今日も朝からしっかり太陽が照っている。雪が甲信越に1m以上降るなんて言うことは、想像できない。北海道でも年に1回あるかないかの大雪である。
当地真駒内駒岡地区は、例年の1/3ほどの積雪である。札幌市の中央区以北から来られた方は皆積雪の少ないのにびっくりしている。
と言っても除雪していないところは、1m近くありまだまだ長くつ以外の靴は下駄箱で出番を待っている。
写真は、King's Woods Italian Dandy ♂兵庫県豊岡市在住のダンママの愛犬ダンディー君2歳の雄姿である。
しばらく写真も成長具合も途絶えていたがこんなにショートヘアーの見本となるような体型に出来上がりつつあるとは想像できなかった。昨年1歳時にメイルを戴き70kgあるとのことだったのでセントバーナードは豚じゃないのでとんでもない体重管理だと思い,足腰のトラブルを起こすのではないかと危惧をしていた。その後体重を落としたのかどうかは、聞いていないがこの写真から推測すると前肢も真直ぐ伸び短足でなく内転、外転もしておらず後肢のアンギュレイションもしっかりと見とれ、棒立ちでなくX脚やO脚になっている後肢の踏み込みになってはいない。
ショートヘアー或はロングヘアーにかかわらず大型犬の勇壮さと精悍さは、首抜けの良い犬からのみ感じられるものでその点からも文句のつけようがない。
今後更に成熟し4歳ころに完熟した時の姿を思い浮かべるとこの両親での掛け合わせは、正解だったと2年目にして結論を与えてくれた「ダン」君である。
このダン君と同じ掛け合わせで生まれたのが当犬舎で現在無駄飯を食っている「Sterling ♂」と「Scotch♀」である。将来が見えてきたようで楽しめそうだ。
ダン君の次なる課題は、お嫁さんである。Yellow Stone とAm. Ch. Quaker Jack の系列なので傍系の牝であるBaby Powder かDisco QueenにPaul 掛け合わせた娘を相手にする事によりキングスウッヅ犬舎の血統にて培われた「犬種の正しいタイプ」すなわち性格温厚とスタンダード的な姿形、美しい秩序だった血統を背負った子供たちが生まれる事と思う。
これこそ系統内繁殖によるタイプの固定「キングスウッヅタイプ」のセントバーナードの継承として楽しみである。
最近ブログを書くのに力(ちから)が入ってきた。
ブログの内容に対する反響が少し盛り上がっているようで賛同励ましのメイルや懐疑的な質問のメイル等もあり勇気つけられたり批判的な方々へは、逆にリバウンドの闘争心を掻き立てて呉れてブログを書く頻度が増えてきそうである。
↓写真は、奈良県生駒市で飼育されている「Sun」こと、King'S Woods Pro Plan♂ 1歳である。
先住犬の飼育経験は、あったがベイビー時より私の飼育指針「体重より体高」の飼育を実行していただいている愛好家の方で前回のブログ「体長体高バランス」をお読みになって早速愛犬のバランスチェックを図示解説して「バランスがとても良く採れて成長している。」と実証解説付きのメイルをいただいた。体重を載せるのは、あと半年ほどしてから徐々に載せていくと2歳ころには、セントバーナードらしい雰囲気を醸し出し4歳の完熟期には、バランスの良い肉体と外見の素晴らしい雄大なセントバーナードとなると楽しみにしている。
他の方々から送られてくる当犬舎出身の犬たちの写真を眺めても同じ印象を持つのは言うべくもない。
私は、福岡市高宮と東京の下町で中学卒業まで育ったのでガラが悪く思いやりがない。ましては、今流行りの”おもてなし”などという言葉は、私の辞書にはない。
そんな訳で白か黒かの鈍感者で灰色にボカス能力もない。人を諭し、やんわりと真綿で包むように相手を説得するなんて私の得手とするところでない。
ことを前置きしながら各論に入る前の心境を述べてみたい。
私は、今回色々一部の人やグループの方々にとっては、耳の痛いことを遠慮容赦なく記述しているがこれは、役人的に言うなら「消費者保護」ペット的に言うなら「セントバーナード購入者保護」というべきであろう。
何のセントバーナードの基礎知識を持たないで初めて本犬種の子犬を購入するのは無謀で乱暴である。中小型犬と異なる特殊性の高い犬なので十分な予備知識を持って迎え入れてもらいたいのだがそんな余裕のある購入習慣のないペット後進国であるがペット王国日本では、無理であるなら、次に頼りになるのは、仔犬の習性を知り尽くした繁殖者に指導を仰ぐべきであるのだが????・・・・・
間違った仔犬選び、間違った仔犬飼育、等の初心者や思考停止状態のヴェテランの誤情報を糾す意図をもって記述している。
ご批判、反論,中傷、誹謗何でも結構で私の思考の肥やしとしたい。
「間違いで無いんだけど、もう少し柔らかく書いて貰えないか。」という注文もあった。
間違っていないなら正しいんだろう。正しいことを主張するのに遠慮も気兼ねも必要は、無い筈だ。アマチュアで非営利社会であるなら堂々と真実を語り合うべきである。人間は、真実を突かれると怒りに変わる動物である。セントバーナードは、怒らない。虚構や偽装を行わないからである。私は、セントバーナードに関する知識、情報は、正論を述べている。しかし正論は、他人を傷つけることも充分に知っている。だからこそ正論を述べて傷つく人がいる限り正論を述べ続ける。それは愛する日本のセントバーナードが”もどき犬”、”短足胴長犬”、”よだれダラダラの犬”、”走れない犬”、”攻撃的な危険な犬”と再び言われない犬造りをしていきたいし、他の繁殖者にそう願いたいからである。
「お前の言ってることは、聞きかじりで信用できない。」とあるところに書いてあるのを読んだことがある。そう言われれば聞きかじりの知識が多い。
聞きかじりを「オウム返し」の意味で言っているのであれば、既に日本には、私と同じ思考を持つ先輩が居て、スタンダードに基づいたセントバーナード理解、繁殖理念の実行が行われていたということであろうか?
{信用できない。}というのもその書き込みのご本人にとっては事実であろう。その人の詰め込んだ根拠の無いいい加減な情報と180度違う情報を私は、発信しているからであろう。ではどんな情報を私が発信しているか主なものをいくつか紹介しよう。
①アメリカセントバーナード(スイス)とイギリスセントバーナードは、別犬種:アメリカセントバーナードクラブのスタンダード解説より)
②茶一枚の毛色は、欠格。:スタンダードの欠格条項
③短足胴長の犬は、好ましくない:スタンダードからの逸脱。
④セントバーナードの耳付は、高い位置:スタンダード条項。
⑤股関節形成不全は、セントバーナードの宿命であり後天的な事故以外は、遺伝によるもの。完璧な股関節形成のセントバーナードは、アメリカでも5%程度という統計がありイギリス系統との雑交配を継続して繁殖された日本の雑交配セントバーナードであるなら100%形成不全と考えてよい。イギリスセントバーナードはスイスでニュウファンドランドと雑種交配して出来たロングヘアーのセントバーナードを大型化し体質の緩い犬を基本として作出された。戦後イギリスの有識者らが体質の緩みと股関節形成不全の改良の為ショートヘアーの導入をして改善に努めた。このような経過から日本の雑交配犬には、ロングヘアー同士の交配を繰り返し、体質の緩い大きな犬になった。この歴史的な反復継続が重症な股関節形成不全をもたらし発症へとつながり「股関節形成不全になりました。」と初心者をして言わしめる。突然股関節形成不全になるのではなく正しくは、「股関節形成不全が発症しました。」というのが正確な表現である。
⑥セントバーナードの後躯には、深いアンギュレイションは、要求されていない。:スタンダードの条項と方形の体型の犬には、シェパードやコリーのようなアンギュレイションの深い犬は、発生史的にありえない。
⑦アマチュア、非営利をセイルストークにするなら徹底してその精神を貫き犬種の正しいタイプの犬造り徹して欲しい。犬を売買して飯の種にしている人たちのっ販売価格と同じような価格を販売価格にして営業妨害となると思もわ無いのだろうか・・・ぼったくり犬舎と自分で正直に言っていた福岡君の値付けには一理あると思う。犬屋で売っている犬より良い犬だからはるかに高いのだ、というのも理解できる。アマチュア、非営利というからには、当然販売価格も犬屋より低廉であるのがアマチュアであり非営利であるとおもうのだが・・・
等々私が発信してきた。これらの情報は、1975年ころから渡米して買い求めたセントバーナードに関する基本書やアメリカの指導的立場のブリーダーに直接教えてもらったり、SBCAの審査員研修会で教えてもらった情報ばかりである。それを聞きかじりというのであればそうであると言わざるを得ない。情報が{信用できない}とか{聞きかじり}という方には、大きなカルチャーショックに遭遇したのでご自分で聞き齧った事と真反対なことでその方の犬識がゴミ箱行きになることを恐れたのであろうか?
何年か前に「賢者は、歴史に学び、愚者は経験に学ぶ。」というヴィスマルクの格言を引用したところ他犬種の10年そこそこの初心者から「偉そうなことを言うな。俺たちを愚弄するのか?」と取れる事がその初心者のブログに書いてあった。私は、{私の犬造りは、歴に学んだ根拠と論拠に基づいた手法で犬造りをしているが最近の繁殖者は、学ぶこと無く先輩の経験や根拠のない理論を頼りに犬造りをしている。真摯な犬造りとは、思えない。}と書いたところの反響であった。
この格言の意味を良く理解していない読者もいると思うので「股関節形成不全」を例にとり説明してみたい。
セントバーナードの股関節の異常に最初に気付き文書に残したのは、スイスのセントバーナードの父(セントバーナードのスイススタンダードを作成した人1884年)と言われたヘンリーシューマッハ氏で1900年初頭のスイスセントバーナードクラブドッグショー(140頭ほどエントリーがあった。)にて「大きな犬の何頭かに腰のふらふらしている犬がいる。」と彼の日記に書かれていたのが最初であるといわれている。
彼のこの指摘こそスタンダードの基準からはるかに大きくしてしまった上にロングヘアーの緩い体質の犬を交配し続けた結果セントバーナードの股関節形成不全の宿命がある。と言っても過言でない。
この宿命をどのように改善すれば健全な股関節のセントバーナードに戻せるかという課題に取り組んだ先達が得た結果が「体質の硬いホスピスタイプ(ショートヘアーのスイスタイプ=小型化)の使用(3代続けてロングヘアーの交配をしない)」と「極端な形成不全血統の完全淘汰」であった。
スイス、アメリカ等の犬先進国では、犬全体の半分はショートヘアーであり繁殖に使用されている優秀犬の半数以上は、ショートヘアーとの交配犬でロングッヘアー同士の交配は、滅多に聞かないし見たこともない。
アメリカでは、そのような歴史的努力の経過を経て学び実行して股関節形成不全の問題は、殆ど話題にならない。
当犬舎の仔犬たちは、アメリカの長く継承されている血統100%なのでアメリカの例そのものである。そのため日本的な過体重飼育を戒め適正体重による適正運動と成長を厳しく指導しているのである。
原因を探りそれを避けるためには如何すれば良いかの試行錯誤を重ねることが賢者の歴史に学ぶ姿であり更に賢者は、その過程で股関節形成不全が発症しないための適正体重を見つけ出し過体重からの発症と運動不足による筋肉の未発達や衰えによる発症にも警告を発した。
愚者は経験に学ぶとは、「股関節形成不全になりました。」「獣医に相談したらまどろこしいので知っている訓練士に相談して・・・」と言ってる人がいたが訓練士なる者ピンキリで訓練能力は、優秀であったとしても「キリ」と思われる人には、なかなかお会いできない。ましては、獣医学を極めたという人も聞いたことがない。この訓練士の指導に従うというのは訓練士の経験に基づいたもので発症がなぜ起きたか、「股関節形成不全だから発症した。」では、猿でも言える。発症しないためにはどんな努力をしたかが大事なのであって発症してから考えるのは愚者そのものである。
以上各論に入る前の私の心境を語らせていただいた。
最近の当犬舎の写真はこちらをご覧いただきたい。
http://kingswoods.exblog.jp/19461986/