サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

電動車椅子サッカーの国際大会APOカップ閉幕

2013年01月27日 | 電動車椅子サッカー

オーストラリアのシドニーで開催されていた電動車椅子サッカーの国際大会、APOカップの全日程が終了。
チームジャパンが優勝、チームニッポンが3位。チーム成績的には最高の結果となりました。レギュレーション的に1、2フィニッシュはあり得なかったんです。
日本代表、初のタイトルです!
おめでとうございます。
大会を通じてチームジャパンの連携も深まりましたし、チームニッポンの個々の成長も目覚ましいものがありました。
撮影に関しては、1人だけで来ているので2チームを完全には追いきれなかったことは悔やまれるところです。大会全体のMVPはチームニッポンの三上選手が受賞しましたが3位決定戦での得点場面を撮影することは出来ませんでした。ゴメンなさい。

選手個々に関しては、やり切った人から不完全燃焼に終わった人まで、様々な思いを抱えて日本に帰国することになります。複雑な思いで帰国する人も大いなる経験を積んだことだけは間違いありません。

また大会に帯同させていただいたことで、試合に送り出すまでのスタッフ、ヘルパーの方々やご家族の力、そして選手自身の大変さもよくわかりました。

今大会、転倒があいついだことだけは残念でした。転倒は湿度、床面のグリップ、ボール、対面する選手の電動車椅子のパワーや幅、そしてガチガチに競り合うことなどが複合的に合わさって起きるようですが、4日間で3度の転倒がありました。全て日本の選手でした。オーストラリアの選手たちが新たに導入した車椅子は重心も低く回転パワーもかなりあることから相当脅威になっていました。また会場に使用されたオリンピックセンターのスポーツセンターはとてもグリップ力が高く(要するに滑りにくいということです)、一つの要因となりました。オリンピックではバスケット種目が行われたそうですが、バスケットをやるにはとても良い環境です。日本ではそういった体育館を電動車椅子の試合や練習で借りることはむずかしいようなので慣れの問題もあるかもしれません。
小回りはきくので、そういったプレースタイルの選手や、床面にあった車椅子に乗っている選手にはやりやすい点もあったようです。
もちろん転倒防止のために日本選手団のスタッフの方々も最善と思われる策はとりました。最終日はさらに細心の注意をはらい、決勝、3位決定戦で転倒者がでなかったことが幸いでした。ただそのことによって、出番が制限されるなど悔しい思いをした選手もいました。その点はしっかり見ていたつもりです。
転倒防止のためには、今後、ルールや電動車椅子のレギュレーションなのか何らかの対策が必要な気もしました。当面はプレースタイルを見直すということになるのでしょうか。


すでに半数の選手やご家族、スタッフの方々が帰国されましました。今日は朝から観光ツアーだったのですが雨のため昼からに変更。さんさんと降り注ぐ太陽のもと、オーストラリアの風景を撮影するつもりだったのに残念!

ところで日本では、今日、映画「アイコンタクト」の上映会。一般公開ではなく選手のお母様が中心となった上映会です。顔出せないのが残念です。というか実は今日は地元の登録手話通訳者の試験日。今まさに試験の真っ最中(現在日本時間の9時半くらい)。受けても合格したかどうかはわかりませんが…。


残りの選手団と私も明日帰国。選手たちは日本への直行便ですが、私はまたしても韓国経由。
選手の方々が無事に帰国出来ますように!


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