遊びをせんとや

毎日できるだけアンテナを張って
おもしろがりながら楽しみたい。
人は「遊びをせんとや生まれけん」です。

島根をぐるりん  ぐるりん切符で行く山陰

2014-03-30 07:20:46 | 旅行
大きな仕事がひと段落する頃はふっと気が抜けて、
最終日、伊達の薄着でつい旦那の風邪がうつってしまった。

全身だるい、頭痛い、食べ物の味がしない、激しい筋肉痛

でも熱は38度越さないくらい。


2日間ほどすると少し症状が和らぎ、何とか思考能力が戻ってくる。


1週間ほど直前に旅行に行く計画を立て始める。
行先は島根、石見銀山、松江、出雲の旅。


ホテルは何とか抑えたが、ネットで電車を予約し始めて
旦那が持ち帰ったチラシのお得きっぷの方が俄然お得だと
気が付き、キャンセル。(キャンセル料払ってもまだずいぶんお得、これに気が付かないとは
よっぽど風邪が頭に来て思考能力が止まっていた。)

朝一で大阪駅の緑の窓口に、、、。こういう時、8時台はさすがにすいている。
「石見銀山に行って松江で泊まり、最後に出雲大社に行きたい。」となんとも効率の悪い
ジグザグ行程を述べると「これしかありませんね。」ということで
「松江・出雲ぐるりん切符」なるものを購入。

大阪市発で往復19500円 これには往復新幹線、特急の座席指定はもとより
途中の特急券(さすがに座席指定はないけど)、ほとんどの施設の入館料、
石見銀山までのバス、松江市内の堀川めぐりの船、レイクライン(バスのようなもの)
なども全て含まれる。おまけに松江市内の和菓子の試食などもある。(時間がなくてしなかったけど)

3日間有効でその気になれば安来から足立美術館や境港の水木しげる博物館までも網羅している。

当然、入館券もついている。

私たちは松江一泊だったから、
まずは石見銀山まで行って、いい街でした。ここ。

           

レトロな自動販売機

           



銀山坑道(間歩という)をボランティアツアーで見学し



 想像以上に過酷な労働条件だったそうです。

             


松江に戻り、一泊し
堀川めぐりをし、

 


 

 途中でしっかり幽霊がお出迎えしてくれ

 



松江城を見学し


   

歴史記念館、小泉八雲記念館、旧居に入館し

一畑電鉄で出雲大社前レトロな駅舎に到着し

      

 

古代歴史博物館に入り、

 

参拝し、

 
  

 その日のうちに大阪に帰ってきた。

歴史好き、博物館好きの私たちとしては4人分の入館料は馬鹿にならない。

とーても得した気分だった。往路の目的地についたらあとは定期入れにそのぐるりんパスを
入れてどこでも提示でフリーパスもなかなか便利。

唯一、出雲大社までは松江から直で行ったので一畑電鉄だけは払いましたが、、、。
出雲からのバスはついてたんだけどね。

計画時に風邪でぼーとしてたので、なんだかほとんど隙間のない予定だった。
いっつも家族をせかしてお茶飲んだり、ごはん食べたりする時間がなかった、、、。反省。

でもぐるりん切符はなかなか使いでがあってよかった。



川瀬巴水 ~芭蕉の目のカメラマン~

2014-03-07 07:25:21 | 美術
先週の日曜日、待ち焦がれたように難波の高島屋のグランドホールに
最後の浮世絵版画家、川瀬巴水の版画展に行ってきた。



以前日曜美術館で観て絶対行こうと思っていた。

大正から昭和にかけて、日本国中色々な所を旅して風景を水彩で描き
版元から出版した。

浮世絵に踏襲された「絵師、彫師、絵師」の分業によって、一枚の版画が
生まれた。

今授業で取り組んでいる多版多色刷りの木版画にも使えると思った。

楽しみにして高島屋の地下の入り口前のスタバでお茶。

昔の教え子らしき子(もうすでに中年)が座っている。間違いないと思うけれど
間違えたら恥ずかしくて声が掛けられない。

きっと同じ展覧会に行くだろう。

そこで声を掛けてみようと思う。

高島屋のさして広くないグランドホールに所狭しと並べられた版画の作品

なんだか懐かしい日本の風景という感じで見入ってしまった。

特に私はこの信州寝覚めの床の光の表現に感心してしまった。

      

川の岩に少し日が傾いてきたころの光があたっている。

巴水は松尾芭蕉のように日本各地を旅して回った。

この作品は絶筆の平泉中尊寺

           
画中の僧は巴水自身か?

画題に取り上げるのはいい天気の時ばかりではない。

風雨や雪、時刻も明け方、夕暮れ、

          


時には夜。

その時々の光や風や湿度や気温を感じることができる。

そしてそれに伴った光

まるで写真家の目である。




 

手に入る値段だったら絶対買おうと思っていた版画

買ってしまった。巴水ブルー





 マット紙の貼ってあるのは奥さんの着物の布地だそうだ。

戦後、日本より海外に人気だった木版画
あのスティーブ・ジョブスも来日すると必ず巴水の木版画を買っていったそうだ。

完全に日本の風景が変わってしまった現代、日本人も日本の色を懐かしんで目がひきつけられるのでろう。
そこに求めているのはその時代の光と影。