htmlでの紙面構成のテスト版、フォントとそのサイズ、文字色など如意、画像サイズは不如意だが我慢所。
2016/09/23 8:56 地震や台風など災害はその頻度の外に「スーパー」とか形容詩句をつけ深刻な被害をおおくしているようである。特に今年九州の熊本界隈の地震は城や神社等文化遺産も破壊してその復旧・復元について当事者の心労は察するに余る。
しかし、復元は至上命題であろうか。「形あるものは崩れる=いつまでも同じではない」これは仏教の「諸行無常」を俟つまでもなく過去の遺物を復元することが現在に必須か、費用対効果の経済面からも価値観を再考すべきだろう。徳川時代、江戸城の火災で名だたる建物が消失の際、再建の風潮を抑えて廃墟だけにした。心ある人はこれを英断と讃えたとか。多分巷間は復旧できない為政者を無能として蔑んだかもしれないが、民生優先で庶民への圧迫がどれほど和らいだかである。
当地にも国指定城跡がある。春が来ると草が萌え、夏一杯過剰な繁茂を抑えるのに当事者は心労する。「城址の見学」の美辞に白亜の城郭をイメージした見学者には歓楽設備皆無の城跡に虚しく帰る人も少なくないようである。「国破れて山河あり・・」その土木工事の遺跡からの歴史を見る目の涵養がおろそかになっているのではないか。