昨日、dog actuallyでおなじみの、藤田りか子さんのセミナー
【完全ブリーディングコントロールで犬の殺処分ゼロへ!】
に参加させて頂きました。
昨日とったノート。
ルビーは寝ていたのでチニタに登場してもらいました。 ^^;
セミナーを終えて思ったのが、
スウェーデンの犬達は、スウェーデンの人達の倫理観とそれに基づいたシステムに守られているんだなあということでした。
まずスウェーデンには捨て犬がいないのだそうです。
だから殺処分もないしシェルターもない。
どういうことかというと、
まず、”犬サイドに即した『愛護法』”が存在します。
そしてその下に
↓
『ケネルクラブ』(ケネルクラブはスウェーデンにはひとつしかありません)
↓
『犬種クラブ』
↓
『ローカルクラブ』
という様なシステムの中でほとんど全ての犬達が管理されている、そしてそのシステムは全てが「犬とは何か」という事に基づいて存在しているのだそうです。
この”犬サイドに即した『愛護法』”の中には、例えば、
犬の社会欲を満たすための取り決めがあったり、家の中で飼うのであれば規則的に外に連れ出さなければいけないとか、
また社会的な面では、犬を店や市場で売ってはいけない、くじ引きの商品にしてはいけない、
という事が定められているそうです。だからスウェーデンにはペットショップはありません。
このように、犬はまず愛護法によって守られている。
そして更に素晴らしいのが、スウェーデンの中でただ一つの『ケネルクラブ』の力です。
ほとんど全ての犬がこの『ケネルクラブ』に登録してあり、またマイクロチップの装着が義務付けられているので上でも言ったように、捨て犬ゼロ(登録してあるので捨てられませんよね)、捨て犬ゼロだから勿論殺処分やシェルターなどもないそうです。万が一迷子になってもだいたい24時間以内に見つかるのだとか。
このスウェーデン国内唯一の『ケネルクラブ』は統合組織として確固たる存在であり、団体としてただ存在していればいいという姿勢ではなく、ケネルクラブ自体が倫理感を重視した教育をブリーダーに施し、そしてブリーダー達からも頼られる存在であるのだそうです。
ブリーダーの教育と一言で言ってもそうぞうがつきにくいと思うので例をあげると、
ブリーダーの抜き打ちテストがあったり、また、
・ブリーディングに関する法律
・子犬の行動学
・犬のアナトミー(骨格や筋肉の構造)
・犬の栄養
・繁殖
などについての講習があり、またその場で講習をうけるだけでなく宿題が課せられたりするのだとか。その宿題の内容も、「母犬の影響が子犬の感情にどう影響を与えるか」とか、なんというか1+1=2、というような答えのでる問題ではなく、調べて勉強して自分で考えないといけないような宿題がでるのだそうです。
そうやってブリーダー自身が考えさせられる経験を積み、ここで子犬を売るという事はどういう事かを学ぶのだそうです。そうやって学んだ命を人に託すのですから、今度はブリーダー自身が飼い主を慎重に選び、またフォローアップをする、また飼い主はそういうブリーダーを頼りにする、という構図が出来上がって行きます。
一方、飼い主側はどうやって犬を手に入れるのかというと、
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・まず子犬を手に入れる為にはケネルクラブに電話
↓
・何犬種が欲しいのか聞かれ、犬種クラブを紹介される
↓
・犬種クラブへ電話
↓
・犬種クラブから様々な資料が届いたり、webサイトを見たり、ブリーダーリストを見たりして、犬種について、またブリーダーについて様々な知識を得ていく。
わからないことがあれば犬種クラブから助言をもらったりして、益々その犬種を知っていく事になる。
↓
・これ!と思ったブリーダーに会いにいく為に、また勉強する。
会いに行ったら雑談の中からまた知識を得る。ブリーダーに気に入ってもらえるように(譲ってもらうのだから)飼い主は更に勉強する。
↓
・ブリーダーから犬を迎える。
迎えた後もブリーダーからのフォローアップがある。
例えば、保育園に行ってみない?こんなアクティビティなんかはどう?などと、その犬種にあった活動への参加が促されていく。
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このように、一般飼い主は犬を手に入れるまでの間に、どんどんどんどん犬についての知識を蓄えていくのだそうです。必然的に犬を学ぶ流れに乗っていく、という事ですね。
逆に言うと、この行程を楽しいと思えた人だけが犬を飼うに至る、という事なのかもしれません。
そして更に、犬を迎え入れた後でも様々なアクティビティへの参加がブリーダーから促され、一緒に活動していくうちにより一層その犬種について知識が深まり、また犬に夢中になっていくのだそうです。
また、スウェーデンのブリーダーは殆どがホビーブリーダーなのだそうです。ブリーディングで生計を立てているというのではないということ。
これは、本当にその犬種が(犬が)好きでないとできない事だと思うのですよね。
だからこそ、ブリーダーは飼い主をとことん選ぶし、飼い主は選ばれるために勉強をする、ということになるのだそうです。
こんな感じで、ケネルクラブとブリーダー/飼い主の関係は、お互いに
教育を施す(ケネルクラブ)⇔教育を受ける(ブリーダー、飼い主)
という存在になっているのだそうです。
これは”庶民のレベルから犬種を理解する大切さ”をケネルクラブが知っているからなのだとおっしゃっていました。
また、スウェーデンのケネルクラブは統制がとれている一方でとてもオープンなのだそうです。
下のリンクがそのサイトなのですが、そこに登録されている犬たちの情報に誰もがアクセスできる為、一般の飼い主さんでも自分の犬のルーツをたどることができたりします。
下のリンクがそのサイトなのですが、そこに登録されている犬たちの情報に誰もがアクセスできる為、一般の飼い主さんでも自分の犬のルーツをたどることができたりします。
また、この情報を元に、近親交配度(犬の健康の為、いとこ以上は交配させない)を調べることもできるそうです。
※スウェーデン語だから理解はできないけれど、日本にいる私達でさえアクセスできる、ということを興味のある方はぜひ体験してみてください。
SKK HUNDDATA (SKKとはSwedish kennel Club の事です。)
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ざーっとスウェーデンの『ケネルクラブ』とブリーダー・飼い主の関係を書いてきましたが、この他にも犬のヘルスプログラム、X登録(不健康な犬種に他犬種の血を導入する事で改善し、それを純血種として登録すること)、また犬の機能・性格の調査がとても重視されていることなどをお話し下さいました。
このように、スウェーデンの犬達は、
「愛護法 - ケネルクラブ - 犬種クラブ - ブリーダー(の倫理観) - 買い手(の倫理観)」
というシステムの中で、徹底したブリーディング・コントロールによって丁寧にブリーディングされ、みんなで犬種をつくろう!という姿勢に守られている事などを教えて頂きました。
これを伺うと・・・
スウェーデンの一般の犬飼いさん達って、犬の知識が半端なさそうですよね。^^;私達日本人ももっともっと犬という動物のことを学ぶ必要性があるのではないかと感じました。特に今犬と生活している人、これから生活しようと思っている人、犬に携わるお仕事の方、愛護関係の方など。もちろん私自身も、です。
”丁寧なブリーディング”って、命を扱うのですから本当は当たり前のことなはずと思うのですが、でも日本はそうではない事がある。
丁寧なブリーディングしか許されない環境が整えばパピーミルも存在しえないでしょう。それを実現するための法律も不十分な中で私達一般飼い主ができることはなんだろうか。
丁寧なブリーディングしか許されない環境が整えばパピーミルも存在しえないでしょう。それを実現するための法律も不十分な中で私達一般飼い主ができることはなんだろうか。
それは今回の様に学んだことを地道に発信したり、命にとって何が正しいのかをはっきりと言う、また言える空気をつくるなど、藤田さんのお言葉をお借りするなら”ボトムアップで”庶民から流れを変えていく、というのが私達のできることかなと思いました。
だからもっと頑張らねばですね。
最後に、dog actuallyの藤田りか子さんの記事の中で、今回のセミナーと関連があるなと感じた記事をご紹介します。
犬と共に生きる上で大切なことはなんだろう?そんなことを考えるきっかけになりますように。
私もますますがんばります!
「ブリーダーから子犬を得るということ」
「ブリーダーと共に犬種を育てる」
ワンコの勉強、一緒にしませんか?↓
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★ルビーとのトレーニングでお世話になっているチャーリーママさんが
猫を保護していらっしゃいます。♪現在新しい家族募集中♪
チニタの甥っ子姪っ子を温かく迎えて下さる方はいらっしゃいませんか?^^
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