明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

きっと良い1年になる。

2012-01-11 17:49:34 | 友達
昨日はライター友達(アンデルさん)と商売繁盛を祈願して「西宮えびす参り」に行った。
もう5年ほど続いている二人の恒例行事。
えびすさん&おいしい食事がセットになっている。

今回はアンデルさんのお気に入りのお店という「はた田」さんでランチ。
彼女は素敵なお店をいっぱい知っているので、今回も間違いはないと思っていたが、こちらは中でも秀逸!!
昨年の二条椿に続き、最近は「当たり」が多いなぁ。

最初、「3000円と6000円のランチ、どっちにする?」とアンデルさんに聞かれ、
「ランチに6000円はちょっとなぁ、夜もあるし・・・」と思い、「3000円」を希望した。

しかし、食べている最中、激しく後悔。
3000円で満足しなかったわけではない。
その逆で、「3000円でこれほどのレベルなら、6000円になったらどんな旨いねん!!」と思ったからだ。
欲望がこんなにも湧き出てくることも珍しかった。
知りたい!食べてみたい!と強く思ったし、久しぶりに「コースが終わるのが怖い!!もっと食べたい!」と思った。
(実際、途中で「終わるの怖いよー」と言った)

また、ランチだからだろうな・・・
昼間の私の食欲は、本当に底なしなので(夜の数倍!)1コースでは物足りなかった。
食べ終わったとき、「最初からもう1セット持って来てほしい」とつぶやいたほどだ。

では、その素晴らしいコース料理を・・・


先付けは、なます。
なますと言っても、この美しさとセンス!
色とりどりの野菜、菜の花、底からは鯛や数の子が出てくる。
お酢が苦手な私だが、最高に好きな味。
酢が「すっぱい、酸味」ではなく、「甘い」と感じられるのが好きな味付け。
この1品でもうやられた。


椀物は、えびしんじょ。
こちらも美しい。
美味しいのはもちろんだけど、お料理はやはり美しさもかなりのポイント。
食べる前にため息が出る。
ほっこりとやさしい。


こんな陶器の蓋物が出てきて、何かと思ったら・・・

これだ!


七草の白和え、生麩の田楽、黒豆、出汁巻き、ふきのとうの天ぷら、焼き物はぶり。
今書きながら思い出して、目がとろんとなった。うっとりする。
それくらいすべてが旨い。
素材の良さをしっかりと、手を加えすぎず。
ぶりは、こういうお店で出すには多少塩が効きすぎなくらいに感じた。
でも、それがめちゃくちゃおいしい。
たぶん、これがベストなんだろうという気がした。
(ここで、「なくなるの怖い」と言った)


大根、おあげさん、水菜の炊き合わせ。
旨いなぁ・・・汁までしっかり飲み干した。


食事は鯛めしと、もずくの味噌汁。
味は当然のことながら、感動したのはゴハンのよそい方。
本当にちょっとしたことなんだけど、プロだと感じられた。
普通に箸にとって口に入れたとき、ほろっとくずれるような、優しいよそい方なのだ。
「おかわりはどうですか?」と聞かれたので、もちろんお願いした。

水物は、りんごのジェラートと洋ナシ、みかんの盛り合わせ。
これがまたおいしくて、もう勢いがついているものだから、数秒で食べてアンデルさんにびっくりされた。
(アンデルさん3口目のことだった)

最後に、お茶と落雁。
ああ、ほっこりする。
もっと食べたい、食べたい、食べたい~!!(心の声)

ちょっと遠いけど、また絶対に来ようと思った。
こんな幸せがあるから、仕事もがんばれる。

夜は9500円~ということだが(高っ!)、お金を稼いで何かのときに来よう。
結婚記念日とかでもいいなぁ。
日本酒も結構いいラインナップだった。(お値段もいいけどね!)
ランチも6000円のコース、いつか食べてみたい・・・。

そんな感じで、このお店を教えてくれたアンデルさんに抱きつきたいくらい感謝して、店を出た。
この後、えべっさんへ。

しかし、今年の私は喪中。
「鳥居をくぐるのはよくない」と言われ、アンデルさんに去年の福笹を返してきてもらうことに。
私はその間、外で待っていた。

待っている間、近くの酒蔵通りを歩いて時間をつぶした。
これもアンデルさんが調べてきてくれたのだ。
「大きな蔵ばかりで気に入らないかもしれないけど・・・」と言いながらも、地図を渡してくれた。
こういう気遣いが本当に素晴らしい。

確かに、白○や松竹○など大手ばかりで、「酒蔵通り」と名前はついているが、「酒工場通り」と言ったほうがよい感じ。
でも、利き酒などもあって、おかげで退屈せずにすごすことができた。

合流して、一緒に利き酒して、お土産を買って、近くにあったアンリ・シャルパンティエの喫茶へ。
夜ご飯が食べられなくなるともったいないので、ケーキを二人で分け合った。


「紅芋と本和香糖の金赤ムース」

真っ赤な色が珍しくこれにしてみた。予想以上においしかった。
アンリで生ケーキってあまり食べないけど、旨いなー。
「本和香糖」って何?と気になって帰って調べたら、沖縄のサトウキビで作った砂糖とのこと。
なるほど、それで甘くないのに、甘みに満足するんだなぁ。

その後は、御影に移動し、ナポリピッツァの店「ベーネベーネ」へ。
こちらもアンデルさんの紹介。
私は京都しかわからないので、いろいろ教えてもらえるのがすごく嬉しい。
彼女のセレクトは間違いがないし。

本当はもう1つ別の店がオススメだったようだが、あいにく定休日。
でも、こちらもリーズナブルでおいしかった。私はピザ大好きだしね。





結局、お昼12時半に会って、夜10時頃まで一緒にいた。
えびすさんも、私の分までお参りしてきてくれたし、お金持ちになりそうな商売繁盛のお守りまで買ってきてくれた。
こういう優しさが本当にうれしい。

話も仕事のことでいろいろ相談に乗ってもらい、同業者しかわからないことも理解してもらえて、気持ちも晴れた。
すぐ鬱になる私に対して、
「陰にこもることも時には必要。ずっと明るかったら、何も書きたいものなんて生まれない」
と言ってくれた。
その言葉が本当に心に響いて、鬱になる自分を受け入れることができた。

仕事に関しても、いつも志が高く、シンプルに「偉い人だな」と思う。
たまに大ボケはかますけど(笑)
「もっと質の良い仕事を」「自分の生み出すもので人を動かしたい」
「できれば世の中のため、人のために役立つものを書きたい」
その点でも気持ちは一致している。
そういう人と出逢えたことに、また感謝。

きっといい1年になる。

自然にそう思えた一日だった。