DrKの株日記

現役医師が仕事の合間をぬって株と格闘するブログ

原子炉がぶっ壊れて爆発が生じた!

2011年05月18日 | Weblog
先日はいい加減に書いたので、今回は時系列を詳細に書かせてもらう。
福島第1原子力発電所の状況より

3月11日
14:46 スクラム(制御棒挿入核分裂反応停止)
15:42 非常用ディーゼル発電停止→全交流電源喪失
16:36 1号機、2号機、非常用炉心冷却装置注水不能
20時頃 1号機圧力容器に穴があきはじめる

3月12日
01:20 1号機格納容器圧力異常上昇
02:45 1号機圧力容器圧が低下
4時頃  放射線モニタリングが上昇し始める
05:14 1号機格納容器圧が低下 (U1)
06:50 1号機メルトダウン
10:17 1号機ベント(サプレッション・チャンバーよりWV)(V1)
15:36 1号機水素爆発
18時頃 (U1)
20:20 1号機海水及びホウ酸の炉心注水開始

3月13日
6時頃  3号機圧力容器圧が低下
05:10 3号機非常用炉心冷却装置注水不能
08:41 3号機ベントWV(V3)
11:00 2号機ベントWV(V2)
13:12 3号機海水及びホウ酸の炉心注水開始
15:29 3号機より1mSv/hの高濃度放射線放出(U3)

3月14日
05:20 3号機ベントWV(V3)
07:44 3号機格納容器圧力異常上昇
11:01 3号機(水蒸気?)爆発(格納容器圧が低下?)
13:25 2号機原子炉冷却機能喪失
16:34 2号機海水の炉心注水開始
19:02 2号機圧力容器圧が低下
21:37 2号機周辺で3mSv/h測定
22:50 2号機格納容器圧力異常上昇

3月15日
00:02 2号機ドライベントDV(V2)
06:10 2号機水蒸気爆発(格納容器圧が低下)(E2)
06:14 4号機水素爆発

3月16日
0時頃  (U2)
08:30 3号機白煙発生
14時頃 (U2)

3月20日 
11:00 3号機格納容器内圧力が上昇(320Pa)その後低下

3月21日
15:55 3号機灰色の煙発生
18:22 2号機白煙発生

3月23日
16:20 3号機黒煙発生

使用済み核燃料プール関連の記載は敢えて無視。
U1、U2、V1、V2、V3、E2は福島原発メルトダウンの
ガス漏れと意図したベントと原発周辺の空間放射線率の図に準ずる
放射線モニタリングのピーク。


☆圧力容器の底が抜けると
圧力容器圧低下
→底の穴から水漏れして炉内の燃料棒を満たしている水位が低下
→空焚き
→燃料棒破壊
→メルトダウン
格納容器圧上昇
→格納容器破壊
水蒸気爆発(格納容器圧低下)
水素爆発

格納容器には予め窒素が封入されているので爆発することはない
ただ格納容器が損傷しておそらく酸素が流入した時点で
水蒸気爆発あるいは水素爆発が生じたのだろう。
(もう、水蒸気だとか水素だとかどうでもいい「爆発」でいい)

どうだろう?
これで1号機→3号機→2号機と時間的に連続する
原子炉の崩壊が
圧力容器圧低下格納容器圧上昇爆発
と同じサイクルを繰り返しながら引き起こされているのが理解できるだろう。
これは炉心冷却機能喪失の時間的経緯に一致する。
(2号機は3月14日13時25分まで原子炉冷却機能が喪失していない)

また、2号機のドライベントでもかなりの放射能が放出されていることから
2号機の格納容器損傷が大きな爆発を伴っていないとしても
原子炉からの直接の放射能の放出は十分高濃度であったと見ていいと思われる。

そして16日以降は2号機や3号機から白煙や黒煙が出ている。
モニタリングのピークとの相関がいまいちはっきりしないが
風の影響もありもうこれは原子炉から局所臨界を伴って
放出されたものであると勝手に決めつけておく。
そして2号機と3号機が局所臨界(局所爆発?)を何度か繰り返しながら
大量の放射能をまき散らしていたのだろう…と勝手に断定。

あと、黒煙については福島メルトダウンからの引用を示しておくが
今回の主眼とはそれるので適当に読んでおいてくれ。
以下引用

「プルトニウム240は広島型のガンバレル方式の原爆では自発核分裂で本格的核爆発する前に自発核分裂で原爆を破壊してしまい、たいした爆発はせず兵器にならない。そこでフォンノイマンの計算結果から32個の点火栓と爆縮レンズ型爆薬を使う長崎型の原爆が開発され、長崎の町は完全破壊された。もし3号機の格納容器から漏れ出た黒煙中の微細粒子に含まれるプルトニウム240が水素爆発を契機に即発臨界したとするならばガンダーソン氏の説は説得力がある。もしそうなら非常に怖い話しだ。もっと怖いことは格納容器内で即発臨界が発生すれば福島第一は全部ぶっ飛ぶかもしれない。そういう意味で窒素ガスを注入して希釈することはよいことであろう。即発臨界なら中性子パルスがでてオゾンの臭いがしたはずだが記録はあるのか?

即発臨界か否かはキセノン(Xe)の2つの同位体の比率からわかるという。13種の同位体のどれとどれの比か知りません。キセノン131はヨウ素131の崩壊生成物で安定で自然界で21%ある。原子炉内でキセノン135が発生していてベータ線を出して半減期9時間です。これは分裂反応を止める毒物質とされています。核爆発ではキセノン133が出来ますがベータ線を出して半減期が5日です。しかし日本の原発関係者は原爆にはうといですからガンマ線しか測定していらず気がついていないのかもしれません。森永先生は面白い話だが即発臨界はないのではないかと言っています。ただ3号機からでた黒煙は思い金属が帰化して固まった微粒子であろうということです。

京大の小出助教授は高崎にある包括的核実験禁止条約に基づく研究機関で、3月15日から16日にかけてヨウ素135が大量に検出されていることに注目した。これは半減期6.7時間で3日たてば1,000分の1になる。3月11日に原子炉が停止していたのであれば、3月15日にはほとんど存在しないはず。測定が正しければ、ヨウ素135は3月14日以降に生まれた可能性があるということになる。京大の小出助教授は燃料プールの燃料棒損傷で出てきた核分裂物質が何らかの核分裂を瞬間的にして多量のヨウ素135を生じたとしている。ちょうどこのころ原子力建屋が爆発した。そして3号機の格納容器からは盛んに黒い煙が立ち昇った。黒い煙はウランまたはプルトニウム金属が局所臨界で気化して水冷却で微粒子状に固まったと考えれば合点が行く。ウラン235が核分裂すれば6.3%のヨウ素135が生成する。ヨウ素135が崩壊すると半減期9時間のキセノン135となる。これは原子炉でもっとも主要な毒物質で10-50%が中性子獲得により半減期2.36×1021yのキセノン136になり安定する。残りは半減期230万年のセシウム135になって安定する。ウラン235の分裂は1号機圧力容器のメルトコアで生じたかもしれないとされ、後日否定された局部的臨界で説明できる。プルトニウム240の自発核分裂の結果なら、プールにはMOX燃料は無かったのだから矢張りプルトニウム240の自発核分裂は原子炉内部で生じ、格納容器経由で大気に放出されたとみてよいのではないか?プールの場合かりに全部のコアがプールの底に落下したとしても広い面積に広がるので臨界にはならない。圧力容器底の狭いところに降り積もってようやく局所的臨界になるのだろう。いずれにせよ怖い話だ。」

引用終わり。



原因が何であるにせよ
自分が平和にいつもと同じ生活を過ごしている同じ日本で
未だに原子炉から放射能がばらまかれている状態には何も変わりがないし
まだ何も解決していないのに
そこから目を背けている人々の存在に憤りさえ感じる。

まだ何も問題は解決していない。
我々は収束への道をまだ一歩でさえ踏み出してはいないことを忘れないで欲しい。




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