欧州雑派

欧州各国の小説などの書評、映画評、音楽評、美術評、フランス旅行記など。

「ある島の可能性」の読書メモ 3 ~ クローンについて 犬の気持ち、猫の気持ち

2017-03-26 | ウエルベック
この小説は「素粒子」と同じようにSF作品である。しかし、SFとしてのフレームワークは全く異なる。 ある島の可能性 (河出文庫) Michel Houellebecq,中村 佳子 河出書房新社 注視しているのがクローンについてだ。ウエルベックはクローンを「楽しみのない生活」をおくる人間もどき存在として描こうとしているのか? この流れを読みながら、 . . . 本文を読む
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「BROTHER」映画評   

2017-03-25 | 日本・アジア
北野武の映画を観たことがなかった。観たいとも思っていなかった。しかし、先日、遂に「BROTHER」を観てしまった。スターチャンネルの操作ミスでたまたま録画していたのだ。 BROTHER [DVD] ビートたけし,オマー・エプス,真木蔵人,加藤雅也,大杉漣 バンダイビジュアル ビートたけしに関しては何の興味もないし、北野武監督にも全く興味がなかった . . . 本文を読む
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「ある島の可能性」の読書メモ 2 ~ ウエルベックは人間の「笑い」について奇妙なことを書いている!

2017-03-24 | ウエルベック
世界の終わりのあと、僕は電話ボックスにいる―快楽の果ての絶望に陥った過激なコメディアン兼映画監督のダニエルは、“永遠の生”を謳うカルト教団に接近する。二千年後、旧人類がほぼ絶滅し、ユーモアと性愛の失われた孤独な世界で、彼のクローンは平穏な毎日を生き続ける。(アマゾンより小説概要) ある島の可能性 (河出文庫) Michel Houellebecq . . . 本文を読む
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「ある島の可能性」の読書メモ 1   ~ ビョーク、トムクルーズ、、今度は「ロリータ」だってさ! 

2017-03-23 | ウエルベック
「ある島の可能性」はSF作品のようだ。アマゾンから概要を引用すると(以下、青字) 世界の終わりのあと、僕は電話ボックスにいる―快楽の果ての絶望に陥った過激なコメディアン兼映画監督のダニエルは、“永遠の生”を謳うカルト教団に接近する。二千年後、旧人類がほぼ絶滅し、ユーモアと性愛の失われた孤独な世界で、彼のクローンは平穏な毎日を生き続ける。 ある島の可能性 . . . 本文を読む
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ウエルベックの「ある島の可能性」を読むことにした。そして、極私的「ウエルベック試論」のこと

2017-03-22 | ウエルベック
明日から「ある島の可能性」を読むことにした。この作品を読了すれば、ウエルベックの翻訳作品は全て読んだことになる。 ある島の可能性 (河出文庫) Michel Houellebecq,中村 佳子 河出書房新社 「地図と領土」、先日読了した「プラットフォーム」の書評については、「ある島の可能性」の読了後に包括的な書評として、極私的「ウエルベック試論」 . . . 本文を読む
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「プラットフォーム」読書メモ 8 ~ イスラムへの攻撃性、そして僕の心は涙色

2017-03-20 | ウエルベック
昨日の読書メモ7では考えていたことを全く書けなかった。それは、菜々緒に似たスレンダー美女の登場で、僕が撃沈したからだった。読書メモ7に書いた通りだ。 今日は真面目に、ウエルベック読書メモを書くことができると思う。思いたい。 本日、遂に読了した。 これで、ウエルベックを「素粒子」⇒「服従」⇒「闘争領域の拡大」(図書館)⇒「ランサローテ島」(これも図書館 . . . 本文を読む
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「プラットフォーム」読書メモ 7  ~ 全て菜々緒の美しさのせいだ、いや、悪いのはウエルベックだ!

2017-03-19 | ウエルベック
昼過ぎに乗った電車での出来事。発車のベルと同時に飛び乗った。たまたま、席が空いていた。急いで読みかけの「プラットフォーム」を開いた。 プラットフォーム (河出文庫) Michel Houellebecq,中村 佳子 河出書房新社 さあ、読もうとしたところ、何やら朗らかな笑い声がした。ふと、目の前をみると、菜々緒のような感じのスレンダー美女が目の前 . . . 本文を読む
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「プラットフォーム」読書メモ 6  ~  バルザックの言葉、、そして、、

2017-03-17 | ウエルベック
P194に突然、30代の金髪美女マリリーズ・ル・フランソワが登場する。少し違和感を持ったが、たぶん、主人公の遊び相手としての設定か、、と思いながら読み進めていくと、、、ぶひゃあああ、、そういうことか、、。 そのとき、アンティル諸島のことが出てくる。p222にはフランス海外県とあるが、、、調べてみるとオランダ領のようだ。 金髪美女マリリーズの事件や観光業界のこと、夫婦関係のこと、、いろいろな . . . 本文を読む
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「プラットフォーム」読書メモ 5 ~ ショーペンハウアー、そして、バルザック、、

2017-03-17 | ウエルベック
第二章2(p168)からは一転して企業小説の様相を呈してくる。そもそも第二章のタイトルも「競争で優位に立つこと」となっている。エロチックな描写は時々登場する。企業小説の流れに恋愛事情を差し込み、エロスを振りかけるという具合だ。 プラットフォーム (河出文庫) Michel Houellebecq,中村 佳子 河出書房新社 しかも、主人公は、タイで . . . 本文を読む
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「プラットフォーム」読書メモ 4  ~ レイシスト(差別主義者)のロジックを持ち出したウエルベック

2017-03-16 | ウエルベック
「読書のない生活は危険だ。人生だけで満足しなくてはならなくなる。それは危険を冒さざるをえぬ状況をもたらすかもしれない。」P104 プラットフォーム (河出文庫) Michel Houellebecq,中村 佳子 河出書房新社 ウエルベックは、彼が少年時代に遭遇した危機的状況における心理状態について書いている。危機的状況とは人が死にかけた時。心理状 . . . 本文を読む
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「プラットフォーム」読書メモ 3 ~ 「クロイツェル・ソナタ」との違いは?

2017-03-15 | ウエルベック
今後、この物語の展開がどのようになっていくのか全くの不明だ。だが、セックスを軸に展開しているのは確かだ。そして奇妙なこと一つある。それは、何故か、数冊の推理小説やサスペンス小説についてのウエルベックの論評が挿入されている点だ。 プラットフォーム (河出文庫) Michel Houellebecq,中村 佳子 河出書房新社 前回に続き、2冊が追加さ . . . 本文を読む
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「プラットフォーム」読書メモ 2 ~ フランスは根暗の国だ、と、ウエルベックは書いている!

2017-03-13 | ウエルベック
Amazonのレビューを読むと8割ポルノとか、文学的ポルノ、性描写がハードかつ退廃的、そんな表現が並んでいる。今のところ、性描写(>イメージ・妄想含む)は5割くらいか、、、。ウエルベックの小説だから、何とも思わないが、、、全然エロっぽくない。 逆に、ウエルベックの頭の中には常に、この視座があり、それを吐き出している感じがする。そこには村上春樹的な青っぽい視座はない。だから、不快感は全くない。 . . . 本文を読む
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「プラットフォーム」読書メモ 1

2017-03-12 | ウエルベック
読むことと書くことが、僕の生活には必要みたいだ。どちらかに不足が生じると、精神のバランスが崩れてしまう。そんな感じがしてならない。 読んだことを書くことで、やっと自分のものになる。小さな欠片(かけら)のような感想でも、何かを消化できたように感じる。 プラットフォーム (河出文庫) Michel Houellebecq,中村 佳子 河出書房新社 . . . 本文を読む
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ウエルベックの「プラットフォーム」を読むことにした!

2017-03-12 | ウエルベック
小説読みから随分遠ざかっていたが、何か、小説を読みたい!という気分に本気モードのスイッチが入った。 今年の初め頃、ドストエフスキーの「死の家の記録」を読んでいた。しかし、仕事に追われて、途中で置いたままだ。「死の家の記録」から再開しようかな、、と思ったが、やはり、少し軽いものを、、と考え・・・・ドストエフスキーと比較すると全て軽くなるのだが、・・・ウエルベックの「プラットフォーム」を明日から読む . . . 本文を読む
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旅することで、、、

2017-03-08 | ※雑記
どこかへ旅をするという行為で動いていたものは、僕の身体(カラダ)だけではなかった。むしろ、心の方が大きかった。 身体(カラダ)は移動とともに、風を感じ、光を感じ、音を聞き、音(声・・笑い)を発していた。どこかを彷徨(さまよ)ったあと、足は疲れてしまい、温泉につかると、身体の隅々まで緩み、安堵し、その後、胃袋は喜び、身体は熟睡した。 身体の各パーツは全員総出で活動していた。僕の感覚もフル出動 . . . 本文を読む
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