反転授業実践ブログ

反転授業の取り組みその他を周知させていただきます。

TechSmith Corporationから活用事例のヒアリングに来校されました

2015-01-28 23:27:30 | 日記
 TechSmith社とは解説動画を作成しているキャプチャー使用のソフト
Camtasia Studioを開発販売されている会社のことです。
 このソフト自体は、手軽に動画編集ができるので、中小の社員教育等に活用していただけるだろうと
考えていたところに、教育の世界でも利用されていることの実践事例を集めに本校に来られました。
 いろいろと質問された中で、生徒にとって動画を見ることは邪魔臭いものではありませんか?と聞かれました。
生徒に知識の教授以外の力をつけるために負荷がかかるのは当たり前だと生徒に言い続けていることを
言いました。さらに、今はデジタルデバイスで予習するのが珍しくかつ授業までに準備してこないと
いけないことに邪魔臭さを覚えますが、それが当たり前になれば邪魔臭く感じないと思います。
 通信添削会社を中心に解説動画をタブレットで見ているところをCMで流しています。
やがていろいろな場所や時間帯でタブレットを活用して学習していけば、
生徒の行動様式が変わり、当たり前になるということもお伝えしました。
 時代は進んでいると思います。タブレット等を利用した教育のICT環境に後戻りはないと思います。
活用の仕方はどんどん改良されますが、きっと前進あるのみだと考えています。

塾(大阪)の広告より

2015-01-26 22:35:56 | 日記
 この時期新しい塾生の獲得のため、募集広告が入ります。
関西地区の特に大阪のトップ公立高校の合格者数を競っている2つの塾が
それぞれの特色を出しています。
 1つは、ずばり反転授業をうたっています。
 トップ講師の予習講義を配信して、自宅・自習室で繰り返して学習ができる。
 学習意欲と集中力を高め、学習進度もスピードアップ。ライブ授業が濃く、
 わかるまでできるまで教えきる。
 もう一つは、教える教育を否定して自ら考える力をはぐくむ教育を行う
 追求型授業を特色(仲間から刺激を受けるグループ追求)をあげておられます。

 自分が実践している反転授業×ジグソー法を利用した協働学習は
まさにこの2つのハイブリッド授業ではないかと思います。
 
 何事もそうですが、バランスが必要です。
私の反転授業でも、解説することや一斉で授業することもあります。
数学力をつけるためには、予定したことをこなすだけでなく
その場その場でこれが良いだろうと思うことを臨機応変に取り入れて
授業デザインをしています。

 

JAPET&CECの研究部会の学校見学がありました

2015-01-23 22:33:25 | 日記
 JAPET&CECは、教育工学の知見をもとに、
教育の情報化に関する調査・研究開発とその成果の普及推進活動および提言・提案活動を行うことにより、
わが国のより良い教育の実現とこれによる人材の育成に役立つことを目的とされておられる社団法人です。
実は、昨年の秋に全国でJAPET&CEC主催のセミナーで講演させていただいた際に大変お世話になりました。
 そのシニアディレクタの方から「セミナーで講演された内容が、本日の授業で完全に示されていました。セミナーで聞いた授業展開がなされていて感動しました。」という言葉をいただきました。
内容はいつも通り、生徒が自律的に学習していることを見ていただいただけです。
生徒たちで問題演習を行い教え合っている光景は新鮮でなおかつこれぞ協働という感じを受けられたようです。
 数学の授業で教科書解説がほとんど行われないで反転学習を用いているということも納得いただけたようです。
なによりも、仲間と協力して解決しようとしている生徒の行動に、これから生きていく社会でも大切な姿勢ではないか
それを数学という教科を利用して訓練しているところには意味があるとおっしゃっていただけました。
 近大附属のレベルだからできるのではないかともいわれるようになりました。私のような予習の多いハードな
反転授業はある程度学業に前向きに捉えられることのできる生徒しか向かないと思います。
ただし、反転授業を利用した
授業デザインは十人十色ですから、個人的にはどのレベルでも応用できると考えています。
 
 

高2実力試験(1月)が終了

2015-01-16 23:21:04 | 日記
 今日で実力試験となる外部模試が昨日と今日の午前中で実施しました。
数学は試験時間が120分だけあって記述力も必要とされます。
結果は1ヶ月後ぐらいに出ますが、2年生の数学力の伸長度をはかる意味では
結果が楽しみです。
 さて、3学期の予定も本日教室掲示をしました。
文系クラスは積分と指数対数・三角関数の復習を予定しました。
理系クラスは複素数平面と微分法すべてが範囲となります。
微分法に至っては冬休みに反転授業を利用して、第1節2節を予習させていたので
明日より本格的な演習を始め、2月16日には終了する予定です。
 改めて進度の速さを実感しているところです。3月の春期休暇を利用すると
積分法も概ね終われそうで高校3年生は演習の時間に充てることができそうです。
高校からのスタートで特別な進学校でもない本校がこのペースで進むことができるのも
反転授業に取り組んだからだと言い切れます。
 進度が早ければいいというものでは、定着応用が大切ですが、
時間を稼げた分、繰り返しの演習を多く取り入れられ、そうすることで
身につけてくれればいいと考えています。
生徒には、これから1か月しっかり演習と復習に取り組んでもらいます。

 ※「反転授業が変える教育の未来」はAmazonでも販売がされており、
  そこでの学校教育という項目のランキングでも10位前後とちょっとずつ買っていただけていま
  手にしてくださる方がおられることに感謝です。ありがとうございます。
  

3学期が始まります

2015-01-12 09:59:24 | 日記
 松の内もおわりいよいよ3学期が本格的に始動します。
冬期休暇中に3学期に使用する解説動画を半分程度制作したので
あとは授業で使用するプリントの作成を進めたい考えています。
 先日あるコンクールに出場して授業の映像を視聴して頂きました。
そして審査の結果優秀賞を頂きました。そこには次のような文言が書かれていました。
 映像授業を公開しました その授業は細部にわたり展開の工夫がされており
初めて視聴する学習者にも効果があることを審査委員一同認めました

 ここではまだまだ反転授業というものがどのようなものかをご存じない方も多く、
その意味ではまた新たにご縁を頂いた小・中学校の先生に知っていただける機会になったと思います。
このコンクールの主催が授業改革学会で、その会の趣意書には次の5つのポイントが書かれています。
 教育観・授業観として ⇒ 教える側から学ぶ側へ
 主体論として     ⇒ 自信と活力に満ち、自立する学習主体
 目的論として     ⇒ 新しい学力観と学び方の習得
 内容論として     ⇒ 指導内容の精選と重点化
 方法論として     ⇒ 指導方法の創意・工夫
これらに書かかれていることは、反転授業×協働学習で実践している授業そのものだと考えます。


このコンクールの開会の挨拶で儒学者佐藤一斎の言葉が引用されました。
 
 言志四録の言志晩録60条より
少而学則壮而有為
壮而学則老而不衰
老而学則死而不朽
少(わか)くして学べば、則(すなわ)ち壮にして為(な)すこと有り。
壮にして学べば、則ち老いて衰えず。
老いて学べば、則ち死して朽ちず。

若くして学べば、大人になって世のため、人のために役に立つ人間になる。
壮年になって学べば、年をとっても衰えない。いつまでも活きいきしていられる。
年をとって学べば、死んでもくさらない。その精神は永遠に残る。

教師になって新進気鋭の先生がたが出場されていたなかで、20年以上もどっぷり
教職に就いていた私がコンクールに出るのはと気が引けましたが、壮而学則老而不衰という
言葉に会の冒頭勇気づけられました。

生涯学び続ける大切さを、改めて考える機会を頂きました。