こないだヴァイオリンのG線鳴らしっぱなしでD線の5ポジのEの音からスタートしてテキトーに弾いて遊んでた息子が
・・
「ママ・・
この音・・
何か・・
スカートはいたオジサン達が棒の一杯ついた不思議な楽器で鳴らしてるのに似てない
」・・・と
バグパイプの事だとすぐにわかった
確かに・・よく似てる
そんな事がきっかけでバグパイプの事について探究開始
そもそもスコットランドスケールは日本と同じ五音音階なので何となく馴染みやすい(蛍の光や故郷の空とか・・)
その昔・・アジア方面から渡ったケルト民族の流れがスコットランドに残るからなのだそう
歴史を調べていくとバグパイプは武器でもあったそうだ
どこが
いくつもついてるパイプを取り外して吹き矢になるとか
あの空気を溜める袋がバズーカに変わるとか
・・なわけはなく
戦いの時に敵に向かう先頭にバグパイプ吹き(バイバー)が立ち吹き鳴らすだけ
勿論・・何の防御もないので真っ先に殺されてしまう
その後がすごい
バイバーが殺されると後ろにいた兵士は武器を捨て殺されたバイバーに代わり
無念をはらすがごとく精魂込めて何事もなかったかのように
バグパイプの演奏を続行する
それがいつまでもいつまでも繰り返されることで敵は不死身だと思い
恐ろしくなって戦う士気を弱める
人間の心理に働きかける作戦
バグパイプは敵を威嚇しつつ仲間の士気を高めるという役割があったらしい
そういう歴史からもスコットランド人にとってのバグパイプは英雄の象徴であり民族の士気を高める存在なのだという
各地にいろんな種類で散らばるバグパイプの中でもスコットランドのものはグレート・ハイランド・バグパイプという一番音量の大きなものらしい
戦に欠かせない物だっただけにそうなのだろう
なるほど
それで早速・・図書館でバグパイプ演奏のCDを数枚借りて聴いてみた
スコットランドのもの・・アイルランドのイーリアン・パイプ・・聴き比べてみると音色や重厚な感じもずい分違う
スコットランドのものは主音はB音でそれに合わせ旋律担当リード管以外は主音のオクターブ下や5音上に調律されるのが一般的らしい
旋律を支えるように切れることなく継続するあの音はB音だった
あの継続音・・安心感と共に決して屈しない強い意志のようなものも感じる
威嚇と士気を高める役割・・なるほどな~
わかる気がする
楽器は全部バラバラに取り外し可能みたい
空気を溜めるあの袋は昔は牛や馬の胃袋や膀胱を使っていて現在は羊やヤギの皮1等分を縫い合わせて作るらしい
羊君はヴァイオリンの弦でもお世話になった
バグパイプもそうなんだ
モコモコの毛は毛糸になり私達を寒さから守ってくれる
小さな命のおかげで私達は長い歴史の中で豊かさを与えられてきてるのだと思わずにいれなかったのです
息子の何気ない言葉がきっかけで
何だかすっごく勉強になったしホッとな気持ちになれたのでした