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■ハクスリーの「知覚の扉」

2015-02-09 | 英米小説・文学

今日から、ハクスリーの「知覚の扉」を読み始めることにした。

知覚の扉 (平凡社ライブラリー)
Aldous Huxley,河村 錠一郎
平凡社

理由は、昨日までのウエルベック繋(つな)がりで、ハクスリーに再注目したから。

ウエルベックの「素粒子」を読んだ後、僕は久しぶりに「すばらしい新世界」を読んでみた。まあ、いつまでも色褪せない小説だなぁー、ハクスリーはスゴイぜ!と再評価してしまった。

すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫)
Aldous Huxley,黒原 敏行
光文社
で、アマゾンレビューなどを読んでいたら、「知覚の扉」もスゴイ!らしい。

 

その内容をアマゾンから引用すると、

幻覚剤メスカリンが、かつての幻視者、芸術家たちの経験を蘇らせる。知覚の可能性の探究を通してハクスリーが芸術を、文明の未来を語り、以後のさまざまなニューエイジ運動の火つけ役ともなった名エッセイ。 

また、ウィリアムバロウズと違って理知的である!と書いている。それだと良いな、、取りあえず信用して読むことにした。
 
裸のランチ (河出文庫)
鮎川 信夫
河出書房
 
僕は、ビート・ジェネレーションの連中(ケルアック、ギンズバーグ、ウィリアムバロウズ)の作品は苦手で、特にウィリアムバロウズはサッパリわからないままだ。
 
 
 Mescaline Structural Formula.svg
 
Mescaline-3d-CPK.png
早速「知覚の扉」を少し読んでみた。印象は、観察したことが研ぎ澄まされた文体で書かれていて、それらに深みを覚える。かなり哲学的、と期待は裏切られていない。
 

( ↑ グリスの「新聞紙のある静物」 )

例えば、(ハクスリーは)幻覚剤メスカリンを飲んでみたら、現実に見ている室内の家具の様子がグリスの「新聞紙のある静物」のような構図に見えてくる、、と書いている。僕の大好きなベルクソンまで引き合いに出している。薄い本だけど内容は厚そうだ。

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