今日から、ハクスリーの「知覚の扉」を読み始めることにした。
知覚の扉 (平凡社ライブラリー) | |
Aldous Huxley,河村 錠一郎 | |
平凡社 |
理由は、昨日までのウエルベック繋(つな)がりで、ハクスリーに再注目したから。
ウエルベックの「素粒子」を読んだ後、僕は久しぶりに「すばらしい新世界」を読んでみた。まあ、いつまでも色褪せない小説だなぁー、ハクスリーはスゴイぜ!と再評価してしまった。
すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫) | |
Aldous Huxley,黒原 敏行 | |
光文社 |
で、アマゾンレビューなどを読んでいたら、「知覚の扉」もスゴイ!らしい。
その内容をアマゾンから引用すると、
幻覚剤メスカリンが、かつての幻視者、芸術家たちの経験を蘇らせる。知覚の可能性の探究を通してハクスリーが芸術を、文明の未来を語り、以後のさまざまなニューエイジ運動の火つけ役ともなった名エッセイ。
また、ウィリアムバロウズと違って理知的である!と書いている。それだと良いな、、取りあえず信用して読むことにした。
裸のランチ (河出文庫) | |
鮎川 信夫 | |
河出書房 |
僕は、ビート・ジェネレーションの連中(ケルアック、ギンズバーグ、ウィリアムバロウズ)の作品は苦手で、特にウィリアムバロウズはサッパリわからないままだ。
早速「知覚の扉」を少し読んでみた。印象は、観察したことが研ぎ澄まされた文体で書かれていて、それらに深みを覚える。かなり哲学的、と期待は裏切られていない。
( ↑ グリスの「新聞紙のある静物」 )
例えば、(ハクスリーは)幻覚剤メスカリンを飲んでみたら、現実に見ている室内の家具の様子がグリスの「新聞紙のある静物」のような構図に見えてくる、、と書いている。僕の大好きなベルクソンまで引き合いに出している。薄い本だけど内容は厚そうだ。