北京暮らしを始めてみれば その後

3年間の北京暮らしを終え、2006年1月に帰国しました。
その後の日本での生活を綴っていきます。

家の前に反日デモ行進が

2005-04-09 | 北京生活編 中国ならでは
 午前中で終わると思っていたデモ行進が午後も引き続き、何と家の前までやって来た。午後5時過ぎ、外からものすごいクラクションの音が響いてきた。クラクションなど日常茶飯事なので最初は気にしなかったのだが、どうもいつもと様子が違う。そう思い窓の外を見てみると、中国国旗を掲げた車が一列に並び、しきりとクラクションを鳴らしているではないか。そして間もなく対向車線には国旗や横断幕を持ったデモ隊が表れた。
 

 道は完全にデモ隊で占領され、歩行者天国状態。大声で叫びながら行進している。見たところ1500人程度か。だが半分くらいはこの盛り上がりに便乗して騒いでいる人たちのようである。一行は日本大使公邸前まで進むと立ち止まり、公邸内に向かって白いものを投げつけていた。うまく中に入ると歓声が上がる。家のベランダから見ていたので詳しいことはよくわからないが、彼らの1人が公邸前のポールによじ登り始めた。周りからは頑張れ頑張れの声。よじ登った彼は中国国旗をポールにくくりつけた。(写真奥が日本大使公邸)
 
 30分から1時間くらい経った頃、ようやく公安の車が2~3台、さらに武装警察らしき人が数十人到着した。これでようやく収まるのかと思いきやそうではなく、警察はデモの一行の近くに整列して単に状況を見守るのみ。この状況が結局しばらく続き、夜7時頃ようやく一行は帰り始めた。9時半くらいまでは道路も封鎖されたまま。その道路には数台の大型バスが待機している。デモ参加者を乗せるためだろうか??

 ニュースで見るような暴動や激しい動きはなかったが、目の前で自国を非難されているのを見るのは初めてで、ものすごく複雑な思いだった。とても悲しい思いとともに、こういう行動が一体何になるのだろうと疑問に思う。

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