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「月影の殺人者」:kipple

2011-03-22 23:59:00 | kipple小説

「月影の殺人者」


世の中には おんなじ人が いっぱいいる

あっと言う間に そうなった

世の中には 違う人は あまりいない

あっと言う間に そうなるよ

ビルや家は吹き飛ばされて 地球に憑りつく見えない影に引き込まれ

あっと言う間に 皆 おなじ

真っ黒なドロドロが 違いを消して 人々は一瞬で一生、歳をとり

すぐに地上の薄い影になり 月夜の波間を朧げに漂うの


世の中とは 永劫の 闇の穴だ

誰にも 見えない人が いる

世の中とは 完全に 擦り減るまで 続く

誰にも 見えない車が 走る

冷たい泥を飲み込んで 張詰めた身体は真っ黒な穴に引き込まれ

あっと言う間に 皆 おなじ

真っ黒なドロドロが 違いを消して 人々は一瞬で一生、歳をとり

すぐに地上の薄い影になり 月夜の波間を朧げに漂うの


影はのび 真っ黒い水平線で 月と交わりました

影はのび 真っ黒い水平線で 月と交わりました


遠い昔の事でした

ボクたちの世の中は ボクたち以外のものだった

ボクたち以外は死に絶えて 遠い過去から呪ってる


世の中から 灯が 次第に 消えてゆく

星の数ほど 闇ばかり

ボクたち以外は地の底で 遠い過去から笑うんだ

キミたちは 何の役にもたたないよ 何の役にもね

キミたち以外の 全てに憎まれ 嫌がられ


鮮やかな月の光が 全てを照らせば

影は どんどん のびてゆく どんどん のびてく 地の底へ

永劫の 闇の穴の底無しの底 影は交わり牙をムく

人々を おなじにすべく 牙をムく 遠い 過去から 牙をムく


ほら また 月影の殺人者が ニヤリと笑う




                   


This novel was written by kipple
(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)



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