保育の質って何か?いろいろあらためて、自分の生活、子どもの生活を見直しています。
■恵まれた環境の新宿区立信濃町保育園分園
私の娘が通っている新宿区立信濃町保育園分園は、廃校になった小学校を改修して
保育園運営(今年3月で廃園ですが)しているため、とても敷地が広く、床面積という面でも
とても恵まれた環境にあります。現在、受け入れられている子どもたちは0歳~3歳で定員70名。
校庭であった部分は、放置自転車の保管所として利用されています。
でも、プールであった部分は、蓋がしてあり、その広いプールの上では走り回ることができます!
先日の雪の日は、みんなで足跡をつけたり、雪だるまを作ったりしたそうです。
室内は、元教室であったので計算したことは無いですが、ずいぶんとゆったり。
(取り壊し前に、一人当たりの床面積を計算してみますね。)
廊下も広いし、フリースペースにはボールプールが設置され、お迎え時間では
さまざまな年齢の子どもたちが入り混じって保護者とともに過ごせます。
絵本コーナーには、ソファと本棚、丸井ちゃぶ台が置かれ、ゆっくり腰を下ろして
子どもと絵本を読むこともできます。こうして書いているとホントに恵まれた環境なんだなと実感。
分園以外の保育園を待機児童時代に何件か見学しましたが、どの保育園もこういうわけには
いかないですね。残念ですが。
■認可保育園は、「最低基準」が満たされている保育所のことです。
主に、2つの項目があります。
以下は、その基準です。
【子ども一人当たりの床面積】
0歳~1歳 3.3㎡/人
2歳以上 1.98㎡/人
【保育士1人に対する子どもの人数】
0歳 子ども3人/保育士1人
1歳~2歳 子ども6人/保育士1人
3歳 子ども20人/保育士1人
4歳~ 子ども30人/保育士1人
これは、国が戦後定めた最低基準で、基準に満たなければ「許可保育園」にはなれません。60年近く
この基準は見直しがされていないといいます。また、各保育園で、より細やかな保育ができるように
保育士の人数を増やしたり、より広い部屋を使うことには規制が無く、手厚い保育を行う保育園も
あります。
ちなみに、信濃町保育園分園では、お散歩時は大きな道路を渡ったりするし、
公園などの行き先で事故が無いようとの配慮から先生が増員されています。
現在お世話になってる保育園では都会でありながら、敷地・保育士ともにとても恵まれています。
安全についても私は安心して子どもを預け、その間、仕事に専念できるのも
この環境のおかげです。
■保育所の種類について
保育所の種類は「許可」か「許可外」かの2つに大きく別れていて、
「認証」「認定」といった「認可」によく似た言葉を使っている保育所は、
認可外保育所に区分けされます。
私は、あんまり似た文字なので、いつもどっちだかわからなくなってしまいます。
■認可保育園の「最低基準」を緩和すれば、いっぱい子どもが預けられるから
待機児童が減ります。だけど、事故(死亡も含む)も増えます。
この悩ましい問題が議論になっています。子育てに関わって、
子どもの世話をしたことがある方なら想像がつくのではないでしょうか?
基準を緩和する=子どもを基準以下の広さの部屋で保育する=詰め込み保育(悪いイメージでよく使われる言葉ですが)となるわけです。
昨年12月に関西テレビで放映された「ニュースアンカー」という番組のバックナンバーのご紹介です。
[保育所の基準緩和議論 現場からは悲鳴が]
http://www.ktv.co.jp/anchor/today/2010_12_02.html
是非記事を読んで、一緒に考えて欲しいと思いました。
私がこの記事を読んで心に残った言葉を抜粋します。
「被害者はどこに来るのかというと保育所を利用して
いる子どもたちにくる」 (神戸大学・二宮厚美教授)
「こんなにいっぱい部屋にいてたら落ち着かない』とは
子どもは言わない。そこをどう感じていけるか」(新生保育園・本田久美子園長)
「これ以上、基準を下げられたら子どもに全部しわ寄せが行く」 (保育士)
しわ寄せが子どもへくる...。
そして、事故がおきてお子さんをなくされた方がいます。
その方たちの声も記事になっていますので読んでみていただきたいです。
http://www.ktv.co.jp/anchor/today/2010_12_02.html
明日は、4月から通う予定の子ども園の入園説明会です。
「子どもは宝です。」とコメント書き込んで下さった方がいました。
子どもに癒され、子どもに育てられ、生き方を私は勉強させてもらっています。
感謝。