こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

劇場版 フランダースの犬 (1997)

2006年09月15日 | めっちゃ好きMovie

こっちゃんポイント ★★★★★
       (永久保存版)

鑑賞環境 こっちゃんシアター
上映時間 103分
製作国 日本
初公開年月 1997/03/15
ジャンル ファミリー/ドラマ

ネロは、愛犬・パトラッシュとともに病気がちのおじいさんを助けて、牛乳運びを手伝う日々を送っていた。絵を描くことが大好きなネロの夢は、ルーベンスのような画家になることだったが、ネロにはまともな紙すら買うお金がなかった。そんなネロを、いつも温かく励ましてくれたのは幼なじみの少女・アロアだったが、彼女の父・コゼツは貧しく教養のないネロを疎ましく思い、ふたりを引き離そうとする・・・。

(作品資料より抜粋)

あのね。号泣だから。もう。あまりに泣けて、頭がクラクラするぐらい。
もしかして脳みそ全部、涙になって流れたか?(*_ _)。o○むむむ...

とにかく、この映画ね。
久しぶりに引っ張り出して観たんだけど、なんだか以前よりも格段に泣けたような気がするなあ。
ストーリーだって、なまじ良く知ってるものだから、もう前半からウルウル涙目状態。
ハーフタイム(あ、レーザーディスク版なのでA面-B面があるんです)を迎える頃には、
もう、ちィッシュBOXまるごと抱きかかえて、ぐっすんぐっすん言っちゃってるし。
ぷち脱水症状ださ。(つД`)・゜・゜。ああっ!Give me 水分...

この映画のモトは、ご存知「日本アニメーション」製作で、フジテレビ系にて全国放送された人気TVアニメ。
当時1975年1月~同年12月までの1年間きっちりの放送だった作品ですから、
その頃タイムリーにお茶の間で観ていた少女は、どんなに低く見積もっても軽く30歳は超えちゃってるわけで。

そんな奥様がお子さんと一緒に観たならば、どうでしょうね。
きっと間違いなく子供そっちのけ状態で突っ走って泣いちゃうでしょうね。

娘:「あ、お母たま。泣いてらっしゃるの?」
母:「何言ってるの。涙は心の汗なのよ。」
娘:「じゃあ、お母たまは今汗だくね。」

ぜひ、これを観たあとで、そんなオシャレな会話のひとつでもブチ交わしちゃって下さい。

とにかく、このストーリーを今さらなぞって言う必要もないでしょうが、
これはもう「可哀想にもホドがある!」ってくらい、可哀想なお話しでして。
原作は、イギリスの女性作家:ウィーダによって書かれた小説です。

そしてこの劇場版は、TV放送が終了して約22年後に映画劇場版として製作された作品にあたります。
当時のキャラクターデザインをそのまま活かしつつ、全てのセル画を一枚づつ描き起こし、
一部3Dアニメーションまで採用するという気の入れよう。
更には、音楽、背景美術に至るまで徹底的にこだわりを見せ、
その上で溢れんばかりのエピソードを厳選の上厳選。
見事103分に収めたという素晴らしさ。
今観ても、映像の充分美しい珠玉の作品でもあります!

 

こっちゃんがこのLDを購入してから、かれこれ10年近くになりますが、
その昔は、この作品を観ても ただ泣いて終わっただけというアッパレな未熟ぶり。
「いったいこんな話で何を学べってか!正直者はノタレ死ぬってか?」などと、
憎まれ口しか口を突いて出なかったものですが、
さすがに今観ると、その頃とは違った感情が残ります。

何より自分にこう問いかけたい。
「こんな大人になっちゃいないか?おぬし。」・・・と。
これは自分への戒めともいえる映画。
はっ!自分もこの大人たちとさほど変わらないのではないか?Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン! なんてね。
いつの間にやら、こんなに汚れてしまって、腹の中なんて真っ黒けじゃないか!などと自己嫌悪。

おおお。

だってね、この映画に出てくる大人たちは片っ端から醜いんだから。
容姿ではなく、心がさ。

何よりも罪なのは人を見下す心の持ち主。
貧乏な者を軽蔑し、身分に釣り合わない人間だと決め付ける。
「ちゃんとした家」「ちゃんとした教育」それこそが、愛娘にふさわしい愛情だという考え。
エゴ丸出しの金持ちらしい、歪んだ幸せの捉え方。

結局こんな大人が、ネロをどん底まで追い詰めて行ってしまいます。
気がついた時にはもう・・・。

そして、そんな金持ちのご機嫌ばかりを伺い、チクったり、罪をなすりつけたりする大人や、
昼間から酒を飲み子供に暴力を振るう大人や、見て見ぬフリをする大人まで登場。
ここまでくれば、もう”醜い大人博覧会”。

それだけにネロの正直さや、アロアの純粋さ、おじいさんの優しさが、余計に心に焼きつくのです。

しかーし!
やっぱり、おじいさん死去・・・。そして、そこからが益々ヒドイ。
まだ少年のネロが一人で生きてゆける訳もなく、
仕事を奪われ、住む家を奪われ、そして最後には”あのラスト”が待ち受けているのです。


「アカ~ン!秋の不幸の大運動会やぁ~。」
そんなひこまろのフレーズが、ドコからともなく聞こえてきそう。

って、陽気になってるがな。(* ̄◎ ̄*)

とにかくね、TV放送版は、”放送当時「ネロとパトラッシュを死なせないで!」という
数千もの嘆願書がテレビ局に届いた” というほどの逸話を持つ作品。
これはもう「泣ける」というよりも「嗚咽をもらす」という表現の方がピッタリきまものね。

「おじいさん、ごめんなさい。・・・もう、休んでいいでしょう?」

ネロの最後の言葉を聞いたとき、誰もが体の中から噴出した悲しみに押し潰されそうになるはずです。
そして声を抑えきれなくなるはずです。

こっちゃんも観終わった後は、ほとんど放心状態に陥りました。
さすがにこんな映画を観た後は、人に優しくなります。
正しい心を持ちたくもなります。

なんだか、今でも耳をすませば、パトラッシュの首の鈴の音が遠くに聞こえる気がします・・・。

 

こんな感想を書いた後でなんですが、今日の一句。

 
血迷ったネロのセリフより(未公開シーン)←うそです。

 

※後ほど掲載致します。

 



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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
う~ん・・・ (かぶラッシュ!)
2006-09-15 19:48:54
このレビューで感動していいのやら、笑っていいのやら・・・

まぁとりあえず、泣いておこう。



いやいや、これは観てたよ、アニメドラマで。

かわうそ、じゃなかった、かわいそ過ぎる話だよね。



そんな話で、なんでひこまろやねん!!(*`◇´*)/

途中で母子の小芝居も入れてるし!

オチャメ過ぎるちゅーねん!



・・・まぁ、面白いから良いけどね。(・ω・)bグッ

今度は「母を訪ねて3千里」でもどうですか?

マルコーーー!
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そうそう (m52387177)
2006-09-15 20:59:47
昔の名作劇場は泣ける映画が多いよね。

「母を訪ねて3千里」もいいしね。



名作劇場じゃなくても。



「みなしごハッチ」とかもいいよね~~。





♪~わすれ~~ないよ~~このみ~ちを

   パトラッシュとあるいた~♪





 「アロアパパ

  気づいたときには

  ネロ天使」



   なけるぞ~~(ToT)
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なんだぁ (はんな)
2006-09-15 22:27:25
読んでたらマルコを思い出してたのに、

先に書かれてしまったよ。

ネロはマルコと双子かもしれない・・・そっくりだ。



学芸会でマルコをやったはんなでした。

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思い出した (choro)
2006-09-15 22:31:16
コレ、映画版もあったんですね~

私はTVアニメの時、なぜか最終回を観て号泣した覚えがあります。

小中学生じゃなかったのに(爆)何で観ていたんだろう?(記憶にない)

 

あまりにかわいそうで二度と観れないかも~なんて思ったんだよね。今観ても絶対に泣きますよね。

こっちゃんのレビュー読んだだけで本当に泣きそうになったもの・・・
返信する
想いだしたよ~。え~ん (にげら)
2006-09-15 22:35:54
観ていたわ、少女の頃・・・

こっちゅんのレビューを読んで

一気に蘇りました。

もちろん、観たのはアニメのほうだけどね。

最終回はこっそり号泣しましたっけ。

(こっそり号泣も変な表現だけど)



かわいそうなネロ・・・

クラスのみんなもこの最終回で泣いたって。



みんな、いい大人になれたかなぁ・・

返信する
恥ずかしながら (miyu)
2006-09-15 23:28:08
こんなに有名な名作アニメなのに

ラストシーンしか知らないんだよね(^-^;

でも、そんなあたしでも満喫出来そう!

と思ったんだけどDVDはないのかしら?

TVアニメはレンタルあるみたいだけど。。。
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子供心に (Anvil)
2006-09-16 00:07:56
こんな大人にはならないぞっ!

と思ったはずなのに、今は普通の大人になっちゃった^^;



フランダースの犬の最終話は「蛍の墓」と同じく

もうパブロフの犬状態で涙出てしまいますね・・。

あの音楽聞いただけで涙出ますから。・゜・(ノд`)・゜・。



・・ネロの俳句は心にくるなぁ(笑)
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号泣的漫画活劇アルヨ。 (【お返事】こっちゃん)
2006-09-16 00:16:04
▼かぶラッシュ!さんへ

そういうアナタも今日も益々イヤな名前ですね。

「!」までつけてからに。

この映画を語るのに、どうしてもひこまろは外せません。

って、何でや!

とっても、かわうそな話ですな。

マルコも泣けるよね。

ちびマルコ。





▼mちゃんへ

「アロアパパ 気づいたときには ネロ天使」

まったくそのとーり。

それに尽きるよね。

ああ、大人って愚かだ。醜い生き物だ。

ちみもやっぱマルコか~。

みんな好きなんだな。

でも「ハッチ」ってなんやねん!

ま、怒るほどじゃないんだけど。





▼はんなさんへ

そうですね。みんなマルコを引っ張りだしてます。

だれかアメデオにも触れてくれ~~~。

って、それはともかく。

顔が似るのはやっぱ同じ会社だからだね。

日本アニメーション。

ああ、名作の老舗だわさ。





▼choroさんへ

この映画版は知らない人も多いようですね。

実はこんな劇場公開作もあったんです。

良いですよ、これ。

密度が濃い感じがしますね、とにかく。

悲しい部分がぎゅーーーーっと詰まった感じというか。

思い出させちゃった?choroさん。

ごめんね。

でも悲しいんだよ~~~





▼にげらさんへ

そうそう。実写もあるんだよね、この話。

でもやっぱりアニメでしょ。

この劇場版はTV版の路線そのまま復元ですから

とても良いですよ。

なにより音楽と演出がバツグンに良い。

ラストで泣かない人はいないよね、きっと。

みんな良い大人になれたでしょ。

こっちゃん以外・・・。





▼miyuぽんへ

さあて。DVDレンタルはあるかな~?

びみょうですね。

セルDVDもあることはあるけど、

品薄でやや高価のようです。

でもいいんだけどな~、これ。

miyuぽんも泣けると思う。

TVアニメも良いんだけどね。

返信する
▼あんびるさんへ (【お返事】こっちゃん)
2006-09-16 00:18:45
ですよねー。

気がついたら、気がついたら、って感じです。

定期的にこんな映画を観なきゃだめですね。



もう何でもないシーンでも泣けるよね。

ラストが分かってるだけに。

かなぴーっ!



ネロの俳句は・・・これマズイよね。(笑)
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実写版 (kossy)
2006-09-27 01:26:04
これはテレビで見たかもです。

連続アニメのほうは再放送時には最終回だけ見ます。

しかしまぁ、この劇場版が公開された翌年にアメリカの実写版が公開されたんですねぇ・・・

すごいですよ。

原作通り、黒い犬だし・・・どこにいるかわかんないんです。ネロはよかったけどアロアがダメだったし・・・
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