旅とわたし、時々ねこ

私は旅が好きです。

許されるなら、スナフキンのように、
気の向くままに一生さすらっていたいと思うほど。

特に、ひとり旅は私の人生において、最上の贅沢です。

ひとり旅、というコトバに、
「なんだかすごい」と誤解されてしまうことがしばしば。

私はどちらかというと、単独行動を好む生物です。
自分が行きたいところへ行き、したいことをする。

幼いころからひとりが大好きだった私には、
特別でもなんでもないことなのです。

旅の時間は、限られています。
そんな貴重な瞬間を、我慢で費やすのはいやなのです。

行きたくないところには行きたくないし、
興味のないことはやりたくない。

ひとりで行けば、それはとても簡単なこと。

要するに、単なるわがままです。
自由命、なのであります。

自分の目で見て、音を聞き、匂いを嗅いで、
訪れた場所の空気を味わいつくし、
感動を自分の中でじわじわと育みたい。

したがって、ひとり旅で自分を成長させる、とか、
そんな高尚な目的があるわけではありません。

そんなわけで、
「あぁ、行ってきたの」
くらいの、あたたかい目で見守ってくだされば幸いです。

またどこかへ行きたいなぁ。
異文化に触れたいけれど、現在の世界情勢では、
海の向こうへ旅立つのはためらわれます。

いや、以前の私なら、そんなことお構いなしだったのですが…

愛猫が、私の旅心の防波堤になっています。
私命！の彼女と暮らす以上、
無事に帰還する最大限の努力をせねばなりますまい。

スナフキンへの道は、まだまだ遠いもよう。


ホリエ