歐亞茶房(ユーラシアのチャイハナ) <ЕВРАЗИЙСКАЯ ЧАЙХАНА> 

「チャイハナ」=中央ユーラシアの町や村の情報交換の場でもある茶店。それらの地域を含む旧ソ連圏各地の掲示板を翻訳。

“ピーター=フランクルになりそびれた男”の母国での評判(6)

2010-01-15 00:04:42 | トルコ関係

→(5)からの続き

ただ、その“健康イデオロギー”も、しばしば“食べれば健康に良い”から“食べないと健康になれない”へと先鋭化しがちであり、ほとんど宗教的ともいえる三基製品への絶対的な信仰をもたらしたり、

↓例
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http://www.sos-file.com/sossos/m_mikip1.htm

先日、友人に誘われ、ミキプルーンの東京セミナーというのに参加しました。ミキはTVのCMでもよく見るし、それほど危ない商品ではないと思うのですが、自社の商品に対する、熱狂的な思い入れを目の当たりにし背筋の寒くなる思いをしたのです。

ミキの人々は健康補助食品であるはずの「プルーン」や「プロティン」などを、あたかも癌にもアトピーにも効く「万能薬」のように奉っているのです。

中でも一番気持ち悪かったのはミキの商品で健康になった人たちの「体験談」です。いかにして自分が、家族が、健康を取り戻したのか、末期癌から生還したのか、アトピーの子どもを治したのかゥイ覆匹覆鼻」病院の治療や薬を拒否して「プルーンだけで難病を治した」という話をみんな涙ながらに聞くのです。

その話によれば、貧血も便秘も低血圧もアトピーも腎臓病も癌も膠原病もうそのように治ってしまうのです。

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http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20081018#p1

気功で癌を「治した」症例はまだ診たことはないが、ミキプルーンで脳梗塞を「治した」症例なら経験がある(■ミキプルーン、代替療法、善意の素人)。通常の経過での回復を、家族はミキプルーンのお陰だと誤認したが、いちいち指摘しなかった。もちろん、回復がミキプルーンによるものかどうか、医学的な見解を聞かれたら正直に答えただろうが、実際には「びっくりされたでしょう?」としか聞かれなかった。

私は、びっくりしたと答えた。許可なくミキプルーンを勝手に食べさせた行動にびっくりしたのは事実だからだ。今頃、家族は、ミキプルーンのお陰で医師もびっくりするほど回復した「体験談」を話しているかもしれない。
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その絶対的な信仰に、販路を切り開いて大量の在庫を捌かないといけないという経済的な切迫感、さらに時には“善意”なども綯い交ぜになって、親族や友人との間の人間関係を破壊するほどの強引な販売活動に走る人もいるようなのです。

↓例
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http://www.jineko.net/forum/%e3%81%99%e3%81%b9%e3%81%a6%e3%81%ae%e5%ba%83%e5%a0%b4/25748/

ミキプルーンを勧められて困っています。 はじめまして。双子ママといいます。自宅の隣にミキプルーンの代理店をやっている方がおられ、毎日の様にゼリーやお菓子、サンプル品をもってこられます。セミナーにも参加しないか(12000円必要)とかいわれます。双子育児中だというと、預かってあげるといいます。近所つきあいと思い、「プルーン一個かいます。」」というと、双子なんだから栄養がいってないから、子供のためにいろいろ買いなさいとまた、きりかえされました。インターホンは無く、ベルだけなので、どうしてもでてしまいます。

私の家の食費は4万円ぐらいなので、それを考えても、高額な商品は買えません。確かに栄養は重要で、未熟児でうんでしまったのも私の貧血にあるのでは?とも思っています。目上の方なので、断りにくいし、声をかけてもらうことはうれしいんです。どう思われますか?

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親戚の押し売りで困っています
http://dospara.okwave.jp/qa3409726.html

親戚がミキプルーンや健康食品を信じているらしく勧めてこられて困っています。その人は代理店をしていて毎年海外旅行に招待され、研修だからと言っていました。だいたいどれくらいの商品を販売すればそれくらいのランクになるのか、どんなマニュアルで勧誘するのか教えてください!近いうちに会うのでそれまでに断りかたを考えたいです。お願いします。

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http://www.sos-file.com/sossos/m_mikip1.htm

私は病気を患っています。食生活面で悩んでいたので、販売員に説得されてつい栄養補助食品を購入してしまいました。その後、痒み、腹痛、頭痛が続くのでこのことを販売員に報告しました。

すると、販売員はこう言うのです。「この製品は自然の食品でできているから頭が痛くなるはずはありません。」「あなたの体が病気になる前に戻ろうとしている証拠ですよ。今は苦しいけど大きな山を乗り越えて頑張りましょう。」根拠の無い言い訳に開いた口がふさがりません。
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皆が皆こんな具合ではないのでしょうが….傍から見たらマルチと言うよりも、何だか新興宗教みたいな感じですね。三基の製品自体は、“適度に使っていれば”それなりに良いものだ、というコメントも結構見かけたのですが。

で、その“キャンペーン=研修”旅行の話に戻ると、基本的にその参加者は、三基製品への“信仰心”の強い人々ばかりなわけで、カルト的な雰囲気が濃厚らしく….。

たとえば、こんな↓風に。

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http://okwave.jp/qa/q488654.html

販売方法はとても疑問のあるものときいています。

販売成績優秀な人は会社持ちで豪華海外旅行に連れて行ってもらいます。その旅行(ヨーロッパのとある都市です)の現地のガイドさんを知っているのですが、その方曰く「バスの中でもシュプレヒコールを全員でやったり、全員涙を流しながらの表彰会など、まるで宗教団体のようだった」と。ま、この話イコールマルチという訳ではありませんが、ちょっと普通じゃないですよね。

(後略)

参考URL:
http://www.makani.to/akutoku/bbs/qa/pslg69647.html

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イスタンブルでのそれも何となく想像がつきますね。前述の2chのミキ・スレッドによれば、この旅行では、組織の一大イベントとしての旅行自体にハクを付け、かつ参加者らが今後も販路拡大に邁進するためのモチベーションを高めるためか、毎年、著名人が講演に呼ばれるのが常なのだとか。セルカン氏の講演もその一環だったのでしょう。

セルカン氏がそこで何を話したか、また、氏と三基商事との間に、そもそもいかなる関係があったのかは分かりませんが、

こういう↓常日頃からのカルト的なるものとの相性の良さを見る限り、

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類はカモを呼ぶ - セルカンカレッジ静岡に集まった人々とは

http://neta.ywcafe.net/001034.html

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実は,案外深いのかもしれない。

まあ、それはともかく、

“営業所”の人々が、捌けるかどうか分からないほど大量の三基製品を一括購入、しばしば周囲との人間関係を悪化させてまでその旅行に参加した見返りが、現地での勝手な“セルカン氏の追っかけ”認定だとしたら、それはあまりにもひどい話ですね。

心から同情いたします。合掌。

話が本題から大分反れましたが、

さて、このミリエット紙が報じた若きトルコ人“科学者”の“壮挙”について、トルコの人々はどのように反応したのでしょうか?

記事のコメント欄の部分には、結構コメントがついていました。

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 <ハルクのコメント> 
http://yorum.milliyet.com.tr/Yorumlar.aspx?SayfaNo=1&&HaberKod=G_434986#Yorumlar


論評ハルク1号
大したもんだよ、おめでとう。としか言いようが無いな、本当に。


論評ハルク2号
一言で言って、完璧だ。我が国の誇りだよ。個人的に日本人にはすごく興味があるんで。彼には感謝してます。


論評ハルク3号
大したものだ!この人はそれほどハンサムではないけど…要するに日本ではカリスマだということだな(90%が女性!)。セルカンさん、もしこのコメントを読んでるんだったら、俺は言いたい。貴方のように流出した頭脳は、もはやトルコに戻るべきだ

※カリスマ云々の件はともかく、この点には心の底から同意するw


論評ハルク4号
ブラボー!ブラボー!….しかし、うちらで国家級の勲章該当者って、二流のテュルキュ歌手(テュルキュ=民謡風の歌謡曲)みたいな連中だよな。アラベスク歌手(アラベスク=日本で言えば演歌に該当するような歌謡曲)がいればそいつに国家勲章が与えられる、みたいな…..。

※いずれにしても、詐欺師にやるよりは良いと思う。


論評ハルク5号
一言で言えば“ブラボー!”だな。これは誇るべきことだ。“セルカン=アヌルル”には観光省から感状が贈られるべきだと思うよ。いや本当に!

願わくば、こういう起業精神に富んだ若者がもっと世に出でんことを、インシャッラー。ただ、政府はこの種のプロジェクトにもっと報奨する必要があるな……。

※観光省って…wあと、セルカン氏流の起業精神は全然いらないと思うw。


論評ハルク6号
うちらにもこの種の人物がいないと駄目だな。わが国にとっては凄く大事なことだ。


論評ハルク7号
偉いな。こういう知識人がいるのは実に素晴らしい。海外でトルコのことを紹介したり、観光客をトルコに呼び寄せたりするのは国威の発揚に役立つだろう。今トルコで悪いことばかりが起きているだけに、このニュースはとても良い知らせだと思う。


論評ハルク8号
セルカンさんに感謝の意を表します。 みんな、もう俺たちにもこういう人たちが必要なんじゃないか?世界は今やこんな形で発展と成功を求めている。先進国でこういうのはよく目にするわけだが、言わば俺たちでもやれるってことだ。そういうわけで、みんな、よろしくw


論評ハルク9号
おお、こんなトルコ人がいたとは….立派なもんだ。アッラーの御加護あれかし。


論評ハルク10号
 JASA(←JAXAの間違いか?)…日本のNASAで働く唯一のトルコ人であるどころか、唯一の外国人とは。おめでとう、そして有難う、セルカン=アヌルル。

※くどいようだが、セルカン氏のJAXAでの任期は2005年で既に終わっている。


論評ハルク11号
凄えよ….俺はあんたのファンであり、あんたのことを誇りに思っている….成功を祈るよ、兄弟….

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まさに大絶賛ですね。しかし、まさかこの一年後に破局が待っていようとは……。

→(7)に続く



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (nanasi)
2010-01-17 01:22:38
またボリュームのある記事ですね
お疲れ様です

普通にCM見てたときはミキがこんな会社だとは夢にも思わず…
怖いな~

詐称発覚後のハルク達の反応…楽しみにしておりますw
Unknown (にょろ)
2010-01-17 10:36:10
なんかミキプルーンの方に引き込まれてしまいました。味は好きなんですけどねあれ。カルトですねまさに。

そして私も一年後のハルクの反応がすごい気になります。
Unknown (Unknown)
2010-01-17 14:03:40
一年後のハルクの反応に期待しますw
Unknown (裸族のひと)
2010-01-18 01:06:59
>論評ハルク8号
世界は今やこんな形で発展と成功を求めている。先進国でこういうのはよく目にするわけだが、言わば俺たちでもやれるってことだ。そういうわけで、みんな、よろしくw

こんな形での発展と成功なんて求めてねーよw 俺たちでもやれるって・・・。良い子はマネしちゃダメですw
てか、ハルク達わ間違い無く洗脳つーか”呪い”に掛かっちゃってるじゃねーの。予想通りといえば、予想通りなんだが。ア塗るるなんて、信じても良いことねーぞwww


>一年後のハルクの反応
一年後のハルクの反応なんて、俺でも分かるぞー。( ̄ー ̄)ニヤリッ
あっちのマスゴミと一緒で、都合の悪い事には目をつぶるに決まってるしww どこぞの近隣国の民と同じように、軽くスルーすんじゃね? というか、逆に「それでも俺たちは、ア塗るるを信じたいっ」なーんて擁護する米の方が多いような気が・・・orz