今日も、【河北新報】は、社説で、民主党・小沢代表・公設第一秘書逮捕問題を取り上げ、解散含み政局も見据えながら、自民・民主両「二大政党」のテイタラクに警鐘を鳴らしている。
とりわけ、この時点における民主党の責任の重大性を問うている。
題して
【西松献金事件と政局/民主党の責任は大きい】
筆者も共感するところが多いので、引用して御紹介する。
*************西松献金事件と政局
民主党の責任は大きい
小沢一郎民主党代表の資金管理団体を預かる公設秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕された事件は政局にどう影響するか。誰もがそう思い始めている。
小沢氏は「何らやましいことはない」と言う。事件の全容解明を待たなければならないとしても、経済危機に直面するわが国の政治にとっては極めて不幸な出来事と言わざるを得ない。
小沢民主党は、支持率の低下を続ける麻生太郎政権を2009年度予算成立後にも衆院解散に追い込み、政権交代を実現させるのを基本戦略としてきた。
世論は政治主導の景気対策に強い関心を払いながら、かたずをのんで「解散含み政局」の成り行きを見つめてきたはずだ。
新聞各紙の世論調査では「民主党中心政権」に対する待望感が広がり、同党が政権に手の届く位置にきていたのは確かだ。
党組織を政権交代への戦いを仕掛けられるまで育て上げてきたのはほかならぬ小沢氏だ。そのトップリーダーが受けるダメージが大きければ、この党は攻め手を失ってしまいかねない。
民主党は、今度の事件で国民の間に広がりつつある疑念を放置するわけにはいくまい。自力で疑念を払えなければ、政権交代に向けて整えた陣形が崩れることも覚悟する必要がある。
今度の事件の衝撃波は既に民主党の「党内問題」を超えた領域にまで広がってしまった。
「できるだけ早く国民の信を問うべきだ」という世論に抗しながら延命を図る麻生政権に、「政治とカネ」をめぐりイメージダウンの危機を抱える民主党の姿が重なり合ってしまった。
わが国の政治の将来的な枠組みを決定づけるとされてきた この二大政党がともに“ダッチロール状態”に入ったと見られてしまえば、政治に対する国民の不信、しらけ、あきらめが増幅する ことは間違いあるまい。
そのことが怖い。
「もう政治には何も期待できない」という空気がまん延すれば、政治は前に進まず、ただ後退していくだけだ。
今度の事件はもとより、そんな危険をはらんでいる。
政局は事件の表面化をきっかけに一気に液状化する気配だ。
麻生政権は「敵失便乗」と言われようが、攻守所を変えて早期解散という攻めのきっかけをつかむことができるかどうか。
事件の余波が自民党議員にまで及んで政権の失速に拍車が掛かり、衆院の任期が満了する9月10日を視野に政権延命志向を一段と強めることになるのか。
民主党は土俵際で踏みとどまることができるのかどうか。
失敗すれば、この党から政権が遠のき、組織分裂の危機にさえ見舞われよう。
自民党は政権党として再生を懸ける。民主党はあくまで政権交代を目指す。
そんな緊迫感ある政治状況こそが、この深刻な経済不況の局面に必要だ。
両党がある種の政治的妥協を目指すとしてもその対立軸を鮮明に示しておくことが前提だ。
二大政党が低レベルで渡り合えば政治は収縮する。そんな政治はこの難局に立ち向かえない。
こうした国民の声に応える責任は今、民主党の方が大きい。
河北新報 2009年03月06日金曜日
ここから、筆者の意見
第一秘書は、昨日私が記事に書いたように、『逮捕後72時間以内に、10日間の拘留』が決まった(2009/3/5)という。
拘留期限が3月15日であり、延長が認められれば3月25日が、起訴する期限である。
それまでに、衆議院が解散され総選挙になる可能性が高いと思うが、上の社説にあるように、
【世論に抗しながら延命を図る麻生政権に、「政治とカネ」をめぐりイメージダウンの危機を抱える民主党の姿】を重ねてみて
【政治に対する国民の不信、しらけ、あきらめが増幅】し、
【「もう政治には何も期待できない」という空気がまん延】してしまった状態で
解散・総選挙が行われ
【二大政党が低レベルで渡り合えば政治は収縮】してしまう。
しかしながら、
こういう状況だからと言って、自民・民主双方に愛想を尽かした国民が、日本共産党や社民党に希望を託しダイレクトに向き合うことにならないのが、また日本の政治の実情でもあり、その壁をどのようにして乗り越えるかに、護憲・民主勢力の戦略が問われていると思う。
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