソッキュ以外は認めない!」こっちゃんは別にそんなコトを言っているのではありませんよ。(もっとも、そういう方もいらっしゃるかもしれませんが・・・ )
観終わったとき、この邦画「8月のクリスマス」では、ホ・ジノ監督が撮ったオリジナルとはまるで違った印象が残ります。実際、これはホ・ジノ監督が言いたかったことではないのだと思うのですが・・・。
みなさんはどう感じたのでしょうか?
実は今もこの感想文を、ホ・ジノ監督のオリジナル作品を観ながら書いています。
つい先日観たリメイク版のイメージを頭の中で重ねながら。
先ほどのスクーター二人乗りに始まって、スイカの種飛ばし、立ション、オナラの幽霊話まで(軍隊が学校に変ってるものの)そっくりに作り直したリメイク版。ただし、時代の流れなどによって、ビデオデッキがDVDプレイヤーにはなってたり所々設定が変更されています。
それは良いとして・・・。
なんと、あろうコトか、「ココを変えてはダメですよ」という部分が、いとも容易(たやす)く塗り替えられているではあーりませんか。
おやおや?それをやっちゃあダメでしょう!・・・・あの主人公の書いた手紙。
あれが彼女の手元に届いちゃダメですよッ!
これ 両方観た方ならその意味を分かってもらえると思います。
これをやるかやらないかでその作品の本来持つニュアンスや意味までもが まるで変ってしまいますからね。
過去に韓国オリジナルを観た人は、もし”そんなコト”を一切忘れて鑑賞に臨めるならば、ただ単に「あ~面白かった」で済む話になるのかもしれません。
でも、こっちゃんはそれが出来ませんでした。これではあのオリジナルの持つ「潔(いさぎよ)さ」が半減してしまっているように感じてしまったんです。
自分の死期を悟りながら、その事を家族以外には決して伝えなかった主人公の”死仕度(しにじたく)”というか、”人生の整理”というか。そんなモノを小さな小箱に詰め、そのまま静かに一人で人生の終焉(しゅうえん)を迎えたハン・ソッキュのあの姿に こっちゃんは心を打たれましたからね。
恐らくは、このリメイク版「8月のクリスマス」を観た人が、こっちゃんとは逆にその後でオリジナルを観た場合には、精々(せいぜい)「ふ~ん」。もしくは「え?これだけ?」なぁんてそう思っちゃうかもしれませんね。オリジナルにはそれくらい「あっさりしている」と感じるほどの印象が残ります。
韓国版には、死を間近にして”オジサン”が頭の中で想い描く回想シーンすらないのですから。
ただ それなのに後にまでズーッと余韻となって続いてゆく良さがあるのですよね。
もしかして、ここが”名作”と呼ばれる所以(ゆえん)なのかもしれません。
考えたら「作り直すことが出来ないモノこそが本当の”名作”だ」という事なのかもしれませんね。
この映画を観たこっちゃんは先に”韓国版”を観ているお陰で、”余韻”よりも、一緒に観ていたくまたんの「やっちまったな...」という言葉の方が頭に残ってしまいました。(笑)
もし”韓国版”を観ていない方がいましたら、この作品よりも先にそちらを観ることをオススメします。
このリメイク版を楽しむ為には、「オリジナルと比べないで観るコト」が大切。
こっちゃんポイントもそういうコトを前提に付けました。
比べてしまえば・・・リメイクのポイントはガタ落ちですから。
そういうワケでみなさん、デジカメ・プリントも写真屋さんに持って行きましょうね!
て、なに宣伝してるんでしょ。(笑)
ん、ここに居たか!シム・ウナ!
なんだ、なんだ、結構有名な女優さんかいなぁ~。
じゃ、唄います。
「わか~るかい、ボクはここに居る~~♪」
あれ、歌詞あってる?
それがいい事なのかどうかは別としてね。
あの静かに迎えるエンディングがなんともいえなかったんですけどね。
まぁ、あえて、見比べようかと思わないけど、(今まで韓国映画のリメイクでオリジナルを超えたのを個人的に知らないから)機会があれば見てみますね。
山崎まさよしさんがちょっと苦手なあたしは、
これはムリかな?って思っちゃってます(^-^;
でもやっちまってるにも関わらず★4つ
ってのは1本の映画として観たら好きって事なのよね。
あたしも機会があったら観てみま~す。
フッ。
早くも見つけましたねシム・ウナ。
そーさ。ここにいたさ。
この映画で一躍大人気ですよ♫ あ、韓国版ね、もちろん。
「ボクはここいる~♪」それで結構です
▼mっくす君へ
そーなんだよねー
韓国版のあの物静かなラスト。良かったよね~~~
ま、このリメイクもそんな騒がしいってワケじゃあないんだけど、
違うんだよね~あっちとは。
やっぱり韓国を越えられなかったと思うのであります
▼miyuさんへ
そうだねぇ。
山崎まさよしがニガテな人は見ない方がいいね。
そんな人は韓国の方がオススメだね。
そっちは山崎出て無いから(笑)
でもmiyuさん、これ見るの?
チャレンジャーだね(笑)
関係ないけど、東野圭吾「白夜行」の大ファンだけど、ドラマ「白夜行」も完全なる別モノとして観たらよかった~っていうのと似てるかも。
そっかー
人それぞれなんだなぁ。
確かにこっちの方が日本人の感性に合っている様な気はしますしね。
あまり何でも比べちゃうのは、映画の楽しみを半減させちゃうので
気をつけないとイケませんね
フェスでみて、さらにおきに に なったわけです。
この映画予告でみてて
見たいかな~っておもってますた。
こっちゃん的には「韓国」先の方がよいのですな
それからにすることにしまふ
でも、いつになったら見るか不明(笑)
ヤマP良かったですよ。
邦画のコチラも別に悪くはありませんからね。
ただ、こっちゃんは韓国の持つ雰囲気と
あのニュアンスの的確な表現の仕方に心を打たれましたからね。
アチラの方が数段上です。
でも・・・るさん、韓国映画大丈夫?
いつか誰かが気がつくかもしれないけど
手元に届かないから余韻が残る。
ずっとずっと後になって
見違えるようにキレイになった彼女が
気持ちの整理がついてから写真館を訪れる。
リメイクのほうは「切手を貼っている」
・・・これは明らかに「自分が死んでから
伝えてください」という遺書ですね。
ましてやわざわざクリスマスにポインセチアを
プレゼントしにやってくる。
・・・手紙を投函してしまうのは妹さんの気持ち
だとしても
内容をまさやんのナレーションで読み上げてしまうのは私もちょっと・・とは思いましたが。
そこまでせんとわからん日本人じゃないよと思いつつ
この辺の感覚がこの監督の表現の違いだったんでしょうね。
まさにその通りですよね。
素晴らしいですね。
こっちゃんが言いたかったことを全て言ってくれてます。
全くその通りだと思いますね。
「切手」を貼ったか貼らないかの違いが
こうも物語の印象を変えてしまうものかと・・・。
こっちゃんはやっぱりオリジナルが好きなので
このリメイクを観る前にそこだけは絶対に守って欲しい部分だったんです。
それがイトも容易く壊されてしまったコトに
正直ショックを受けました。
映画としては良く出来ていたと思いますが、
これをやるならタイトルをもっと別なものに変えて欲しかったですね。
ホ・ジノ監督は日本人が描くことの出来ない心理描写を
映像にのせることが出来る監督さんなのだと再認識しました。
とても良いコメントありがとうございました