旅つづり日々つづり2

旅のような日常と、日常のような旅の記録と記憶。

物件めぐりの日々(時々やけど)

2016年10月03日 21時42分15秒 | 日々のこと
日曜の夕方、久しぶりにピンときた物件があったので
みんなで見に行った。うんと近かったし。

決め手は1階で専用庭つき、だったのだけど
実際は斜面に沿って建っているので半地下みたいになっていて
なんともジメジメ、ジトジト・・・一日ここにいたら
私は絶対に発狂するだろうな、という物件だった。
隣の庭がびっくりするほど荒んでいたのもなんか納得だった。

管理人さんが常駐と記してあったので、管理人室をのぞいてみると
床がとても汚れていて、ぼろぼろの扇風機が一台あるだけで、
ここもひどく荒んだ空気が流れていた。ある程度しっかりとした
マンションなのに、言いようもない圧迫感。
建物の悲鳴が聞こえてくるような物件だった。

こんな管理人室をあてがわれた管理人さんが、愛をこめて
この建物と住人をケアしてくれるわけがない。
空きのポストがガムテープでぐるぐる巻きにされていたのも怖かった。

ううっ、逃げるようにして一目散に帰ってきた。
こわかった。

今住んでいるこの住宅は本当に贅沢に庭と緑が配置されていて、
四季の花が次々と咲いて、それに伴う記憶と思い出がいつの間にか
私の中にも、子どもたちの中にも、育っていることに感動する。
管理をしてくださるシルバー人材の方は「おはよー」と「おかえり」と
たわいもない世間話を住人の誰とでもとても上手にこなしておられる。
なんというか、関係性がとても“対等”な感じ。
私たちはとても感謝しているし、おじさんは“愛”をもって仕事を
してくれているのが伝わってくる。それはホースの巻き方ひとつ、
整然と片づけられた用具をみていればすぐに分かる。美しいのだ。

これからは樹々の紅葉が秋の深まりを教えてくれることだろう。
うちの棟の階段にはどんぐりがぽとんぽとんと落ちている。
それを微笑ましく見守ってくれる優しさに、心から感謝している。

物件めぐりはまだまだ続きそうだけれど、この住宅に決めたときのような
「これやっ!!」にめぐりあうまで、自分の感性を信じてがんばってみようと思う。