前々回(Sax SOLO①)、
前回(Sax SOLO②)、
に続き今回はDuoの曲を紹介!
他の二人の曲もと思いましたが、このままでペースではメインが紹介できなさそうなので先にDuoから。
今回紹介するのは、メイン曲のオーバーレイン・デュオ・ソナタの作曲者でもあり、僕の長年の友人のてらだだいき君のアクア・ピースです。
今回お願いしたのは、メインの一曲と管楽器2本の作品をということで(他にもいろんな注文をつけましたが)依頼しました。
このアクア・ピースはシリーズ作品にするそうで、SaxとTpは1番にあたります。
副題は~Landscape of puddli~となっており、訳すと水たまりの風景です。
さて、水たまりの風景とはどんなものなのか、、、
まずは作曲者本人のコメントを↓
”
Aqua piece
水は、ありとあらゆる姿に変化する。森の中で流れれば川となり、空から降り落ちたら雨となり、その雨が道に降ると、水たまりができる・・・。そんな水を様々な角度から、複数の管楽器で描いていくシリーズを「水の小品」とし、今回は「水たまりの風景」を作曲しました。”
ふむふむ。
この作品は5分程度、自然な流れが特徴的です。
ほかの音楽ももちろん流れはあるのですが、特に「自然的な」流れというものを感じるのです。
テンポはゆったりと、まるで小川が、風が流れるように曲は進んでいきます。
楽章などはありませんが、大きく4つの部分に分かれます。
最初のサクソフォーンから始まる旋律は重要な流れを生みます。
いくつものフェルマータを挟みながら始まった旋律はトランペットに受け継がれ、テンポダウン。
大きなフェルマータを挟み、2つめの部分へ。
テンポは冒頭に戻りますが、旋律は優雅な流れを生み出します。
全体にそうですが、部分の切れ間に登場する和音の変化も聴きどころです。”あの”終止が使われています。
3つの部分はかなりおおきなフレーズ。なんと7小節が一つの塊に!
と思っていた矢先、テンポは落ち着き、3度の関係を保ったまま美しい旋律を奏でます。
頂点が来るかと思いきや、Tpのため息のようなフレーズがsub.pで現れます。
4つ目の部分は1つ目の部分の再現部。しかし気温、環境ですぐに変化する水たまりには同じ姿はなく、ここでは転調しています。
もちろん最後はあの終止。美しく、自然に身をゆだねるような作品です。
水たまりが見た風景は。水たまりが生み出す風景とは。
良い意味でつかみどころがない作品は、最近はあまり見られなくなりましたね。
奏者でも聴き手でも十人十色の風景が生み出される作品になっています。
ぜひ皆さんも音楽による自然というものを感じてみてください。
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