児童1千人当たり3.7人 ~ 平成25年度の児童虐待相談対応件数は73,765件

2014-08-05 22:33:24 | 日記
「児童虐待」は、次の4種類に分類されている。この場合の「児童」とは、「18歳に満たない者」を指す。これらは、児童虐待の防止等に関する法律に拠る。

○身体的虐待:殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束するなど
○性的虐待:子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にするなど
○ネグレクト:家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かないなど
○心理的虐待:言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス)など

厚生労働省が昨日発表した「平成25年度の児童相談所での児童虐待相談対応件数等」によると、平成25年度中に全国207か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は73,765件(速報値)で過去最多となっている。推移については、資料1を参照されたい。

これは速報値だが、確定値ベースとして、平成24年度までの児童虐待相談の対応件数及び虐待による死亡事例件数の推移、平成24年度の児童相談所における児童虐待相談対応件数の内訳については、それぞれ資料2、資料3の通り。こうした件数は統計主体はどこか、それら事案が顕在化しているかどうか等々の要因で変動する。

総務省統計局資料によると、平成24年での0~17歳の人口は20,146千人なので、これを基にしてみると、平成24年度での児童虐待件数比率は児童1000人当たり3.3人(=66,701人/20,146千人)、平成25年度での児童虐待件数比率は児童1千人当たり3.7人(=73,765人/20,146千人)となる。

これは、児童虐待相談対応件数を児童虐待を受けた児童数と仮定した前提で算出した数値に過ぎない。こうした指標化を試みることで、児童虐待の実態と実数に近付く努力をしていくべきだ。確実に言えることは、児童虐待の相談件数が増加傾向にあるということ。シェルターの新増設によって児童の逃げ場を増やすなど、具体的な施策を実行していく必要がある。



<資料1>

(出所:厚生労働省資料


<資料2>

(出所:厚生労働省資料


<資料3>

(出所:厚生労働省資料



最新の画像もっと見る

コメントを投稿