企業の人材マネジメントの観点から、英語の小学校での必修を考える

前回に英語について書いたことの続き

企業の人材マネジメントの勉強をしてると
前回書いたことに非常に通じるものだった。

さらに企業の教育とこどもの教育本当に関連づけて学ぶと
本当に理解できてくる。
ある方から両方していることの相乗効果を聞いたことがあるが
まさに今回改めて実感した。

この講義が何だったかというと
その人材マネジメントの権威は

従来、日本企業はスキル(知識とか)、頭の良さばかり評価してきたと
でもスキルだけあっても成果はでないと言う。(英語はスキル)

スキルを使う行動特性思考特性が重要。
また、その元になるMOTIVATION。
これは少年期に形成されるのだとか。


私のデンマークの経験で考えても
デンマーク人のスキルは低い。
つまり知識レベルはひくい。
それはPISA(世界の学力テスト)のレベルが低いことを考えてもわかる。

だが、世界一の生活満足度と世界トップクラスの経済。
日本の方がPISAは高いが上記のいずれもデンマークの方が上。

彼らはそれほど知識はないが
ATTITUDEやMOTIVATIONは本当に非常にいいと感じた。
主体的に学ぶ。考える。発言する。コミュニケーションをする。などなど。

これらができれば、未知の困難な場面に遭遇しても
乗り越えれることは自明。
デンマークの経済成長も豊かな社会形成などを物語っている。


ところで、英語の小学校から必修になるらしい。

英語スキルは必要だと思うし、日本の英語スキルは低い。
私もあれだけ英語勉強したのに、現状本当にひどい。

ただ、
スキルは時代が変われば、役に立たなくなるし
スキルを持っていても
それを使えるかどうかは別の能力の問題。

英語力があっても
モノゴトを常に考えて自分の意見を持とうとか
人の話を聞いて理解しようとか
異文化に触れようとか
コミュニケーションを取ろうとか
発言しようとか
そういう姿勢がなければその英語力は活かしきれない。

実際、日本の教育に足りないものとして
英語スキルも大事だけど最も欠けているのは"モノゴトに向かう姿勢"と思う。

つまり、学力よりもどう学ぶかの方が重要だし。
英語のスキルがあっても
発言するとか人の意見を聞くとか、これって多様性を認めるという姿勢だったり
自分の考えを持つということ、自分で考えるということ
主体的に学ぶこととか
こういう"姿勢"が欠けていると思う。
(Attitudeとか行動特性思考特性とか色々な言い方はあるが)

実際、企業でも重要になっていることは
スキルや頭がいいだけでなく
この"姿勢","Attitude"の部分だとのこと。
スキルや頭がいいだけでは、成果は出せない。
それは今の日本の現状をみれば納得できる。

実際、英語が全くといってできない人が
英語必須の世界一流の外資系会社に内定をもらったのを知っている。
TOEICなどなしで。
彼はこれからでも英語を学べるということを面接で伝えたのだという。
まさにスキルでなく、彼の"行動特性"を伝えたのだろう。

そして、これらのモトになるのが
モチベーション。
モチベーションマネジメントというのが最近ビジネス界でもよく聞く。

また、どのようなモチーベーションを持つかは、
少年期にほぼ形成されるのだという。

少年期に"自ら主体的に学ぶ"というモチベーションを
持った人間は以後主体的に自己成長し続けるだろう。


とにかく
英語を小学校で必修にすることは賛成だが
(ただどのようなプログラムにするかは非常に重要だと思うけど、
 やればいいってもんじゃないし)
英語というスキルだけできても仕方がない
もっと大事な部分を忘れてはいけないと思う。
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英語を子どもに教えるな

英語を子どもに教えるな 市川 力英語を子どもに教えるな
市川 力
中央公論新社
2004/02


デンマークの留学先であるInternational People's Collegeでは
公用語が英語で(デンマークはデンマーク語にも関わらず。)
授業も私生活も英語が基本。
その英語について。
さらにはコミュニケーションということについて書こうと思う。

英語を考えるときこの本ははずせない。
自分のIPCでの体験とこの本はばっちりくる。

というのは、英語は所詮コミュニケーションのひとつの手段。

あたりまえ。

でも意外とこれが誤解されているじゃないかな。
英語が出来ればコミュニケーションを取れるか?
答えはNO.
英語が出来ることとコミュニケーションが出来ることはぜんぜん違う。

自分の意見を持つこと
人の意見を聞き理解すること
自分の意見を人にわかりやすく適切な方法で伝えること
つまり、論理的にモノゴト系統立てて、
相手の状況を考慮し伝達手段を工夫すること。

これらができなければ、
英語が出来ても、日常会話ができる程度で
英語でコミュニケーションすること、
まして、学ぶことも仕事することもできない。

英語ももちろん重要だがそれ以前に
上記のようなコミュニケーション能力が重要。

日本語でコミュニケーション低ければ
英語で十分にコミュニケーションができないということ。

TOEICで900点以上とろうがそれは関係ない。
英語ができることと、英語でディスカッションができることは違う。
日本語で議論できない人は英語でディスカッションできない。
日本語でプレゼンできない人は英語でも出来ない。

英語を学ぶことは、コミュニケーションや国際理解のツールのひとつ。
まあ海外行きの飛行機の航空券みたいなもの。

英語が片言でも
伝えることが明確で論旨がしっかりしていれば完璧に通じる。
逆に、
いくら英語がペラペラでも
ポイントがない話をする人の話はわけがわからない。
結果、この人の話は誰も聞かなくなる。
英語が話せたとしても。

日本語で考えれば、ちょっと考えればあたりまえ。

でも、
英語できれば国際的交流ができると思ってないかな?
日本語でも人を認めてコミュニケーションとれない人は
まして国境を越えた真のコミュニケーションなんて出来るわけがない。

もちろん英語は話せたほうがいい。
だが、それよりも重要なことがあるといいたい。
それをいやというほど留学中に理解した。

言葉がわからなくても
真の意味でコミュニケーションができれば
友達は出来るし、信頼関係も生まれる。
逆に
コミュニケーションが取れない人は
英語できても、対した国際交流は出来ない。
英語を話せれば、国際的に友達ができるというわけでない。

まあ国際的というと国と国ということだけど
とにかく国内でも多様性を享受し
他人を尊重できなければ
国を超えた多様性も享受できない。



ちなみに、英語がわからなくても人間性は伝わる。
こどもが大人のことぜんぜんわからなくても
大人の人間性を見抜いてたりするけど
それに近いものがあると思う。

言語情報にあふれている社会にいると気づかないけど
一旦言語が通じないところに行くと
言語以外のコミュニケーションがものすごく重要だとわかる。

言葉はわからなくても人間性はわかる。
優しい人なのか、恐い人なのか、表面的な人なのか、自分勝手の人なのか
知恵があり頭がいい人なのか、知識に偏重の頭でっかちの堅物か、
差別的な考えの人か、寛容な人なのか
愛情ある人なのかもわかる。

これは言語スキルに比例してわかるものではないと思う。

実際、私はデンマーク留学後英語さえ通じない人の家に1ヶ月程滞在していた。
ビーフもポークもミルクも通じないような国。
始めはその家の人は私を人間的によく思ってなかった。
不信感を抱かれていること、それは私にもわかった。

ただ、おはようやおやすみ、ありがとうをいったり、
家事をして、一緒に生活しているうちに
本当に信頼関係が生まれたと思う。
それは言語を超えたコミュニケーションがあった。
故にうまく言語では言い表せない・・・

今はヨーロッパのお母さんと私は思えるほどだし
多分彼女も私のことを非常に身近にいまでは感じてくれると思う。
もちろん、私たちはまともに英語で会話したことはないが
毎日どうしていたかよくわからないけどよくコミュニケーションしていた。
もちろん第3者が通訳してくれるときもあったけどたまにでしかない。

実は私にとっても、
彼らに会う前に聞いていた彼らの情報は最悪なものだった。
愛情のかけらもない人たちなのかと思っていた。正直。

でも会ってすぐわかった。
ちょっとうるさいごちゃごちゃ言う人だけど
愛情にあふれた人たちだと。

今、人とコミュニケーションするときに
言語というのはごくごく一部に過ぎないということがわかる。
確か、ビジネスでもそんなこといってる本があったな・・・

英語は所詮ツールでしかなく
コミュニケーション能力や人間性が
あって始めて役に立つ。

英語を学ぶのはいいことだと思うけど
コミュニケーション能力や人間性が
ないまま学んでも意味がない。
どちらが大事かといえばもちろん後者。

早期英語教育には反対しないが
世論を聞いてるとそんな小手先の英語より
もっと大事なことがあるだろうと思う。

その私が大事だと思うことは
このブログでデンマークの体験を基に書いた。


ちなみに「英語を子どもに教えるな」だけど
バイリンガルへの幻想、早期英語教育の弊害、
バイリンガルを育てようとして日本語も英語も未熟になり、
セミリンガル(どっちの言語も低レベル)になってしまうという実態。

帰国子女への幻想と実態などがアメリカで
13年間駐在員の子ども対象の予備校講師としての経験をもとに書かれており、
非常に説得があり、非常に興味深い。

そして最終章では親が留意すべきポイントを挙げており、
決して英語が不要と論じているのではない。
著者は幼少期から英語を教えることには反対しているが
英語「で」何か(例えば、理科、アート、音楽など)を
教えることを推奨している。
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都村長生

都村長生さん。
様々な社会問題に鋭い意見をされている。
著書を何冊か読んだけど、非常におもしろい。
このように社会問題を考えていければいいなあと思う。

著書の「なんしょんな香川」には
デンマークと日本の高齢者や教育などを比較し
わかりやすく日本の本質的問題を示し
それに対する解決策を提示されている。


下記のサイトは長生塾という
都村長生さんが主催するサイト内のものだが
様々な社会問題に意見されている。

少子化、ライブドア、中国・北朝鮮問題
プロ野球などなど、などなどなど。

ほんとーにありとあらゆる問題を扱っている。
物事をどのように考えるか非常に参考になる。
http://www.choseijyuku.jp/webqa/member/mwebqamain.htm

著書の入手が困難のことが残念だが
(本当に価値ある一冊なのに本当に残念!!)
世田谷区、葛飾区などの図書館にはあるようだ。

長生塾
http://www.choseijyuku.jp/
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さらにお得なお金の使い方@デンマーク

結論をいうとVISAカードで買い物をする。
注:キャッシングではない。

理由は
①レートが現金やTCよりいい。
 何の手数料が要らない。
②ポイントサービスをうまく使えば
 さらなるキャッシュバック。
 

VISAショッピングと両替@デンマーク
2005年9月7日
1クローネ
FOREX・・・18.89円
*10万円を両替した場合
VISA ・・・18.569円

FOREXよりVISAショッピングの方がレートはいい。
FOREXの手数料を考えなくても18.80円。
VISAはポイントサービスのキャッシュバックが
があるからさらに差は開く。


ちなみに
VISAと両替@日本の比較
2005年9月16日
1クローネ
東京三菱・・・・20.57円
みずほ・・・・・19.72円
VISA・・・・・・18.569円

これほどの差がある。
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お得なデンマーククローネへの両替方法

結論から言うと
クローネ(Kr)に両替するには
円をデンマークに持ち込んで
両替するのが一番お得。

デンマーククローネはTCがない。
参考:東京三菱、シティバンク、AMEX

ところでAMEXのTCはAMEXの窓口に行くと
現金化の手数料がかからないけど
クローネのTCはないので円で作るしかない。
そうなるとTC作成時に1%とられてるから損。

国際キャッシュサービスなどは
レートも悪いし、中間でかなり手数料を取られる。


で、現金での両替。
デンマークのどこで両替するのかもポイント。
地球の歩き方やインターネットから得た情報によると
コペンハーゲン駅の両替所でFOREXというところがあって
そこがいいとのことだったので
早速いってみる。
(実際このFOREXが一番よかった。
でこのFOREX北欧にはそこらじゅうにある。)

2005年8月2日
FOREX
レート:1クローネ=18.94円
1万円→529クローネ
で20クローネの手数料を引かれたから509クローネ。
実質レートは
1クローネ=19.65円

ちなみにこの手数料は固定。
何円両替しても一律20クローネとのこと。

じゃあ一気にたくさん両替したほうがいい。

2005年8月3日
FOREX
レート:1クローネ=18.75
手数料引いて9万円→4782クローネ
実質レートは
1クローネ=18.82円
格段に安い!!

ちなみに
2005年9月7日
FOREX
レート:1クローネ=18.80円
手数料引いて10万円→5297クローネ
実質レートは
1クローネ=18.89円

日本でクローネに換えたら大体
1クローネ=21円だったので

円→クローネは
日本よりデンマークで両替した方が断然お得。

とにかく
現金で円をデンマークに持ち込んで
両替するのが一番お得。
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ならNPOプラザ

ならNPOプラザ主催の
世界の子育て講演会にいってきた。
講師は澤渡夏代ブラントさん(この方に関しては前回前々回の書いた。)

デンマークの
・「自分で物事を考え判断できる自立した人物像」
・「自分の人生を自分で決定できること」(そのような人と環境)
について、多くの事例を話された。

参加したのは、
主に現役のお母さんと子育ての活動に関わる方々。
大学生さんも参加されていた。

話を聞きながら
正直、私はデンマークも知らない人たちが
澤渡さんの話を聞いて伝わってるのだろうか?と疑問だった。

ところが心配には及ばず。
懇親会で話を聞いていると
本当に目からうろこ状態でみんな感動していた。
体中が震えるほど何かやっと見つけていたものを見つけたというような感じだった。

と、同時に私はうれしくなった。
これほど多くの人がデンマークの教育の素晴らしい部分に感銘を受けるのだと。

そして、なにより驚いたのは
主催のならNPOプラザの方に対して。
あまりにも澤渡さんの講演に対する理解がとても深いコメントされるので
てっきり以前からのお知り合いなのだと思っていたのだが
今回が初対面だという。

この方たちもまったく別のところで
同じことを感じ、同じことを大事だと
考え活動されている。
大事なことをしっかりと捉え活動されている方々に出会いいい1日だった。

このNPOにはインド、ブラジル、ケニアなどから
移住されてきた方も加わっているのだが
活動に学校や地域で取り組む国際理解プログラムをされているようだ。
Intenrationl People's Collegeに行っていた私には少し興味がそそられる。

サイトからはその素晴らしさがあまりわからないのが残念。
http://www1.neweb.ne.jp/wb/nara-npo/
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