うぇぶにっき-ことだま

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『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』 岩崎夏海

2010-04-11 13:08:30 | 読書感想
本作品の中心となっているのは、およそ100年も前に書かれた経営学の本「マネジメント【エッセンシャル版】」。

事情があって、野球部のマネージャーになったみなみが、マネージャーの役割を知るために本屋へ行って、勘違いで購入したのが「マネジメント」だったのですが…。
組織(チーム)を管理・運営するという点では、経営学の本でも野球部にも共通するところがあると気付いて、バイブルにしちゃったという話。

この作品は、物語が大切なのではなく「マネジメント」の解釈と実行していく上での過程が重要やと思う。

「マネジメント」を読んだだけでは意味が分からへんかったり、意味は分かってもどうやっていけばいいのかが分からへんことが多々あるねん。
みなみが、誰もが躓きそうなところらへんを咀嚼して実践のお手本を見せてくれる感じがした。


小説なんやけどビジネス書です。
で、小説部分は………古今東西、それこそ小説や漫画がいっぱいあるので、青春小説を求めているなら、この本に期待してはいけません。
だからやっぱりビジネス書です。


私自身、ドラッカーの「マネジメント」を読んだことがないんやけど、要所要所を引用してあるから「マネジメント」がどんな内容かはなんとなく分かった。

私はこれまで3回転職している。そのうちの1つは派遣みたいなところやったから、経験した職場は10か所以上だ。
それで確かにマネジャーがしっかり機能しているところは、遣り甲斐がありいい職場だと感じていた。
「マネジメント」が100年ほど前に書かれていようともその内容は古びておらず、本質をとらえたものなんや、と思った。


職場に活気が欲しい中間管理職の方におススメです。
イラストに躊躇すると思うけど。