一身二生 「65年の人生と、これからの20年の人生をべつの形で生きてみたい。」

「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」

ハンムラビ法典

2014年07月17日 | 世界歴史

ハンムラビ法典(Code of Hammurabi)は、紀元前1792年から1750年にバビロニアを統治したハンムラビ(ハムラビ)王が発布した法典。アッカド語が使用され、楔形文字で記されている。

「目には目で、歯には歯で(タリオの法)」

目には目で、歯には歯で」との記述は、ハンムラビ法典196・197条にあるとされる(旧約聖書新約聖書の各福音書にも同様の記述がある)。しばしば「目には目を、歯には歯を」と訳されるが、この条文の目的は、いわゆる同害報復を要請するものではなく、無限な報復を禁じて同害報復までに限度を設定することであるので、誤りである。195条に子がその父を打ったときは、その手を切られる、205条に奴隷が自由民の頬をなぐれば耳を切り取られるといった条項もあり、「目には目を」が成立するのはあくまで対等な身分同士の者だけであった。

もし強盗が捕えられなかったなら、強盗にあった人は、無くなった物すべて神前で明らかにしなければならない。そして強盗が行なわれたその地あるいは領域が属する市とその市長は、彼の無くなったものは彼に償わなければならない。

ハンムラビ法典の趣旨は犯罪に対して厳罰を加えることを主目的にしてはいない。古代バビロニアは多民族国家であり、当時の世界で最も進んだ文明国家だった。多様な人種が混在する社会を維持するにあたって司法制度は必要不可欠のものであり、基本的に、「何が犯罪行為であるかを明らかにして、その行為に対して刑罰を加える」のは現代の司法制度と同様で、刑罰の軽重を理由として一概に悪法と決めつけることはできない。財産の保障なども含まれており、ハンムラビ法典の内容を精査すると奴隷階級であっても一定の権利を認め、条件によっては奴隷解放を認める条文が存在し、女性の権利(女性の側から離婚する権利や夫と死別した寡婦を擁護する条文)が含まれている。後世のセム系民族の慣習では女性の権利はかなり制限されるのでかなり異例だが、これは女性の地位が高かったシュメール文明の影響との意見がある。

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小林登志子(1949年 - ) 古代オリエント学者

2014年07月16日 | 世界歴史

小林登志子(1949年 - )は、古代オリエント学者。 千葉県生まれ。中央大学文学部史学科卒業。同大学大学院修士課程修了。古代オリエント博物館非常勤研究員、立正大学文学部講師、NHK学園「古代オリエント史」講座講師、中近東文化センター評議員。日本オリエント学会奨励賞受賞。専攻・シュメル学。

  • 古代メソポタミアの神々 世界最古の「王と神の饗宴」 三笠宮崇仁監修 岡田明子共著. 集英社、2000.12.
  • シュメル 人類最古の文明 2005.10. 中公新書
  • 五〇〇〇年前の日常 シュメル人たちの物語 2007.2. 新潮選書
  • シュメル神話の世界 粘土板に刻まれた最古のロマン 岡田明子共著 2008.12. 中公新書
  • 楔形文字がむすぶ古代オリエント都市の旅 日本放送出版協会 2009.7. NHKシリーズ NHKカルチャーラジオ. 歴史再発見

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スターリンの亡霊

2014年03月09日 | 世界歴史

第二次世界大戦をはさんだ凡そ30年間、旧ソビエトで独裁者として君臨したヨセフ・スターリンの死から60年あまり。その残忍極まる粛清が、ソビエト史の汚点とされる一方で、ナチス・ドイツと戦い、第二次世界大戦を勝利に導いたとしてスターリン時代を懐かしむ者もいる。
改革と情報公開を掲げたミハイル・ゴルバチョフが書記長に就任した1985年。その後に発足した人権擁護団体「メモリアル」は、これまでの25年間で、スターリン時代の粛清の犠牲者など、130万人以上の情報を収集・公開してきた。海外からの援助で運営されるこのNGOは「アメリカの手先」「外国の情報機関」などの激しい批判を受け、近年ではプーチン政権の政策によって、その存在も脅かされているという。
スターリンを懐かしむ人々の多くは、ソビエト崩壊後のナショナル・アイデンティティの喪失から「強い国家・ロシア」復活を望んでいる。しかし、強制収容所を生き延びた人々や歴史家たちは、スターリンの死によって、彼の存在が美化されるわけではないと訴える。
番組は、根強い“スターリン神話”と、粛清された人々の子孫、強制収容所経験者、それに歴史家への取材を通じて、スターリンがロシア社会に残した“遺産”とは何なのかを問いかける。

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  • 原題:In the Wake of Stalin
  • 制作:INA (フランス 2013年)

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Freemasonry

2013年11月18日 | 世界歴史

Freemasonry is a fraternal organisation that traces its origins to the local fraternities of stonemasons, which from the end of the fourteenth century regulated the qualifications of masons and their interaction with authorities and clients. The degrees of freemasonry, its gradal system, retain the three grades of medieval craft guilds, those of apprentice, journeyman or fellow (now called fellowcraft), and master mason. These are the degrees offered by craft, or blue lodge Freemasonry. There are additional degrees, which vary with locality and jurisdiction, and are now administered by different bodies than the craft degrees.

The basic, local organisational unit of Freemasonry is the lodge. The lodges are usually supervised and governed at the regional level (usually coterminous with either a state, province, or national border) by a Grand Lodge or Grand Orient. There is no international, world-wide Grand Lodge that supervises all of Freemasonry. Each Grand Lodge is independent, and they do not necessarily recognise each other as being legitimate.

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メディチ家

2013年02月27日 | 世界歴史

メディチ家(イタリア語:Medici)は、ルネサンス期のイタリアフィレンツェにおいて銀行家、政治家として台頭。フィレンツェの実質的な支配者として君臨し、後にトスカーナ大公国の君主となった一族である。その財力でボッティチェリレオナルド・ダ・ヴィンチミケランジェロ、ヴァザーリ、ブロンツィーノ、アッローリなどの多数の芸術家をパトロンとして支援し、ルネサンスの文化を育てる上で大きな役割を果たしたことでも知られている。


フッガー家(Fugger)

2013年02月27日 | 世界歴史

フッガー家(Fugger)は、中世ヨーロッパアウクスブルクを中心に鉱山金融を営んだヨーロッパの富豪。

宗教改革の前後にわたってカトリックの体制を支える役割を果たした。スペイン騎士団の領地からも多くの収入があった。しかし16世紀後半にスペインの財政破綻により、ハプスブルク家の支払い停止があり、アメリカ大陸からの廉価な銀の大量輸入(価格革命)が巨額の損失を出した。以来次第に力を失い、事業より領地経営が主体になっていった。

アウクスブルクの市街を築き、また画家デューラーらを招くなどパトロン活動を行った。アウクスブルクのフッガーライは同家が慈善事業として寄付した集合住宅である。

現在も貴族として存続している。イタリアのメディチ家としばしば比較される。