便りがないのは良い知らせ。

日常を書き殴る!

セニョリータ

2008-03-17 00:56:02 | 雑記
暗い夜道を一人で歩いている時、背後に何やら気配を感じたことはありませんか?振り向くんだけどもちろん誰もいない。何だか怖くなって早足になったりして。そんな時、いつも歩いている家までの道のりが、やたら長く感じるものです。

僕の実家は少しどころではないくらい狭い道を経たところにあります。大通りを外れて細い道を200~300m程歩いたところにあります。普通車で通るのは至難の業です。

細い道の両脇には畑があり今でこそ近所のコンビニの明かりが届くようになり夜でも明るく感じることがありますが、僕が子供の頃は寂しい街頭と民家から漏れる明かりくらいのものでした。

僕は小学生の頃、サッカー少年でした。通っていた小学校で練習をするんだけど、平日は夜に練習があったため帰りは真っ暗でした。帰りには僕はいつもの細い道を通って帰宅する訳です。

友達や友達の親などがいると心強いんだけど、稀に一人ぽっちで暗闇の細道を通ることがありました。僕はヘタレなので見えない何かに脅えながら早足で帰るのです。時にはベソかきながら走って帰るのです。暗い夜道の一人歩きは怖いものです。

しかし、僕も大人になったせいか、それとも何百回、何千回と通ったであろう細道になれたせいか、はたまた照らす灯りが増えたせいか、夜道の細道も怖くなくなりました。

この前、電車で実家に帰った時ですよ。駅から実家まで歩いて5分弱と行ったところなんですけど歩いてました。夜遅かったんだけど僕の実家の最寄の駅では結構な人数が電車から降りる。改札を抜け細道へ入るまでは電車から降りた人達と大行進。

例の細道へ入るまでは大名行列です。大名じゃねぇな。まぁ、兎に角みんなと歩く訳だ。いつもなら細道へ入った途端、誰もいなくなる。人っ子一人居なくなる。

もう僕も大人です。だから怖くありません。しかし、ちょっぴり寂しいです。家はすぐそこ。子供の頃、この道を通るのが怖かったのを思い出しながら歩いて行きます。

この日はいつもと違って僕の数メートル先には女性が歩いておられました。靴をカツカツ言わして歩いておられました。僕も負けじとカツカツ言わしました。

こう言う状況って凄く嫌です。なんて言うか。僕の存在が女性に不快感、または不安を与えてやしないか。と、気になってしまうのです。

電車の中でもそうです。満員なんかだと本当に乗りたくない。乗ったとしても女性の近くには乗りたくない。誤って手があらぬところに当たってしまったりしたら・・・など考えると恐ろしくて電車なんか乗れません。それに僕なら計らずとも計りながらあらぬところに手を導いてしまう可能性だってある。

そんな訳で不安や不快感の種になるのが嫌なんです。僕がもし女性だったら暗い夜道で僕みたいな挙動の不振な男が後ろを歩いてると気持ち悪いですよ。110番しますよ。「あ!この顔!ピンッときた!」ってなもんですよ。

ピンッと来られたら嫌なのでこう言う状況になった時、僕は可能な限り早く前を歩く女性を抜き去ります。後ろを歩くよりは前を歩くほうがマシだろう。と言ったことです。

ほら。あれじゃないですか。「何だか怖いな」と感じる時って大抵、背後を気にするじゃないですか。暗い夜道で「怖い」を感じたときは背後からの気配を感じる時ですよね。僕が前を歩くことで不快感や不安を軽減させてあげようと考える訳です。僕(不審者)は何て良いやつなんだ。

僕は前の女性を抜くために少し早足で歩きます。僕の「カツカツ」のリズムが早くなる。気のせいか前の女性のリズムも少し早くなる。僕も負けてられないので、もっと早くする。女性もまだまだ早くなる。僕もまだまだいける。

もうね。競歩ですよ。僕が抜くのを諦めようと思ったその時でした。女性が振り返って僕を睨みつけるや否や全速力で走り出した。僕には「なんなんですか!」と聞こえたような気がする。僕は鳩が豆鉄砲でぶん殴られた時のような顔をしていたのではないかと思う。両手を上に上げて「たべちゃぁうぞぉ」って言って追い掛けてやろうかと思ったが辞めといて正解だ。

『なんなんだろう。僕は。』と心の中で自問自答を繰り返しているが未だ答えは出ていない。模索中である。



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3 コメント

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声に出して読みたい日本語 (笑) (フミチョコ)
2008-03-17 07:21:27
「かわいそ~♪」 朝から小さく笑ってしまいました。
男性ならではの御苦労ですね。

タイトルの表現はおさえてあるけれど、心情的には
「そりゃないぜ、セニョリータ!!」 ではなかったでしょうか。(笑)

「計らずとも計りながら」 、「豆鉄砲でぶん殴られた」、
「両手を上に上げて・・」 の3箇所が今回特にツボにヒットしました。

ひとりごちるきりんさんのため息が、聞こえれば聞こえてくるほど、
読者のこっちは心くすぐられます。(笑) 
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映画ならいつでもおともします。(笑) (フミチョコ)
2008-03-17 13:36:23
かじどんさんのところで、
「犬と私の10の約束」 という映画へのコメント、見ましたよ。

テレビをほとんど見ない私は、以下のURLではじめて
「犬の十戒」 の存在を知りました。
http://portal.nifty.com/2008/03/16/a/

およばすながら、お目汚しにどうぞ。(笑)
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Unknown (きりん)
2008-03-17 22:46:45
このサイト。面白いですね。

モモがカワイイですね。
フミチョコさんは面白いサイトをたくさん知っていますね。
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