サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

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デフリンピックは続く 女子バレーに注目!

2017年07月25日 | デフリンピック

トルコサムスンで開催中のデフリンピックにおいて、サッカー男子日本代表は残念ながらグループリーグ敗退。出来ればその戦いぶりを肉眼で見ておきたかったのだが、今大会は残念ながら現地に赴くことが出来なかった。
初戦のウクライナ戦に勝利したあたりから「少なくとも決勝トーナメントからは行くべきではないか」と、毎日毎日航空券のサイトを覗いていた。
 「行くか?行かないか?」
結局は、予約できるぎりぎりのタイミングで断念。グループリーグ最終戦キックオフの11時間前のことだった。決勝トーナメント進出は確信していたが、こちら側の諸事情で「行けない」という判断だった。
もし「行ける」ということになり航空券を予約していたら、敗戦のショックはさらに凄まじいものになっていただろう。

行きたいという気持ちは、男子サッカーの戦いぶりを生で観たいというだけではなかった。女子バレーと水泳を観たいということも大きかった。
サッカー男子決勝トーナメントとともに、女子バレー準々決勝、準決勝、決勝、水泳の最終日、卓球の個人戦、女子サッカー決勝、空いている時間で陸上観戦、その他は現地で考える。そういった仮の旅程を組んだ。
結局は行かないことになったわけだが、今大会はライブ中継やハイライト動画配信がある。

そこで注目なのが女子バレーだ。
前回大会では国内合宿を何度か取材、現地のブルガリアでもほとんどの試合に立ち会った。
女子バレーに注目した理由は2つ。前回大会の取材は男女サッカーがメインだったが正直メダルはつらいかと思っていたということもあり、メダルを取れそうな女子の団体競技であったということ。もう一点は北京五輪に出場した狩野美雪さんが監督だったから。その狩野(川北)監督が今大会も引き続き監督を務めている。
 

女子バレー日本代表は先ほど準々決勝でブラジルと対戦。第1セットを先取したが、第2セットは先行を許す展開、しかし逆転でものにすると、第3セットも連取。終わってみれば3−0で準決勝進出を決めた。
日本はグループリ−グの4試合、そして準々決勝となんと1セットも失っていない。 

準決勝の相手はウクライナとロシアの勝者。前回圧倒的な強さで金メダルを取ったウクライナが勝ち上がってくると思われるが、現在ロシアと試合中。1セットを先に取られて追う展開。ウクライナも4年ほどの強さはないのだろうか?
(追記 ウクライナがロシアに3-1で勝利。準決勝進出)

日本は前回大会銀メダルを獲得したが、グループリーグ、決勝の2戦で勝てなかった相手がウクライナ。ウクライナはだんトツの力を見せつけ3連覇。今大会はアメリカにグループリーグで敗れているが強敵には間違いないだろう。

ウクライナを倒すためにも、日本の4年間はあっただろう。まったく取材に行けなかったんですが…。
ともかくこの試合は目の離せない試合となるはずだ。
日本時間、明日26日水曜日17時〜。
今日の準々決勝は中継がなかったが明日はきっとあるだろう。あってほしい。

そしてウクライナを倒して決勝に進めば、待ち受けているのはおそらくアメリカ。前回大会では準決勝で対戦。激闘に次ぐ激闘で勝利をもぎ取った試合だった。
前回大会の模様は過去の記事を参照してください。
 デフリンピック通信8~女子バレーチーム決勝進出!

あらゆる障害者スポーツの試合の生観戦で、最も感動した試合でした。 

決勝は(日本時間)28日金曜日21時〜 。決勝は間違いなくyou tubeのデフリンピックチャンネルで中継があるでしょう。
準決勝、決勝(に進んでくれるでしょう)ともに必見です。 

ちなみに前回、大会後スポナビに書いた記事はこちら。
https://sports.yahoo.co.jp/m/column/detail/201308050008-spnavi


今大会、アメリカ選手団の団体競技の多くは参加を見送ったがバレー男女だけがデフリンピックに参加している。
陸上、水泳、自転車、マウンテンバイク、テニス、ゴルフなどの個人競技は参加。
他の団体競技は、バスケットチームの以下のfacebookの書込みにあるようにテロ等を警戒して参加を見送ったものと思われる。
“We regrettably inform you that USA Deaf Basketball has reached a decision to withdraw from the 2017 Deaflympic Games in Samsun, Turkey amid safety concerns. ”

強豪バスケットチームを始め、4連覇中の女子サッカーも不参加。そのなかでバレーは強い思いがあったのか?デフリンピックへの参加を決めている。
そういった意味でもバレー競技の金メダルは正真正銘の世界一だ。 


テロについて言えば、開催都市サムスンは地理的政治的にもっともテロが起きそうにない都市に思える、逆に言えばテロを起こすメリットが感じられない都市かと思う。そういった観点でも選ばれたのかもしれない。
もちろんイスタンブールの空港は狙われる可能性はあるだろうが、デフリンピック選手団はトルコの威信にかけてでも守るだろう。
またデフリンピックそのものもオリンピックとは違い、ターゲットにしにくい存在だろう。少なくとも現在では社会的弱者(の側面もある人々)の大会でもあるデフリンピック、パラリンピックはターゲットにはならないだろう。
ちなみにサッカーも地球一番のメジャースポーツで貧しい者も多くがプレーしていることからサッカーはテロのターゲットに成りえないと思っていたが、もはや聖域ではなくなった。 


ともかく女子バレーの2試合は、最近、初めてデフリンピックを知った人にとっても格好の試合かと思う。
日本から応援しましょう!

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デフサッカー日本代表、アディショナルタイムで決勝トーナメント進出逃す…

2017年07月24日 | デフリンピック

アディショナルタイムに入った時点で2-2、そのままのスコアで時が流れていけば、デフサッカー男子日本代表初の決勝トーナメント進出が決まる。

それから15秒ほど経った時のことだった。10人のイタリアにアーリークロスから押し込まれ、日本は逆転を許してしまう。その後、再び追いつく力は日本に残されていなかった。
2-3の敗戦。
決勝トーナメント進出は幻と消えた。

トルコ・サムスンで開催中のデフリンピックグループリーグ初戦で前回準優勝国ウクライナを撃破した日本代表は、第2戦のアルゼンチン戦に2点のリードを許すものの引き分けに持ち込み、グループ首位で第3戦イタリア戦を迎えた。

勝てば1位通過、引き分けでも通過、負けても他会場の結果次第でベスト8進出が決まるという状況でキックオフされた試合の先発は、第2戦アルゼンチン戦と全く同じ。
GK千葉。ディフェンスは右サイドバックに河野。センターバックは、竹内と仲井。左に岡田侑也。
中盤はボランチに中島と東海林。2列目左はキャプテン古島。右には吉野。2トップは林、塩田。

先制したのは日本だった。
前半19分、イタリアのゴールキックからのこぼれた球を、林、(おそらく)古島、中島とつなぎ、中島から右サイドの吉野へ、吉野のスルーパスに抜け出した林がゴールネットを揺らし先制!

直後にはイタリアがシュートを放つが、これが最初のシュート。日本が優勢に試合を進めていた。

日本はチャンスを作り出す。29分には、裏のスペースに抜け出した林がシュートを放つがポストに阻まれ、古島のシュートはクロスバーを超えた。 

そして前半31分、 竹内が倒されて得たPKをキャプテン古島が真ん中に蹴り込み追加点をあげ、2-0とリードを広げる。

 41分には強烈なフリーキックを決められ1点差に追い上げられたものの、流れのなかからは決定的な場面を作らせない。ディフェンス陣はラインを押し上げコンパクトな陣形を保っている。ボランチの2人はバイタルエリアを埋め効果的にパスを散らす。

 
しかし後半に入るとイタリアもチャンスを作り始める。
だがディフェンス陣が体を張って守る。
26分には最終ラインからボールをつなぎシュートまでいき、追加点の香りも漂わせる。

そしてその後、イタリアの選手が退場となり日本は数的有利な状況となった。
サッカーの神様は日本の方に微笑みかける。 

しかしこのあたりから徐々に日本の選手達の足が重くなってくる。
中1日で3試合を戦ってきた疲れだろうか、数が足りているという安心感もあったのかもしれない。

36分、古島が退き西が入る。さらにもう一人フレッシュな選手がほしいという気もしたが、バランスを壊したくないということもあったのだろう。出したくても出せない控え選手の事情もあったのかもしれない。

37分、ディフェンスラインがずるずると下がってしまいイタリアにコーナーキックを与えてしまう。聴者であれば、声でのラインコントロールで防げただろうか。  
そしてショートコーナーからの失点。時が止まったような時間。マークがぼんやりしたままの失点に見えた。
だがまだ2-2、負けているわけではない。日本はこのままでも決勝トーナメント進出。10人のイタリアは勝ち越すしかない。

そして向かえたアディショナルタイム、イタリアに逆転を許してしまう。
日本はクロスを入れた選手には寄せられなかったが、ディフェンスラインは押し上げてオフサイドを取りにいった。しかし後方から飛び出して来てきたイタリアの選手についてきた西と呼吸があわなかった。
ラインの確認をするには互いが見合うしかない。声の連係がないなかでのデフサッカーの場合、両サイドバックの外側が盲点になってしまうだろうか。

そして飛び出してきた選手がアーリークロスに合わせゴールネットを揺らす。

最後の最後でベスト8が遠のき、デフサッカー日本代表の挑戦が終わった。

ウクライナとアルゼンチンの試合は、3-0でウクライナの勝利。ウクライナと日本が勝ち点4で並んだが得失点差でウクライナが日本を上回り2位でグループリーグ通過。ウクライナは+2、日本は0。1位はイタリア。


今大会のチームは、春以降、急速に成長したと思う。前回、大会前に合宿が思うように出来ず苦い思いをした経験は今大会に確実に活かされていた。それがグループリ-グでの初勝利、2戦目での粘りにつながった。しかし決勝トーナメント進出には及ばなかった。

サッカーは、一足飛びに前進することを許してくれないのだろうか?
一歩一歩進むことしか許してくれないのだろうか?

だとすれば悲観することは何もないだろう。着実に歩んで来ているのだから。
この悔しさを無駄にしないで未来へつなげてほしい。

これで代表を辞める人もいるだろうが、この経験を何らかの形でつなげてほしい。
今大会は3試合で終わりだと聞く。前回大会までは順位決定戦もあったため計6試合を経験することが出来た。グループリーグで出番の少なかった選手達も出る機会は多かった。今回は全く出番無しに終わった選手たちもいる。そいういった選手達もつらいとは思うが経験をつなげていってほしい。

もちろん次回大会は女子の躍進にも期待している。 


なんだか偉そうに書いてしまった。今大会は現地に行けなかったが充分楽しませてもらった。
胸を張って日本に帰って来てほしい。


この試合は大会側の公式の中継はなかった。イタリア側がネット中継した映像を見てこの記事を書き込んだ。先日の試合は7台のカメラをスイッチングして配信していたが、今回は小さなカメラが1台だけだ。したがって試合の詳細はあまりよくわからなかったが、わからないところは後で見返してみた。
イタリアサイドがこういった配信をしてくれなかったら映像を見ることは出来なかった。イタリアに感謝です。
そのカメラは試合が終わったらスタンドの上からピッチ上に降りていき日本チームの間をすり抜けながら喜ぶイタリア選手団に一目散に向かっていく。
そしてイタリアの喜びの表情を伝える。カメラ目線で喜びを表現するもんだから悔しいのなんのって。 

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デフサッカー日本代表 アルゼンチン相手に執念の引き分け(追記有)

2017年07月21日 | デフリンピック

トルコの都市サムスンで開催中のデフリンピック。サッカー男子日本代表がグループリーグ第2戦でアルゼンチンと対戦した。

先発は第1戦から右MFが岡田拓也から吉野に代わった以外は初戦と同じ。
GK千葉。ディフェンスは右サイドバックに河野。センターバックは、竹内と仲井。左に岡田侑也。
中盤はボランチに中島と東海林。2列目左はキャプテン古島。右は初戦途中出場でゴールを決めた吉野。2トップは林、塩田。

日本は序盤から相手陣内に攻め込みチャンスを作り出す。
しかし、前半5分アルゼンチンにPKを与えてしまう。
粘り強く守っていた日本だったが後方から15番の選手の飛び出しにセンターバックの竹内と仲井が交錯してしまい、GK千葉との1対1の局面となる。千葉が飛び出したもののPKを与えてしまった。
前半6分、アルゼンチンは10番が強いボールを蹴り込み先制。日本は早い時間帯から追う展開となった。

その後日本はアルゼンチン陣内に古島や岡田が攻め込み、FKやCKのチャンスを得るものの得点にはいたらない。
アルゼンチンは攻め込まれはしても要所はやらせない、というようにも見えた。
疲れもあり先制点も早い時間に取ったためか、出来るだけ省エネで勝ちたいという感じにも。

日本の守備陣も竹内の好守備など追加点を許さない。
 
前半22分、日本の左サイドでアルゼンチンにFKを与える。自陣深いわけでもなくそれほど危険な位置には見えなかったが、これが失点につながってしまう。
アルゼンチンの11番が左足でキックしたボールはゴール前でワンバウンドしてアルゼンチンの10番へ。10番がヘディングでそらしてアルゼンチンが2点目をあげた。
中島がマークしていた10番を離してしまった。センターバック竹内は相手選手をきっちりと押さえ込んでいたができればボールに触っておきたかっただろう。

時間はまだかなり残されていたが、日本は2点のビハインドを背負うことになった。 

25分、 アルゼンチンのコーナキックからのヘディングシュートは千葉が好セーブ。その後のピンチも岡田がうまく対応。 竹内も粘り強い守備を見せる。
絶対に追加点は許さない。

40分過ぎには、林のクロスに古島がヘディングで会わせるがサイドネット。

日本は、2点ビハインドで前半を終えた。

そして後半、日本が粘りを見せる。
序盤、右サイドバック河野が上がって強烈なミドルシュートを放つ。
8分には吉野の粘りでCKをもぎ取る。これまで単調になっていたコーナーキックだったが、古島がグラウンダーのボールで変化をつける。
しかしゴールは遠い。 

日本は塩田に代え、大西を投入。大西は左サイドバックへ。岡田が1列上がり、古島はFWに入った。
合宿で試行錯誤を重ねてきているので、こういったポジションチェンジはスムーズだ。 

そして15分くらいだっただろうか、中盤の底、中島が素晴らしい寄せでアルゼンチンボールを奪い東海林へ、東海林は素早く古島へ、そして古島から吉野へとパスが渡る。このつなぎは本当に素晴らしかった。
右サイドでパスを受けた吉野は一度切り返して左足でのシュート。ファーサイドネットをぶち抜くゴール。
日本は1点を返し、反撃の狼煙をあげた。
ゴールを決めた後、吉野の「まだまだ」という手話がとても印象的だった。

それにしてもゴールネットが破れていたので一瞬外れたのかと思った。 

日本はその後も粘り強い守備を見せ、アルゼンチンにシュートを打たせない。
26分には中島に代え、松本が入る。

日本はなんとか1点をもぎとろうとアルゼンチン陣内に迫る。
1列上がった岡田は個人技でディフェンス2人を抜き去りシュートを放つ。 

何とか1点がほしい日本は3人目の交代。
吉野に代えて西が入る。いったいどこのポジションに入るのかと思いきや左サイドバックに入ったようだ。左サイドの大西は右サイドへ。
右サイドバックの河野は2列目へ上がる。西が上がったスペースは松本がカバー。
攻撃的にシフトした日本がさらにアルゼンチン陣内に攻め込む。
 
そして残り時間も少なくなってきたなか、今度は日本がPKを得た。
古島がペナルティエリア内で執念のプレス、アルゼンチンの反則を呼び込んだ。
キッカーは西。
緊張する場面だったが西がきっちりと決め、ついに日本が同点に追いついた!

勝ち越し点は奪えなかったものの2点のビハインドを跳ね返した日本は、グループ首位の座を保った。 

イエローカードが乱れ飛ぶ激しい試合。
気持ちで手繰り寄せた勝ち点1。
彼らのこれからの試合も目が離せない!

イエローカードを千葉、竹内、松本が受けてしまい、このあたりをどうするかも考えなくてはならない、

次戦は日本時間の日曜日夜の12時というか、24日月曜0時。次回も中継を見たいところだが、おそらくないのではないか?
今日の試合会場には中継設備があるようだが次戦の会場にはないようだ。
また中継の画質はよくなかったが、カメラは7台は入っていたようだ。その点は素晴らしかった。

(追記)
グループリーグ、2試合終わった時点での勝ち点を整理してみた。
1位 日本       勝ち点4  得失点差 +1
2位 アルゼンチン  勝ち点2  得失点差   0  得点3
3位 イタリア    勝ち点2  得失点差 0 得点2
4位 ウクライナ   勝ち点1  得失点差 −1

次戦で日本が勝つと1位、引き分けでも2位以上は確定。
負けてグループリーグ突破の可能性があるのは、ウクライナがアルゼンチンに勝っての得失点次第。
仮に日本が0−1で負けても、ウクライナ1−0アルゼンチンだったら日本の突破。

まあ、そんな面倒くさいことを考えなくていいようにすっきりと勝ってください。

それから少し気が早いがグループリーグを突破した場合の準々決勝の対戦相手は、おそらく1位抜けの場合はイギリス、2位抜けの場合はロシアになるのではないだろうか。
ロシアは前回優勝国。イギリスはイングランドではなくUKです。デフリンピックはオリンピックの一つでもあるので国でないと出場出来ません。 

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電動車椅子サッカーワールドカップでの日本代表

2017年07月21日 | 電動車椅子サッカー

アメリカ・フロリダ州オーランドで開催されていた電動車椅子のワールドカップ、2017 FIPFA World Cupの撮影から帰国。というか帰国から既に1週間ほどがたってしまった。

大会の結果に関していろいろと思うところがあったり、疲れていたり、デフリンピック選手団の見送りに行ったり、ブラインドサッカー日本代表合宿の見学に行ったり、電動車椅子サッカーのクラブチームYokohama Crackersの練習に行ったり、デフサッカーのウクライナ戦の勝利に喜んだりしているうちに更新が遅れてしまった。

 駆け足でアメリカワールドカップを振り返っておきたい。試合に関しては得点場面を点中心に振り返っているが、出場時間などの客観的なデータなども抽出してみた。試合の描写はいささかわかりにくいかもしれない。その際はパワーサッカーショップのサイトでも観ることが出来る。URLは文末参照。

私はドキュメンタリー映画を撮るという立場でチームに帯同させてもらい、詳しくは映画の完成をお待ちいただきたい。ここではいろいろと思うところもあるがあまり主観を交えずに、ということになるかと思う。


6月30日7時45分 選手団が成田空港に集合。“普通”であればチェックインして出国という流れになるが、電動車椅子サッカーの選手団はまず飛行機に積み込むために電動車椅子を解体しなくてはならない。解体するのはご家族やヘルパー、スタッフの面々。合宿で事前にシミュレーション済みで、手慣れた方もいれば苦労している方もいる。選手はその間、空港備え付けの手動の車椅子に乗り換える。リクライニングできるタイプのものもある。選手によっては乗換用の車椅子を持参している者もいる。何とか作業を終えて飛行機へ。飛行機に乗り込む際は機内用の幅の狭い車椅子に再び乗り換えねばならない。(乗り換えなくていいタイプもある)。8名の車椅子使用者が乗り込むためにはそれなりの時間を要した。
ここまでも一苦労だが、アメリカ到着まで体調を壊さず辿りつけるかというのが次の難関。航空機内の環境は地上と大きく違い、特に機内圧の低下は呼吸不全に重大な影響を与えるからだ。そういった環境に耐えられないと判断され、そのため残念ながら遠征メンバーの選から漏れた選手もいた。選手団が最低限果たすべきミッションは「無事に行って無事に帰ってくること」でもあった。
最終メンバーは十全な準備をしてきたものの予断は許さない。メディカルスタッフもチェックに余念がない。座位が長く保てない選手は横になり、ご家族が膝枕をしたり、その間は立っていたりで全力のサポート。選手も“疲れ”はあっただろうが、何とか経由地のダラスに到着。“普通”であれば乗り継いでフロリダ州オーランドまで行ったほうが楽なのだろうが、選手のコンディションを考慮して空港そばのホテルに一泊。その分、車椅子の組み立て、解体作業の回数は増えることになる。

そして翌日7月1日に国内移動。飛行時間も短く問題ないようにも思われたが、これがかなり大変なことに。乗り込むまでもかなりの時間を有し、乗りこんで離陸までかなり待ち、着陸して飛行機を降りるまでもかなりの時間を要し、何とか滞在先オーランドのホテルへ。

そして翌日7月2日は早速イングランドとの練習試合。試合に負けはしたものの、大会に向けていい刺激となったようだ。

試合会場へは電動車椅子に乗った8名の選手たち、その他スタッフが1台のバスに乗り込み移動。スタッフは選手たちが疲れない座り方などにも気を配る。宿泊するホテルでは、連日、選手への入浴介助やコンディショニングも行われる。舞台裏も総力戦である。

翌日7月3日は、練習。諸々の確認が行われた。

4日は試合会場での初の公式練習。選手たちは床面のグリップの確認などにも余念がない。
練習終了後にはクラス分けが行われた。電動車椅子サッカーは重度のPF1と相対的には軽度のPF2と判断された選手によって行われる。同時に出場できるPF2の選手は2人までとなっている。もし仮にPF2より軽い、と判断されるとその選手は試合に出ることができない。前回フランス大会では実際そういうことが起きてしまったが今大会では無事クリア。選手、スタッフともに胸をなでおろす。同時にPF2と判定されると思われていた選手がPF1の判定を受け、ベンチの戦術的な幅が広がることにもなった。選手の立場からすると練習していないことに対応しなくてはならないとも言える。

5日は大会開幕日。だが試合は20時30分キックオフ予定のオープニングゲーム、アメリカとデンマーク戦のみである。
日本代表は、午前と午後、それぞれアイルランド、オーストラリアとの練習試合をおこなった。手の内をあまり見せずにお手合わせといったところだろうか。19時からの開会式は進行がかなり遅れてしまい、選手たちがホテルに帰りついたのはかなり遅い時間となった。

この日は撮影クルーにとってはちょっとブルーな日。大会関係者にカメラポジションを確認したこところ、想定していた場所にカメラが入れないといいう事態が発生。日本国内で試合撮影のシミュレーションを繰り返したりしてきたのだが…。ともかく許可された範囲内で撮影プランを一から練り直す必要に迫られた。練習試合は撮影クルー(特に私)の練習でもあった。ついでに言うと私が撮影クルーの中でも、最も全体像が見えにくい映像を撮影する担当。コート上で何が起きているのか把握しきれないことも多かった。帰国後、他の映像も確認後、この文章を書いている。

 そして翌6日、日本のグループリーグの戦いが始まった。
グループリーグは10か国が2つのグループに分けられリーグ戦を争う。1位通過だと他のグループの4位と、2位なら3位と、3位なら2位、4位なら1位と準々決勝を戦うことになる。したがって1つでも上の順位に立つことが決勝トーナメントで有利にはたらく。日本の現実的な目標は2位以上。簡単に言えば、アメリカ以外の国に取りこぼしてはならない。また仮に5位になった場合は9位~10位決定戦にまわる。
この日いきなり日本は3試合を戦わなくてはならなかった。アメリカ、デンマークが前日に試合をおこなっているため、日本のグループはいささか変則的な日程となっていた。

4人で行う電動車椅子サッカー、アメリカワールドカップに出場したのは以下の8名の選手たちである。背番号1竹田、6内橋、7三上、8吉沢、9東、10北沢、11塩入(キャプテン)、19内海。


初戦の相手はアルゼンチン。経験値が少ないがその分、情報も少なかった。
キックオフは現地時間の9時30分。日本の先発は北沢、塩入、東、GK(ゴールキーパー)は竹田、全員がPF1と判定された選手である。
前半4分、日本は2on1(ツーオンワン)の反則を取られアルゼンチンにフリーキック(エリア左付近)を与える。顎で電動車椅子を操作するアグスティンが右のヴァレンチノへ、ヴァレンチノがファーに折返し、そこにはイサンドロがきっちりと詰めており、彼が押し込んでアルゼンチンが先制。
(2on1は、ボールに対して半径3m以内に各チーム1人かプレーに関与してはいかないというもの。平たく言えば複数の選手で1人の選手の守備にいってはいけないという感じ。エリア内のGKについては特別規定がある)

しかし日本も8分、同点に追いつく。左サイドハーフウェイライン付近からのキックイン。北沢が蹴ったボールを東がポストプレーで右サイドの塩入へ流す。塩入はペナルティエリアの外から回転キックでファーポスト付近へ豪快に蹴り込んだ。北沢の正確なキック、東のテクニックと塩入の連係(2人は鹿児島のクラブチーム、ナンチェスター・ユナイテッドの選手)が生んだゴールだった。
さらに前半18分、日本はハーフウェイライン付近でFKのチャンスを得る。キッカーは東。東のキックを受けた塩入が、エリア内右からゴールに流し込み逆転。2-1とリードする。
だが前半終了間際の20分、3パーソンの反則を取られアルゼンチンのフリーキック(エリア右付近)。アグスティンからのボールをヴァレンチノがゴールライン上の北沢と竹田の間に蹴り込み、日本は2-2の同点に追いつかれた。
(*3パーソンもしくはスリーインは、ペナルティエリア内にディフェンスの選手が3名以上入ってはいけないというもの)

後半、塩入に代わり三上が投入される。PF2の選手である。
後半3分、イエローカードをもらうなど再三注意を受けていたアルゼンチンのヴァレンチノが退き、そこからは日本のペースとなる。
6分、何度かキックインを繰り返した後の右サイドコーナー付近からのキックイン。東がアルゼンチン選手の壁の間を通しファーポスト付近で待つ三上へ。三上が難なく決めて日本は3対2と逆転、試合はそのままのスコアで終了し、日本が初戦で貴重な勝ち点3を得た。
尚、その後、吉沢、内海も出場。各選手の出場時間は、東36分、北沢36分、竹田30分、塩入23分、三上17分、吉沢14分、内海4分、内橋は出場無し。
(電動車椅子サッカーは一度退いても再び出場することができる)

得点時間や得点者は以下の通り、( )内はアシストした選手。
第1戦 日本 3-2 アルゼンチン 
得点 前半8分 塩入(東) 前半18分 塩入(東)  後半6分 三上(東)


昼食をはさんで14時からはデンマークとの対戦。
先発は、竹田がGK、東、塩入、そして初出場の内橋。内橋は唯一の女子選手である。先制ゴールを決めたのはその内橋。
前半10分、左サイドからのキックイン。東の蹴ったボールを塩入がニアでスルー、ファーで待ち構えていた内橋が流し込んだ。試合を優勢に進めていた日本が先制点をもぎ取った。
15分には、東、塩入に代え、北沢、吉沢が投入され、東京のクラブチームであるレインボーを中心としたメンバー構成となる。(吉沢はフィールドプレーヤーとしての投入)

 後半は、内橋、吉沢に代え、三上、内海が出場。PF2の2人(内海、三上)と、元々はPF2と判定されると思われていた竹田も同時に出場しており、フィジカル的には強力なメンバー構成となった。6分、その3人は内橋、東、塩入と交代。
後半に入り、負けられないデンマークが攻勢を強めてきた。
後半10分、日本から見て左サイドからのデンマークのキックイン。ニアの選手が上手くスルーし、カスパーの蹴ったボールはそのままファーポスト付近に吸いこまれ、日本は1-1と同点に追いつかれた。

そして終了間際、相手競技者の進行を妨げたとの反則で、デンマークに間接フリーキックのチャンスを与えてしまう。日本は何度かクリアしたものの、こぼれ球をカスパーに蹴り込まれ、20分07秒の時点で1-2と逆転を許しまった。電動車椅子サッカーは20分ハーフ、残された時間はアディショナルタイムのみである。
 失点後のキックオフ、センターサークルにいた北沢が東に寄っていき耳打ちし東と入れ替わる。キックオフのキッカーは東。東は直接ゴールを狙った。一瞬の隙を見逃さなかった東のシュートが決まり、起死回生の同点ゴール。日本は土壇場で2-2の引き分けに持ち込み、辛くも勝ち点1を得た。

この試合の個々の出場時間は、竹田36分、東29分、塩入29分、内橋27分、北沢22分、三上6分、内海6分、吉沢5分。(文章内で、すべての交代には言及していません)
第2戦 デンマーク 2-2 日本
得点 前半10分 内橋(東) 後半20分 東
 
2試合を終わって2勝がベストだったが、1勝1分けは悪くはないスタートだった。そういった意味では引き分けに持ち込めたことは大きかった。
試合内容で言えば、むしろ初戦のアルゼンチン戦よりデンマーク戦のほうが内容的には押していた印象だった。


そして17時からは地元アメリカとの対戦。アメリカは前回、前々回大会の優勝国である。
この試合の捉え方は難しかったように思う。個人的には、次につながる戦い方の模索であったり、翌日、翌々日に備えて選手を効果的に休ませることなどが最も大切であると思っていた。

試合前の練習は、そのチームの特性が如実に見てとれることも多い。アメリカはまず前突きの対面パスから始める。立位のサッカー(いわゆる普通のサッカー)で言うと、インサイドキックで対面の選手にパスをしてそのまま走り対面側の列に並び、それを繰り返すというイメージ。サッカーの基本中の基本、パス&ゴーです。
前突きとは電動車椅子に取り付けられたフットガードの前面で、前進しながら押すように蹴るというもの。電動車椅子サッカー専用マシーン“ストライクフォース”出現以前は、フットガードの前面は曲線であり前突きはあまり見られなかった。
要するにアメリカチームは、より前突きを重視しているということだ。

 アメリカ戦の日本の先発は、東、三上、北沢、吉沢はGK。三上、吉沢は今大会初先発となった。
序盤からアメリカに押し込まれる展開。2分には早くも先制点を許してしまう。
結果を先に書くと、0-9の完敗。車椅子の設定、フィジカルの強さ、戦術的熟成等、敗因はいろいろとあげられるだろうが、ここでは失点場面のみを振り返っておく。サイドの左右の表現はいずれもアメリカ側からのもの。

0-1 前半2分、左サイドからのキックイン。ジョンソンから縦にタッチライン沿いのアーチャーへ。アーチャーがダイレクトで角度のないところからニアサイドにシュート。 北沢のリア、ゴールポスト、吉沢のリアとボールが動き、結果としてオウンゴールとなった。

0-2 3分。 流れのなかからの得点。センターに位置したアーチャーがこぼれ球を右サイドのディッキーに。ディッキーが折り返し、逆サイドのジョンソンが前突きでゴール隅に押し込こんだ。

0-3 10分 流れのなかからの得点。ゴール前の混戦からディッキーがボールを掻き出し左サイドのアーチャーへ。ディッキーはいったん開いてアーチャーからのリターンを受け自分の空けたスペースへボールを落とす。そのスペースへジョンソンが走り込み、前突きでシュートしゴール。 

 0-4 11分 キックインからボールを受けたアーチャーがゴール前に持ち込む。アーチャーと北沢・吉沢の対決となるが、アーチャーが強引且つ巧妙に押し込む。

 0-5 15分 FKをアーチャーがゴール右隅に直接蹴り込む。

 0-6 18分 3(スリー)パーソンで与えたFK。アーチャーからゴール前のスペースへ。カニングハムが前突きで飛び込み、吉沢と塩入の間を抜く。

 0-7 後半8分 左コーナーキックにファーのカーペンターが前突きで走り込んでゴール。

 0-8 10分 左サイドからのキックイン。アーチャーから逆サイドへ。普段あまり上がることのないGKマイアーが前突きでゴール。

0-9 15分 ゴール前の混戦からアメリカの選手が左サイドに流れて中央のアーチャーへ折り返す。アーチャーはファーのシュートコースを見逃さずダイレクトでシュート。ディッキーもきっちりと詰めている。

この試合の個々の出場時間は、北沢29分、竹田28分、東27分、塩入25分、吉沢20分、三上16分、内橋15分、内海出場無し。

この日3試合の合計出場時間は、竹田94分、東92分、北沢87分、塩入77分、内橋42分、三上39分、吉沢39分、内海10分。
戦術や体調、諸々のことが考慮されての選手起用でありここでは特に言及しないが、3試合というハードスケジュールをPF2の選手を活用することにより乗り切ることが想像されており、PF2の選手の出番が少ないのは少々意外ではあった。PF2は三上、内海。PF2かと思われた竹田はPF1と判定された。

 
翌日グループリーグの最終戦はウルグアイとの対戦。
試合開始前の時点で、日本は勝ち点4、得失点差はマイナス8。一方のウルグアイも勝ち点は4だが、得失点差はマイナス4。日本は勝てば2位、引き分けるか負けた場合は3位という条件だった。4位には既にアルゼンチンが確定していた。

 日本の先発は、竹田、塩入、東、吉沢(GK)。
序盤から前へと攻める日本は、前半5分、右サイドのキックイン、東から逆サイドの竹田へ、竹田の折り返しを塩入が決め、日本が先制点をあげた。
追加点は13分のコーナーキックから。東がウルグアイ選手との駆け引きのなかで壁の間をうまく通し、ファーサイドに詰めていた竹田が合わせて2対0とリードを広げた。

余談になるが、ウルグアイの監督は(少なくともビジュアル的には)典型的な“熱い南米の監督”というイメージ。その監督が熱い激をとばすなか、負けられないアルゼンチンも日本ゴールに迫る。
後半19分、ウルグアイのプラテーロに吉沢、塩入が間を抜かれ失点を喫したものの、2-1と逃げ切って勝ち点を積み上げ、グループリーグ2位通過を決めた。
第4戦 日本 2-1 ウルグアイ
得点 前半5分 塩入(竹田) 13分 竹田(東)

グループリーグの戦績は、2勝1敗1分 勝ち点7 得点7 失点14  得失点差 -7。
2位という結果は申し分ないと言えるだろう。


準々決勝の相手はオーストラリアに決まった。
翌日7月8日からはいよいよ決勝トーナメント、ここからが本番、こここそが本番である。日本は前々回大会で4位、前回大会で5位、それ以上の成績をあげるためには、まずは準々決勝を勝ち上がる必要がある。準々決勝オーストラリア戦は6年間の日本代表の活動のなかで最も重要な試合であった。
また40分で決着がつかない場合は5分ハーフの延長戦、そこでも決まらない場合はPK戦へと突入する。

 キックオフは15時。先発は、竹田、北沢、三上、吉沢(GK)。PF2の選手を中心とした先発となった。
そして幸先のいい先制点は日本!
前半12分、左サイドからのキックイン。北沢がニアに、竹田がファーに待ち構えるなか、三上がニアポスト付近に直接蹴り込み、先制点をあげた。

18分には竹田に代わり東が入る。
その後日本は東のキックインなどから決定的な場面を作り出すものの、オーストラリアの選手にうまく車椅子を入れられたり、あるいはちょっとした連係不足などで、追加点をあげることができない。

後半に入るとオーストラリアが攻勢をしかけてくる。
そして日本は3パーソンの反則を取られオーストラリアにフリーキックのチャンスを与えてしまう。
オーストラリアは、デミトリーがゴールライン上の北沢と吉沢の間に割って入る。キャッスルがフリーキックを蹴り、足で車椅子を操作するカリムへ、カリムから下がってきたデミトリーへ。デミトリーがコースを変え、吉沢と北沢の間に流し込んだ。
後半10分、日本は1-1と同点に追いつかれた。

日本は12分、東に代わり、竹田が入る。ベンチでは塩入がフィールドプレイヤーとして試合に入る準備を進める。ところが16分過ぎに吉沢にトラブルがあり、塩入は急遽GKユニフォームを身に纏い、GKとして入ることになる。
そして直後のオーストラリアの右サイドからのキックイン。タッチライン沿いに縦にボールを出し、カリムから中央のデミトリーへ。デミトリーがゴールを決め、日本は逆転を許してしまった。日本に残された時間は2分+アディショナルタイム。
1分後に竹田に代わり東が入る。

無情にも時間は過ぎていく。
日本はその後、チャンスらしいチャンスを作り出せない。
そして試合終了のホイッスルが会場に鳴り響いた。アディショナルタイムは3分だった。

準々決勝 日本 1-2 オーストラリア
得点 前半12分 三上選手
個々の出場時間は、北沢と三上40分、吉沢37分、竹田25分、東15分、キャプテン塩入は3分、内橋と内海は出場無し。

グループリーグと準々決勝の通算出場時間は、竹田と北沢が141分、東134分、吉沢116分、塩入107分、三上91分、内橋54分、内海16分である。


FIFAワールドカップやオリンピック同様のレギュレーションであれば、オーストラリアに負けた時点で日本の戦いはすべて終わったことになる。しかし、この大会には下位トーナメントがある。しかもキックオフはオーストラリア戦試合終了から2時間もないくらいだった。かなりメンタル的にはきつい。
しかし選手たちは「5位を目指そう」と気持ちを切り替えて、下位トーナメントに臨んだ。

対戦相手は準々決勝でフランスに11対0と敗れたアルゼンチン
日本の先発は、三上、東、塩入、吉沢(GK)。
先制したのはアルゼンチン。前半終了間際、フリーキックからの得点を許してしまう。

しかし後半5分、コーナー付近からのキックインで東が壁の間を抜いてファーの三上へ、三上が落ちついて流し込み同点においつく!
その後日本はチャンスを作り出すもの逆転にはいたらず延長戦へ突入。
東のシュートがポストに阻まれるなど惜しい場面はあったものの1-1のまま、試合はPK戦へ。

PK戦、先攻の日本は東が確実に決める。
そして北沢がアルゼンチンのシュートを止めた! 
三上、北沢も決め、最後はキャプテン塩入が決めてPK戦を制した。
日本は翌日の5~6位決定戦へと駒を進めた。

下位トーナメント1回戦 アルゼンチン1-1 延長PK 4-2
得点 後半5分 三上(東)
選手個々の出場時間は、東と塩入が50分、吉沢49分、三上48分、内橋2分、北沢1分、竹田と内海は出場無し。

会場の外に出ると、選手たちの涙に呼応するかのように振っていた雨も上がり、空には大きな虹がかかっていた。


最終日の7月8日は日本代表チームの最後の試合。対戦相手はアイルランド。
この日は試合前には国歌も流れた。
腕を上げることが出来る選手は胸に手をあてる。腕を上げられない選手も何らかの思いが去来していただろう。

先発メンバーは、三上、北沢、内海、竹田(GK)。
日本が優勢に試合を進めるが、前半9分、カウンターから失点を喫してしまう。
もちろんこのままで終わるわけはない。
日本は19分、左サイドハーフウェイライン付近のキックイン。
三上からファーの内海にボールが通り内海が蹴り込み同点!

 後半のスタート時のメンバーは、塩入、東、内橋、吉沢(GK)。
11分、東のキックインをファーの三上が決め逆転!
15分には、東が右サイドのキックインからニアを直接ぶち抜き3-1とリードを広げる。
さらに18分には東の蹴ったフリーキックを塩入が決め4-1。
日本は3点差をつけ、アイルランドを下し5位となった。

5位決定戦  アイルランド 4-1
得点 前半19分 内海(三上) 後半11分 三上(東) 15分 東  18分 塩入(東)
選手個々の出場時間は、三上31分、東と北沢21分、竹田、吉沢、塩入、内海が20分、内橋が7分。

大会を通した個々の出場時間は、東205分、吉沢185分、塩入177分、三上170分、北沢163分、竹田161分、内橋63分、内海36分。

尚、得点及びアシストの内訳は以下のようになっている。
準々決勝敗退まで。 
得点8   塩入3 三上2 内橋1 東1 竹田1 
アシスト  東5 竹田1
得点はすべてリスタートから(キックイン5、フリーキック1、キックオフ1、コーナーキック1)

全ての試合の総計 
得点13  塩入4 三上4 東2 内橋1 竹田1 内海1    
アシスト  東8 三上1 竹田1
得点はすべてリスタートから(キックイン9、フリーキック2、キックオフ1、コーナーキック1)

 失点は準々決勝まで16(フリーキック6、キックイン5、流れのなかから4、コーナーキック1)
得点に比べてフリーキックによる失点が多い。内訳はスリーパーソンが3、2on1が1、その他が2。流れのなかからの失点はすべてアメリカ戦。
最終戦までは18。下位トーナメントでの失点は2on1を取られてのフリーキック及びカウンターからの失点。

最終的な各国の順位は優勝フランス、準優勝アメリカ、3位イングランド、4位オーストラリア、5位日本、6位アイルランド、7位アルゼンチン、8位ウルグアイ、9位デンマーク、10位カナダ。

 
試合が終われば日本選手団が解散するわけではない。
「無事に行って無事に帰ってくることも大きなテーマ」だからだ。

行きと同じルートで日本選手団は帰国。
幸い大きなアクシデントは無く成田空港に到着。そこで初めて、メディカルスタッフを始め監督、コーチ、その他スタッフの肩の荷もおりた。
我々のアメリカワールドカップに関しての撮影もここまでだ。
撮影が全て終わったわけではなく、その後の撮影もそれなりに残されている。
編集は気が遠くなりそうですが、頑張って完成させます。

関東以外の選手、ご家族やアテンダントは、さらに自宅までの長旅も残されていた。
鹿児島の選手たちが自宅に帰りついたのは、国内到着の翌日だった。

6年ぶりに開催されたワールドカップ。(2年間、開催時期が延びた)
次回の開催は4年後の2021年。開催場所はまだ決まっていない。

この大会ではフランス、アメリカ、イングランドが実力的に突出していた。その3強を追う第2グループがオーストラリアと日本。そしてそれに続く第3グループという図式だろうか。
初出場のアルゼンチンやウルグアイの南米勢は、将来性を感じさせた。
今後、日本はトップグループに追いつき追い越せるのか、あるいはアルゼンチン、ウルグアイの後塵を拝してしまうことになるのか。
もちろん前者となるよう、願っている。
そのためには、大会までにいたるまでの周到な準備が必要であることは言うまでもない。



尚、日本の試合は、パワーサッカーショップのサイトで観ることが出来る。
https://livestream.com/powersoccershop

グループリーグ第3戦アメリカ戦、第4戦ウルグアイ戦。5~6位決定戦アイルランド戦及び、決勝(アメリカvsフランス)は以下。
https://livestream.com/powersoccershop/2017FIPFAWorldCup

グループリーグ第1戦アルゼンチン戦、第2戦デンマーク戦。準々決勝オーストラリア戦は以下。https://livestream.com/powersoccershop/2017FIPFAWorldCup1

5~8位トーナメントのアルゼンチン戦は観ることが出来ないようだ。


また文中の外国選手の名称は、アメリカのアーチャーを除いてファーストネームで記載した。日本選手が外国選手を呼び時にファーストネームで呼ぶことが多いようなのでそれにならった。発音はあてにならないかもしれない。アーチャーに関しては皆がそう呼んでいるのでそれに準じた。

電動車椅子サッカーのルール上、ファールとなる3(スリー)パーソンは、スリーインという呼び方で当初書き込んでいたが日本電動車椅子サッカー協会のHPを確認したところ3パーソンとなっていたので、それに準じた。英語の競技規則には、3in Goal Areaと書き込んであるようだ。

また得点時間はこちらで確認した時間であり、公式に記載されている時間とは異なる箇所もある。HPを確認すると実際と大きくずれていることもあったので、こちらで時間を確認し記載した。その際の得点時間はFIFAのルールに従った。例えば2分20秒の得点は3分といったようなことでる。
FIPFAのルールは未確認である。サッカーなので同じかと思っていたが違うのかもしれない。
出場時間もそれにならった。
但し、アディショナルタイムの交代は20分ではなく19分とした。そうしないと交代で入った選手の出場時間が、0分になってしまうからだ。アディショナルタイムは出場時間に組み込んでいない。

余談だが公式記録は正確なわけではない。しかし公式になってしまえば間違っていても訂正されない限り記録はそのまま残る。
以前FIFAワールドカップ予選で、得点の時間がとんでもなく間違っていたことなどもあった。


この記事の記述で間違い等あれば、是非ご指摘ください。

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デフサッカー男子日本代表デフリンピック初戦で勝利!

2017年07月19日 | デフリンピック

4年に一度の聴覚障害者のオリンピックであるデフリンピックがトルコ黒海沿いの都市サムスンで開幕。現地からの情報だとトルコもかなりの予算をつぎ込んでいるようで、開会式も盛大なものだったようだ。
前々回、前回と連続して現地に行っていたが、今回は残念ながら日本からの応援。
本日19日は男子サッカー競技も始まった。日本チームは初戦で前回大会準優勝のウクライナとの対戦。

日本の布陣は4・4・2。
Gk は千葉。ここ最近、安定感を増してきている。以前は正GKだったがこの試合控えGKの松元もベンチからキャプテンシーを発揮してくれるはずだ。
ディフェンスライン右は俊足の河野。元来FWの選手だったがスピードを活かして相手チームの裏への飛び出しへの対応として、またサイドMFの選手は豊富なこともあってだろうか、ここ最近は右サイドバックとして起用されているようだ。センターバックは竹内と仲井の2人。竹内はボランチやセンターバックをやったりと頼りになる存在。裏への飛び出しにも充分対応してくれるだろう。世界選手権では初戦に怪我をして果たせなかった思いをぶつけてくれるはずだ。仲井は前回大会では最終メンバーから選に漏れた。仲井の思いも強いだろう。左サイドバックは岡田侑也。NHKEテレの番組「ろうを生きる難聴を生きる」でも取り上げられていた。双子の兄弟拓也とともに先発に名を連ねる。
前回大会は俊足の選手に裏を取られて失点することも多かったがディフェンダー陣だったが、今大会は備えは充分出来ているだろう。
ボランチには中島正行と東海林、中島はベテランの読みでゲームをコントロールしてほしい。抜群のフットサルテクニックの東海林もうまくチームにフィットしてきているようだ。右MFの岡田拓也は侑也とともに突破力を期待。左MFは古島。キャプテンとなり責任感も増している。2トップは決定力のある林にテクニックのある塩田。塩田はメンタル面でも前回大会よりはるかに成長しているはずだ。
中盤を自在に動き回る吉野、スピード溢れるドリブルが魅力の西、ボランチやセンターバックのポジションで抜群の対人能力を発揮する松本あたりも展開によって出番はあるだろう。もちろん他の選手達も。

試合によっては中継があるかもということだったが中継は無く、ろう者サッカー協会のほうで随時ツィッターで配信するとのことで情報を待ちかねていたが、なんと通信機器不具合のためしばらく中止とのお知らせ。試合経過を知る手立ては、薬師寺議員がフェイスブックに書き込む情報のみとなった。すると「古島キャプテン1点先制点入れました!」という情報が。復旧して時々配信されるツィッターで前半21分直接フリーキックによるゴールだと判明。そして1点リードのまま前半終了。
ところが後半5分同点に追いつかれる。しかし後半終了間際。日本にが勝ち越しゴールをあげる!
吉野選手のゴール。
ゴール右45度あたりでパスを受け右足でトラップ、素早くファーサイドに蹴り込んだ見事なシュートだったようだ。

そして2-1で試合終了。日本は初戦で前回大会準優勝のウクライナを倒し勝ち点3を得た。ゲーム展開はよくわからないが素晴らしい。
選手、スタッフのみなさんおめでとうございます。初の決勝トーナメント進出へ向けて突き進んでください!

次戦は21日金曜日22時(日本時間)、アルゼンチン戦。同時刻に行われていたアルゼンチンvsイタリア戦は前半YouTubeで中継されていたようなので、同じ会場での試合となるアルゼンチン戦は中継があるかも

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障がい者サッカー7団体統一ユニフォーム

2017年06月29日 | 障害者サッカー全般
各障がい者サッカー7団体の代表選手がJFAハウスに集まり、統一ユニフォームがお披露目された。
私も当然行ってきた。

サムライブルーやなでしこジャパンとは異なるものの、今後の国際試合では7団体が同じ青いユニフォームに身をまとい代表としての誇りを胸にプレーすることになる。
左胸の日の丸の下にはそれぞれの協会のエンブレムが配置され、各々がたどってきた歴史も感じさせる。

そのユニフォームで最初に世界に挑むのは電動車椅子サッカー。明日、アメリカへと飛び立つ選手たちも全員が集結し、壮行会に参加した。

来月トルコデフリンピックに参加するデフサッカー男子代表も電動車椅子サッカーに続き、同じユニフォームで世界に挑む。

ユニフォームは、フィールドプレイヤーが青、キーパーは黄色。セカンドユニフォームは、それぞれ白、緑となっている。

将来的にはサムライブルーやなでしこジャパンと同じユニフォームに統一ほしいと思う。そのためにはいろいろとクリアにすべきこともあり、田島会長の言葉を借りれば「半歩前進」したということになる。

7団体の横のつながりは、着実に深まっていると感じる。
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トルコサムスン デフリンピック取材断念…

2017年06月29日 | デフリンピック

デフリンピック史上初の大型壮行会が、参議院会館で本日(6月28日)開催されたそうだ。http://www.asahi.com/articles/ASK6X431ZK6XUTIL01Z.html

デフリンピックは、聞こえない聞こえにくい人たちのオリンピック。パラリンピックよりもはるかに長い歴史を有し、トルコ黒海沿いの街サムスンで7月18日~30日に開催される。

当初私も当然トルコへ行くつもりだったが、メディアとしての取材は断念した。とてもとても残念だ。一つ前の記事に書いたように、電動車椅子サッカーワールドカップの撮影に直前までアメリカに行っており、帰国後、すぐにトルコに向かうことは様々な理由でむずかしいとの判断だ。そこまで頭が回らないというのが正直なところだろうか。お金も。


ここで、私とデフリンピックとの関わりを簡単に振り返っておく。
2006年ろう者サッカー女子日本代表チームの存在を知り、ドキュメンタリー映画を作ることを決意。2009年台北デフリンピックまで追い続け「アイ・コンタクト」というドキュメンタリー映画にまとめる。同タイトルの本も執筆。
その後、女子サッカー以外の競技も観たい、特に男子サッカーチームに対する申し訳なさというか、中途半端にしか男子チームを見れていなかったこともあり、それならば他の競技も取材し「デフリンピック」という本を書こうと思いたつ。そして2013年ブルガリア・ソフィアデフリンピックへ向け、男女サッカー、女子バレー、ハンマー投げの森本選手、水泳の茨選手を事前取材、日本手話に加えて国際手話も少し学んだ。本の内容としては過去の先人たちにも取材し、デフリンピックが立体的に浮かび上がってくるような形を構想。しかし一度は決まった本の企画が、大会直前に流れてしまう。どうしようかと思ったがとにかくブルガリアへ向かい、サムライサッカーキングweb版にサッカー男女全試合の記事、スポナビに女子バレーの記事を書かせてもらった。
その時に勝いた記事の一覧は過去のブログ参照。
http://blog.goo.ne.jp/kazuhiko-nakamura/e/27737fcbd0f29c9fb563feb82b2e7b2b

女子バレーの準決勝は本当に胸を打つ試合だった。ハンマー投げの静かな熱い戦いや、水泳会場の熱狂的な応援も印象に残っている。
男女サッカーはどうしても厳しい目で観てしまった。

「デフリンピックはライフワークだな」という思いで、2017年デフリンピックも当然行くつもりでいた。 2015年度中に電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画を完成させ、その後は猛烈に日本手話、国際手話も学んで万全の態勢でトルコへ向かう予定だったが、電動車椅子サッカーのワールドカップが2年延びてそうもいかなくなってしまった。
 過去に取材した方々には大変申しわけなく思っている。2021年はどこで開催されようと行くつもりだ。手話も来年からきちんと学び直すつもりだ。

 サッカー男子、女子バレー、水泳の茨選手、そしてデフリンピックに出場する全ての選手のみなさん、力を出しきって帰国してください。

 ひょっとしたら衝動的にトルコに飛んでいくかもしれません。 

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電動車椅子サッカーワールドカップ開催間近!(試合結果などの追記あり)

2017年06月28日 | 電動車椅子サッカー

待ちに待った電動車椅子サッカーのワールドカップ=第3回FIPFAワールドカップ2017が、7月5日~9日の5日間、アメリカフロリダ洲で開催されます。当初は2015年に開催予定でしたが、開催地も変わり、2年延期になったこの大会は第2回パリ大会以来6年ぶりのワールドカップとなります。

 2011年夏に撮り始めた電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画も6年!に及ぶことになり、その集大成として私も大会へ行って来ます。この6年の間にはいろいろなことがありました。ワールドカップに行きたくても行けない選手たちがいます。そんな選手たちのことを片時も忘れたことはありません。

最終メンバーの8名の闘いを映像に刻み込んできます。闘うのは選手だけではありません、スタッフ、ご家族、ヘルパー…、まさに総力戦となります。

日本選手団の出発は6月30日。

大会には10か国が参加。2つのプールに分かれ、グループリーグ4試合を戦った後、ベスト8が出揃い決勝トーナメントになります。
1位でグループリーグを抜けると他のグループの4位、2位の場合は3位との対戦になります。つまり一つでも上の順位にいることが重要になってきます。
外国チームの情報にはあまり詳しくはありませんが、日本代表は優勝をしてもおかしくないポテンシャルも秘めている一方、準々決勝で敗れてしまってもおかしくはありません。そういった意味でも、グループリーグで死闘を繰り広げボロボロになっては上位進出も危うくなるので、コンディション面を考えた戦い方も重要になってきます。

モバイル中継もあるので、日本からも是非、念を送ってください。
http://www.fipfaworldcuplive.org/
日程は以下。
( )内は日本時間。

グループリーグ
7月6日(木)9時30分(22時30分) 第1戦 日本vsアルゼンチン
日本代表の初戦。日本でとても見やすい時間なので是非応援を! 絶対に勝っておきたい一戦。

初戦は3-2の勝利でした。

14時(翌3時)第2戦 デンマークvs日本
できればこの試合までに2連勝しておきたい。

勝つことはできなかったものの2-2の引き分け。

17時(翌6時)第3戦 アメリカvs日本
2大会優勝の強豪アメリカとの対戦。1日に3試合というハードスケジュールでもあり、決勝トーナメントを見据えた戦いも必要になってくる。

0-9の敗戦でした。

 
7日(金)15時30分(翌4時30分) 第4戦日本vsウルグアイ
この日は、1試合のみ。日本
とアメリカ以外はこの日2試合を戦わなければならない。この日程を味方につけたい。

2対1と勝利しグループリーグを2位通過。


8日(土)この日から決勝トーナメント! 準々決勝と準決勝の2試合があります。運命を分ける日と言っても過言ではないでしょう。
グループリーグを何位で抜けるかによってキックオフ時間が変わってきます。


準々決勝
グループリーグ
2位通過でしたが、当初の予定とは変更になり15時(翌4時)キックオフ!
オーストラリアとの重要な一戦。日本時間土曜の深夜です。日本から声援を送りましょう!

日本は1対2と逆転で敗れました。もっとやりようがあったのではないか、そういった印象を持ちました。

日本は準々決勝で敗れ、5〜8位決定戦にまわることになった。
敗戦から2時間後の18時の試合に臨まねばならず、とても気持ちの切り替えが難しいとなった試合は、延長でも決着がつかずPK戦へともつれ込んだが日本が勝利をもぎとった。

翌日の5〜6位決定戦ではアイルランドを4−1と退け、日本は5位で全日程を終えた。

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映画『MARCH』最優秀監督賞受賞

2017年05月21日 | 映画『MARCH』
フランスのニースで開催されていたNice International Filmmaker Festival2017 にて、映画『MARCH』がBest Director of a Foreign Language Documentaryを受賞しました。
外国語ドキュメンタリー最優秀監督賞です。

今回私は現地に行ってませんが、ニース入りしているプロデューサーの2人から連絡が入りました。

映画『MARCH』に関わっていただいた全ての皆さん、ありがとうございました。
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もう1つのなでしこジャパン ブラインドサッカー女子日本代表 そしてもう1人のなでしこジャパン 

2017年05月01日 | 障害者サッカー全般

 以前、聴覚障害者のサッカー女子日本代表のドキュメンタリー映画『アイ・コンタクト』を作った時、『もう1つのなでしこジャパン ろう者女子サッカー』とサブタイトルをつけた。
 映画が公開されたのが2010年だったので、なでしこジャパンが世界一になる前年のことで、その頃は“もう一つの”どころか、本家の“なでしこジャパン”が世間に知られておらず、なでしこジャパンの説明から始めなくてはならなかった。翌年世界一になってからは知らない人はいない存在になったわけだが。

 当時、障害者サッカーのなかで女子代表チームが存在しているのは、ろう者(デフ)サッカーのみだった。そのことも関心を持つにいたったきっかけだった。その後、デフフットサルの女子日本代表チームも誕生。
 そして今年4月1日、何度かの育成合宿を経て、ブラインドサッカー女子日本代表チームが産声をあげた。初の女子選手を対象とした国際大会「IBSA女子ブラインドサッカートーナメント2017」への参加を見据えて発足したのだ。大会は5月2日~8日、オーストリア・ウィーンで開催される。

 早速、誕生したばかりの代表合宿の見学へ、4月1日と29日の2日間、足を運んだ。最初に感じたことは、随分と選手間の実力差、経験の差が大きいなというもの。ろう者サッカー女子日本代表が立ち上がったばかりの2007年当時の光景を思い出した。
 そのなかで強烈な印象を受けた選手は、中学生の菊島宙選手。とにかくトラップが上手い。パスを受けトラップからのドリブルへといたる流れは、男子選手でもそうそうお目にかかれないのではないか。「ボールとお友達」という印象。小学校の時に晴眼者とともにプレーしていた経験に裏打ちされているのだろう。女子ブラサカ界のメッシと呼んだらいささかほめ過ぎだろうか。
 そしてチームキャプテンであり頼れるディフェンスリーダーが原舞香選手。柔道初段で中学時代には砲丸投げで全国大会上位に入るほどの身体能力の高さを誇る。ブラインドサッカー女子選手の草分け的な存在でもある。
 
 2人を中心にどうチームを組み立てていくのか?
 それから1月あまりたった29日に再び合宿を訪れた時には、チームとしてかなりの進化を遂げていた。村上監督が選手の個性を見極めた結果だろうか。ラグビー元日本代表(健常者の!)の工藤綾乃選手が前線で体を張り、落としたボールを原選手が菊島選手に展開、菊島選手がドリブルしてシュートを決める。「相手をつかまえたら粘り強くあきらめずついていく」橋口史織選手は後方で粘り強い守備を見せる。他の鈴木、加賀、伊藤選手も基本戦術を叩きこまれ、ピッチを駆け回る。
 
 他国の情報はあまりないようなので、比較はできないが、菊島選手などはそう簡単には止められないのではないか?オーストリアでの好結果を期待したい。
 またコーチ兼GKには、フットサルの元日本代表キャプテンの藤田安澄さんが名を連ねている。藤田さんは、デフリンピックに出場したろう者の濱田梨栄さんが1ランク上でプレーしたいという思いで一時期在籍していたアヴェントゥーラ川口の監督兼選手だった人で、その当時拙著『アイ・コンタクト』を書くにあたって取材させてもらったことがある。藤田さんも選手たちにとって頼りになる存在だろう。
 

 チームではなく選手個々の“なでしこジャパン”は、他の障がい者サッカーにも存在している。女子の単独チームはないものの、混合で行われる電動車椅子サッカーやソーシャルフットボール(精神障がい者サッカー)で過去に日本代表に選ばれた選手たちがいる。

 ソーシャルフットボールでは、嶋村みどり、森谷倫香選手が男子に交じって代表に選出され、2016年2月に大阪で開催された第1回世界大会の優勝に貢献した。大会は全て生観戦した。

 電動車椅子サッカードキュメンタリー映画の撮影を始めたきっかけも、そんな選手との出会いだった。彼女(永岡真理選手)を初めて見たのは、忘れもしない、“なでしこジャパン”が女子ワールドカップで世界一に輝く前日のことだった。
 「“もう1人のなでしこジャパン”がここにもいる!」強烈なインパクトを受けた。3か月後に迫った電動車椅子サッカー世界大会に向けた日本代表の強化試合を観たときのことだった。彼女は当時、日本代表ではなく対戦相手の一員だったが、近い将来、代表に選考されると確信をもった私は早速映画を撮り始めた。実際、彼女は日本代表候補に選出され、2013年オーストラリアで開催されたAPOカップには日本代表の一員として参戦。その後も日本代表候補として合宿にも参加し続けた。
 しかし、今年7月にアメリカフロリダ州で開催される世界大会の日本代表最終メンバーに名を連ねることはできなかった。
 最終メンバー唯一の女子選手として選ばれたのは近年の成長が著しい内橋翠選手。大会でのゴール量産に期待がかかる。

 永岡選手もブラインドサッカー女子代表合宿をともに見学した。ブラサカ代表チームにお願いして原舞香選手と話ができる時間を作ってもらった。お互い何らかの刺激になっただろうか。
 こうやって女子選手間の横のつながりも徐々に出来ていくと良いと思う。ちなみに永岡選手は過去デフフットサル女子代表合宿も見学、その代わりにデフのメンバー達が電動車椅子サッカーの見学&体験に来てくれた。

 もちろん、CPサッカー、アンプティサッカー、知的障害者サッカーもプレーしている女子選手たちはいる。

 尚、電動車椅子日本代表チームは世界大会の自己負担金を少しでも減らすため、クラウドファンディングをおこなっている。
https://readyfor.jp/projects/11639

 

(追記)ブラインドサッカー女子日本代表はオーストリアの大会で見事優勝。菊島選手は大会通算6得点の活躍だったようです。
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