勉強かあさん

仕事・育児・勉強について綴ります

「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」を読む

2007-11-12 00:44:21 | 書籍
弁理士資格は取ったものの、とりあえず今の会社に残ることにしましたが、
今の会社に問題がないわけではありません。

私の勤めている会社は裁量労働制対象者と一般職に分かれていて、
裁量労働制対象者は成果主義のもと、早い時期に年齢給の昇給は止まり、
業績給のウェートが高くなっています。それゆえ業績によって収入が
左右されます。基本的に残業代は付きませんが、最近深夜休日手当が
支給されるようになりました。

そうすると、いわゆる夜型、遅く来て深夜まで働く人たちが深夜休日手当を
たくさんもらうことになり、早く来て仕事をしている人たちに不満が生じる
ようになりました。

一方、一般職の人たちの年齢給はずっと上昇し続け、残業代も満額で出ます。
位置づけとしては裁量労働者の方が職制が上なのにも関わらず、ベテランの
一般職が増えた結果、一般職の人たちの方が中堅どころの裁量労働制の人たち
よりずっと年収が高くなるという逆転現象も一部で生じています。

なんだかおかしいのではないか。
そう思っていたところ、たまたまAmazonで「成果主義」に関する本を見つけた
ので読んでみました。

内側から見た富士通「成果主義」の崩壊 (ペーパーバックス)
城 繁幸
光文社 (2004/07/23)
売り上げランキング: 3345


Amazonの書評にあるように、文章の合間になぜか英単語が挟まれ、あまり
読みやすいとは言えませんでしたが、成果主義を導入したばかりに、社員の
士気が落ち、みるみる業績が下がっていくさまを胸が痛くなるような気持ちで
読みました。ここに書かれていることはまさに私のいる会社でもおこっている
ことではないか?

本書でも書かれていますが、「成果主義」そのものがいけないのではないのです。
その「成果」を公平に評価するシステムがないところに大きな問題があります。

富士通の場合、成果を公平に評価できなかったこと、管理職の降下制度がなかった
ことなど、成果主義といいながら、若手には厳しく、管理職クラスには甘く、
本当の意味での成果主義ではなかったところに問題があったのだと言います。
その結果、優秀な人材が流出し、業績は落ち込むという事態に陥ってしまいました。
そしてついに「成果主義」を見直さざるを得なくなったのだそうです。

さて、私の勤める会社でも色々試行錯誤しているようです。
どこかに落ち着くまで、きっとまだ痛みを感じなければならないこともある
のでしょう。

特許情報検索サービス

2007-11-07 12:24:31 | 知財
11月6日の日経産業新聞に富士通とリコーテクノシステムズの特許情報
検索サービスの記事が出ていました。

富士通はテキストマイニングによってデータベース化された検索キーワードを
使って、関連特許をオンラインで分析用データとして提供する仕組み。
富士通のデータ加工用ソフトを使えば、分析用データのグラフや相関図を
作って視覚化することも可能。最初は国内特許だけですが、来年度以降には
米国特許にも対象を広げるとのこと。

リコーの方は公報の類似画像を検索できるというもの。化学式や設計図の
検索等が出来るそうです。

特許情報検索もどんどん進んでいますね。
富士通の検索サービスの方はリサーチ会社に依頼した場合の4分の1の費用で済む
そうです。利用者には喜ばしいですが、そうするとリサーチ会社は成り立って
いかなくなりますね。

技術によるビジネスの淘汰。そんなことを考えると手放しでは喜べない気もします。