デジカメぶらりぶらり

デジカメのほやほやの写真をご覧下さい。

ウナギ

2007-11-29 07:34:51 | Weblog
ウナギにまつわる文人名士の話は面白い。明治28年夏、正岡子規は夏目漱石のもとで暮らした。

子規は昼になると蒲焼きを取り寄せその勘定はすべて漱石に払わせた。親友とはいえすごい居候である。

ほとんど毎日のように食べていたのは内田百間。歌人、斉藤茂吉のウナギ好きも有名で昭和10年代には年平均54回食べた記録があるそうだ。

ほかに林芙美子、女優の田中絹代も大好物だった。ウナギの稚魚シラスウナギが入手困難という。

すでにヨーロッパ産は規制され。さらに台湾も対日輸出を禁止した。来夏、土用の蒲焼きはどうなる。

「行き先はウナギに聞いてくれ」というわけにもいかない。

夫婦

2007-11-27 08:01:09 | Weblog
11月22日は「いい夫婦の日」だった。クリスマスのプレゼントのために、自慢の髪を売って夫の金時計にぴったりのプラチナの鎖を買う妻。

そうと知らず、大事な金時計を売り妻の髪に似合うくしを買う夫。よく知られたオー・ヘンリー「賢者の贈り物」の夫婦である。

理想の姿だけれど、現実、多くの夫婦は、そうまで麗しくない。最近の生保保険会社のアンケート結果だと、平日の会話時間は30分以下という夫婦が4割あるという。

そう回答した人の3人に1人が「配偶者に愛情を感じていない」と。夫婦円満の秘訣は「話をよく聞く」が最多回答だったことを考え合わせると、ポイントは会話らしい。

こんな川柳がある「バスの旅しゃべらないから夫婦だよ」。

一茶

2007-11-25 06:41:11 | Weblog
11月19日は小林一茶忌。波乱が多く恵まれることの少なかった俳人の命日である。1827年信濃国(長野県)柏原の土蔵で世を去った。

以来180年。今なお各界にファンは多い。その句や文献、田辺聖子さんの小説などで語られる一茶は不思議に明るい。

しかし3歳で母を亡くし8歳で父が後妻を迎えるまではいじめられっ子だった。後妻とはうまくゆかず後に相続争いも起こしている。

聖人君子ではなかった。家庭的にも不幸が続いた。だが弱者に深い愛情を注いだ。

観光客

2007-11-23 07:44:44 | Weblog
新幹線の駅や空港のにぎわいを見ていると、なるほど行楽シーズンだと思う。レジャーという言葉が一般化したのは1960年代初め、昭和36、37年ごろになる。

海山に記録的な人出が繰り出した。もっとも当時はもっぱら国内旅行が中心だった。旅客機の国内線乗客数が100万人の大台を超えて騒がれたのが1961年である。

今や日本人の海外旅行者数は史上始まって以来だろう。今夏、ニューズウィーク誌が世界の観光客ランキングを掲載した。

欧州のホテル経営者1万5千人によるマナーなどの調査でベストは群を抜いて日本人。面はゆいような。他国の観光客はよほどひどいらしい。

ホームレス

2007-11-21 07:37:04 | Weblog
図書館で借りようとしたら、順番待ちで当分は借りられないそうだ。その本はお笑いコンビ・麒麟の田村裕さんの「ホームレス中学生」。

120万部の発行部数を誇るベストセラーの勢いだ。田村家の解散をめぐる実話である。中学2年生のとき、家が差し押さえられてしまった。

父親は田村さんと兄と姉の3人を前に、突然、厳しいとは思いますが、これからは各々頑張って生きてください。・・解散! と宣言した。

母親は病死していた。田村さんは公園で1人で暮らし始める。兄や姉に迷惑をかけまいと、友達の家の面倒になると説明していた。

段 ボールを食べて飢えをしのいだこともあった。ただし公園生活は1カ月弱で終わった。仲の良い同級生に事情を説明し、その家で一緒に暮らせることになったからだ。

やがて近所の人や他の同級生の親も話を聞きつけ、子供3人が一緒に住める家まで用意してくれた。お金は働き始めてから返せばいい。

田村さんの言葉に、本当に優しくて、本当に温かい人が次々に出てきてくれた。みんな普通のことをしたつもりかもしれないが、「いい人」にこれだけたくさん出会える本は少ないだろう。

宝くじ

2007-11-18 07:48:00 | Weblog
「宝くじに当たるような」と言えば、途方もなく確率が低いことをさす。だが、当然だけど、あたる人はいる。

茨城県の男性会社員は、その幸運をあやうく逃がすところだった。宝くじ売り場の従業員に券を渡し、実は1千万円の当たり券もあったのに、ほか数枚分の当せん金6万5千円を受け取るや、さっさと帰ってしまった。

売り場から届けを受けた警察を経て当人に渡ったが、いかにも庶民的なその釈明がいい。
「6万5千円当たったのがうれしくて気づかなかった。

一般に、投資というものは裕福な人に有利にできている。手元が大きければ無用な危険を冒す必要がない。

少ない額で大金を、と無理をすればやけどするのがおち。が、一獲千金の夢ぐらいは見てみたい。

そんな庶民の思いをくむのが宝くじの類なのだろう。

おろし

2007-11-16 07:03:34 | Weblog
今どきから冬にかけて山などから吹き下ろしてくる風を“おろし”と言う。颪と漢字にあるが下の字に風をつけたのだからそのまんまである。

よほど古い日本語らしい、西行の山家集にも“息吹おろし”とある。紀行文の名人、岡田喜秋さんに「嵐」という随筆がある。

それによると校歌には“○○おろし”という言葉がしばしばでてくるそうである。厳しい風に耐える生徒を鍛えようと言った意味を込めているらしい。

話は変わって日本シリーズ、ドラゴンズはまさしく風雪に耐えて、完全試合で日本一になった。

場内はナゴヤドームおろしといった熱気。阪神ファンが「六甲おろし」を絶呼する気持ちが少し分った。


ゆとり創造月間

2007-11-14 07:40:36 | Weblog
11月は「ゆとり創造月間」だそうだがゆとりどころではない。テロ対策特別措置法がタイムリミットを迎える。

インド洋上での出来事はいずれ私たちに影響する。洋上給油の油がどう使われているのか分かったものでない。

つまるところ政府与党が恐れるのは国際的に仲間はずれになってしまうことらしい。そんな事態にうまく対応するのが外交、政治というものだろう。

ふだんのとおりニュースに見る国会風景。だがそこで論じられているのは今後の日本のありようである。

とりわけここ数日の論戦は後世、テレビ番組になるかもしれない。タイトルは「そのとき歴史が動いた」。

電子辞書

2007-11-12 07:41:48 | Weblog
読書週間だからでもないがこのところ辞書を引くことが多い。物忘れがひどくなった。昔の人はもっと必要だったのだろう。

紀元前7世紀ごろ、すでにアッカド語の辞書があった。アッカドは古代オリエント現在の中部イラクの北半分あたりである。

現代、何かと戦乱の絶えない地域だが当時は文明の最先端地だった。日本ではむろん最近、電子辞書を愛用している

それがこわれた。買い換えようとしたら「もうこの形式はありません」。新型を薦められた。ようやく使い慣れたというのに、「愛用」好んでいつも使うこと・・・電子辞書にある。

けじめ

2007-11-10 07:39:40 | Weblog
日本人とりわけ政治家が好む言葉に“けじめ”がある。なにかと便利なのだろう。古くから言われてきたらしい源氏物語にも出てくる。もっとも使う場面でその意味は微妙に違う。

「政治家混乱が生じたことを受け、民主党内外へのけじめとして」と小沢一郎さん。この場面の“けじめ”はどう解釈すべきか。

もっともこの人以外にも同じような表現で辞意を表明した政治家は何人もいた。“きっちりけじめをつける”といったせりふをやたら映画で耳にした時代があった。

1965(昭和40)年ごろから70年代初期、東映任侠路線の全盛だった。小沢さんが1年生議員になった時代でもある。