黒坂黒太郎コカリナブログ

黒坂黒太郎のコカリナコンサート活動、東日本大震災被災地支援活動など

長野善光寺灯明祭りでコンサート

2018-02-16 10:53:42 | 日記
2月11日、長野市善光寺の灯明祭りで、コンサートを行いました。その日の長野の気温は零下3度。演奏場所は本堂の回廊に立ち、仏様をバックに参拝客に向かってですから、ほとんど野外コンサート。しかも、演奏開始は夜7時から途中休憩を少し取って、8時半までやって欲しいとのこと。今まで全くやったことのない超過酷な環境でのコンサートとなりました。 体は何とかホッカイロで温めるとしても、指がかんじかんで動かなくなるのではとの心配。そして、何よりもコカリナは気温が下がると、途端に音程が下がってしまうのです。(理由はよく分かりません。気温が下がって木が縮むのであれば、むしろ音は上がるはずなのですが・・)特にソプラノコカリナの下がり方は酷く、時には半音近く下がってしまうのです。さらに、試練が待ち受けていました。ピアニストの福澤達郎さんがケガのため出演できなくなり、代わりに昨年のレコーディングで手伝ってくれたピアニストの新倉一梓(かずさ)さんが伴奏をしてくれる事になったのです。新倉さんとは今までコンサートは全くやったことがありません。新倉さんも初めての曲ばかりの伴奏でとっても大変だったと思います。5時から始まったリハーサルでは風にあおられ、楽譜が飛んで行ってしまいます。
 そしてこのコンサートには、子ども達も含めた「しなのコカリナアンサンブル」の皆さん80名も登場してくれ、全員が陸前高田の奇跡の一本松の布をまとい、オオスザンナ、歓びの歌、ふるさと、信濃の国などを演奏してくれました。
 7時、境内にアナウンスが流れ、いよいよコンサートの始まり。リハーサル時、ウルサかった風はなぜかピタリと、まるで、叱られた子ども達のように止まりました。
一曲目「チャルダッシュ」のイントロの高音が本堂の伽藍や境内に響き渡ります。本堂前には大勢の人々が、階段には鈴なりになり、木の音に耳を傾けてくれました。コカリナをバックにした矢口周美の澄んだ声も遠くまで響き渡ります。アンサンブルの子ども達も大人も寒さを物ともせず頑張り、素晴らしい演奏を披露してくれました。
 終了後、多くのお客さんから「とても素晴らしかった」と感想をいただき、実行委員の皆さんからも「演奏も素晴らしかったですが、灯明祭り7日間の会期中、最高の天気でした」と言っていただきました。零下3度!最高でした。