こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

初恋のきた道 (1999)

2005年05月27日 | めっちゃ好きMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★(金犬賞受賞)

こっちゃんシアター

上映時間 89 分
製作国 アメリカ/中国
公開情報 SPE
初公開年月 2000/12/02
ジャンル ドラマ/ロマンス

町からやってきた若い教師ルオ・チャンユーに恋して、その想いを伝えようとする18歳の少女チャオ・ディ(チャン・ツィイー)。ディは手作りの料理の数々にその想いを込めて彼の弁当を作った。やがてその気持ちに彼も気づき、いつしか二人の心は通じ合う。しかし、時代の波「文革」が押し寄せ二人は離れ離れに。少女は町へと続く一本道で愛する人を待ち続けるが・・・・・。
(作品資料より抜粋)

今や世界のスターとなった【アジアン・ビューティ】こと、チャン・ツィイーのこの作品を観ました。たぶん5回目くらいの鑑賞になると思います。やっぱり泣いてしまいました。 また、こっちゃんが初めて泣いた中国映画でもあるんです。しかも、大泣き!(笑)この映画一本でチャン・イーモゥはスゴイ!」という思いになれますね。何度観ても胸が熱くなり、しめつけられるような想いが突き刺さるのです。今日現在、過去観た中国映画の中で、お気に入り映画を1本だけ選ぶなら間違いなくこの作品を選ぶでしょうね。そんな大切な心の映画でもあります。

この映画、最初の10分は現在の物語で始まります。田舎村の学校を再建するため金策に走り、吹雪の中、心臓病に倒れた父親の死に駆けつけた息子と、悲しみに暮れる母親のシーンです。
隣町の病院にある遺体を車で運ぶという村長の意見に絶対に耳を貸さない老いた母親。「何としても、担いで父さんを連れて帰る」と泣きじゃくります。そんな様子が、ひたすら淡々と白黒の映像で描かれて行くのですね。

母親がそこまで頑なに遺体を担いで帰るというのは、「担いで帰れば、魂に家路を見せることが出来る」という、この土地古くからの言い伝えを信じているからです。冒頭いきなりそんな話を見せられてもこちらは、「我が儘なお婆さんだなぁ」程度に思ってしまい、たった一人の母親をも説得出来もしない頼りなさげな息子が哀れにも見えます。

しかし、回想シーンに入ったとたん!今までモノクロだったやり取りは鮮やかなカラー映像として広がり、そこで描かれる春の香りや、紅葉に色づく秋の美しい景色に惹きこまれてしまいます。そしてそんな景色にひけを取らないほど美しい『初恋』の物語が綴られ始めるのですよね。まだ幼いとも言える少女の恋心を、この映画は優しく優しく描いていきます。

特に印象的なのは水汲みのシーン。自分の家から遠い学校近くの井戸まで、毎日水桶を担ぎに来る彼女。そんな井戸で水を汲んでいる最中、学校から先生が水を汲みに来る様子に彼女は気付きます。そして、せっかく汲み上げた水を慌ててまた井戸の中へ戻す。先生と一緒にお話をしながら水汲みをしたかったんですね、彼女。この可愛らしく純粋な恋心!これこそが『初恋』のイメージではないでしょうか。

歩いているときも、布を織るときも、水を汲むときも、料理を作るときも・・・・・、彼女の想いは先生のことだけ。チャン・ツィイー演じるディの黒い瞳には、何の濁りもありません。 切なく、優しく、暖かい想いを抱くディの姿が、あまりにも美しすぎる映像と、切なすぎる音楽に包まれて、村中の野山を走り回ります。「身分が違うんだ。あきらめな。」と言っていた、盲目のディの母親が、悲しむディのために割れた食器を瀬戸物修理屋に頼んでくれたのも、心温まる名場面ですね。

90分に満たない短い映画ですが、その短い時間の中には数え切れないほどの名場面と、美しい『初恋』の想いが詰まっています。まるで初恋の宝石箱のような映画ですね。 

先生が初めてこの村にやって来た初恋のきた道は、父と母の長年育んだ愛が家路につく道___

誰もが、かつて持った『初恋』の時の純粋な気持ち。時代や、形は違ったとしても、この想いは人の心としてに共通に存在するものだと信じています。

《2006.07.09記事改訂》

 
【作品】 初恋のきた道



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29 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (cyatoco)
2005-05-27 11:06:28
ででででたあ~~~~!またしても5つ☆。泣きたくなったらこれって感じですね。ナレーションまでいいなんて・・期待しちゃうな。中国映画あんまり見たこと無いから楽しみです。週末はこれで決まりだな。
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これが、来たか!! (ふしみ☆)
2005-05-27 13:14:43
これ、録画済みでしたー。チャン・イーモゥ監督だよね。



こっちゃんの 金犬賞なのね!!  



今夜は、これ・・・みちゃおうかな
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今夜は決まり! (Kaz.)
2005-05-27 19:28:48
何が決まりだ?

チャン・イーモゥ監督ならびにチャン・ツィーちゃんのお噂はよ~く聞いています。

あぁ、聞いているとも!



あぁー、そうさー
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最初から (クマチャオ・ディ)
2005-05-27 21:00:41
泣きました。淡々と道を歩く姿は老いているけれど美しい。凛とした姿が美しい。

クマチャオも大好きです。

きのこ餃子も大好きです。
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さっき見ましたよー (ふしみ☆)
2005-05-27 21:38:53
どうやって、トラバするんだろう?



わからないから、明日しますねー、トラバ。
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ちゃとこさまの週末 (こっちゃん)
2005-05-28 00:02:45
これですか?

とっても、良いと思いますよ。

ちゃとこさんにもピッタリだと思います。

中国映画にも良いものあります~♪

   こっちゃん
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ふしみさんは今晩・・・・ (こっちゃん)
2005-05-28 00:07:36
観るんですか?

って、え?観たんですね~っ!

トラバお待ちしてます。

どんな感想なのかな?良かったのかな?

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こんなんで、分かるかな?

あ、でもあとで記事読みに行きます・・・・(^o^;

   こっちゃん
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クマタンさん♡ (こっちゃん)
2005-05-28 00:13:06
これ、本当にいい映画でしたね。

お婆さんのディは本当に味がありました。

素敵です。

ところで、きのこ餃子作れる?

今度、作って~(^o^)/

こっちゃんに、食べさせてぇ~ぴよぴよ



    こっちゃん
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かずろぐさん、なんか変だな? (ん?こっちゃん)
2005-05-28 00:15:22
アンタ、様子がおかしいよ。

なんかアヤシイな・・・。

さては、本当は知らないな?

観たら意外とハマるかもよ~。

ひひひ。良いんだから、本当に。

   こっちゃんビッケ!
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ごーきゅー (kino)
2005-05-28 09:24:10
おさげのチャン・ツィイーの可愛らしさに惚れました。

それまでは イジワル顔だの、性格悪そう だの言っててごめん。

(いや、今でもそう思うけど、そこが好きです)

でも、狸御殿は観に行くかどうか微妙です。



遠くから”私の作ったお弁当、アノ人が食べてくれるかしらー”って見てるシーンが良いな~。
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