Dr. 讃井の集中治療のススメ

集中治療+αの話題をつれづれに

Intensivist第7号 特集・外傷 7月下旬~8月上旬書店に並びます

2010-07-30 08:18:15 | 集中治療
外傷外科医がいらっしゃる病院はそんなに多くないのではないかと思います。

そのような病院で外傷患者を診療しなければならない一般ICUのドクター、非外傷外科医でお困りの外科の先生がた、看護師、レジデントなどなど、みなさまにとって、外傷ICUに関わる知っておきたい知識の整理に大変役に立つ特集になりました。

エディターをお務めていただいた沖縄県立八重山病院外科の松浦謙二先生、ペンシルベニア州立大学外科の松島一英先生、大変ご苦労さまでした。ご苦労お察しいたします。また、お忙しい中、執筆して下さった先生がた、ありがとうございました。

みなさま、書店でお手にとってご覧下さい。

以下、目次

Intensivist Vol.2 No.3

<特集・外傷>
近年,交通外傷を中心とする死亡者は減少傾向にあります。とは言え,若年・青壮年層においては外傷はいまだ重要な病態であり続けています。
 各地で ICU が整備され,多発外傷をはじめとする複数診療科が関与する重症患者の管理が集学的に行われつつある今,集中治療医として知っておくべき事柄は外傷の術後管理のみならず,保存的治療,多発外傷の取り扱いなど多数あり,新しい概念も多くなってきています。
 そこで本特集は,集中治療にかかわる若手医師,集中治療専門医,集中ケア認定看護師,急性・重症患者看護専門看護師に,
1. 現在,一般的に認められている外傷標準的治療指針が理解できる,
2. 重症度評価ができる,
3. 見逃し損傷がないことが確認できる,
4. 必要であれば専門医に的確にコンサルトできる,
の実践的な知識を提示します。

1. はじめに:集中治療医は日本の外傷診療を担う一翼である
松浦 謙二/沖縄県立八重山病院 外科

2. 多発外傷の取り扱い
齋藤 大蔵/防衛医科大学校 防衛医学研究センター 外傷研究部門

3. 外傷と蘇生
松島 一英/Penn State College of Medicine 外科

【コラム】外傷性心停止
伊志嶺 徹・松浦 謙二/沖縄県立八重山病院 外科

4. ICU 入室
井上 潤一/国立病院機構災害医療センター 救命救急センター

5. 外傷と呼吸管理
古川 力丸/日本大学救急医学系救急集中治療医学分野
讃井 將満/東京慈恵会医科大学麻酔科集中治療部

6. 外傷におけるドレーン管理
工藤 大介/東北大学病院 高度救命救急センター
佐々木 淳一/慶應義塾大学病院救急科

7. 腹部コンパートメント症候群/腹腔内圧上昇
溝端 康光/大阪市立大学大学院医学研究科 救急生体管理医学

8. Damege Control Strategy
大友 康裕/東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 救急災害医学

【コラム】 多発外傷に合併した四肢外傷に対する治療戦略: 多発外傷患者における整形外科的手術のタイミング
松岡 哲也/大阪府立泉州救命救急センター

9. 外傷と凝固線溶異常:外傷に対する生理的凝固線溶反応と病的反応,静脈血栓塞栓症
久志本 成樹/日本医科大学 救急医学

【コラム】 脊髄損傷とステロイド
加藤 宏/国立病院機構災害医療センター 救命救急センター

10. 外傷と感染症
柳井 真知・藤谷 茂樹/聖マリアンナ医科大学 救急医学

【コラム】 外傷後の黄疸
森下 幸治/東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 救急災害医学

【コラム】 外傷と栄養
近藤 豊/聖路加国際病院 救命救急センター

11. 外傷診療における画像診断とIVR
松本 純一・船窪 正勝・山下 寛高/聖マリアンナ医科大学 救急医学
服部 貴行/国立病院機構災害医療センター放射線科

12. 外傷管理のピットフォール
藤田 尚/帝京大学 救急医学

「特集・外傷」解説:外傷治療に特化した取り扱いの再確認を
松浦 謙二


<連載>
集中治療医のための基礎医学 101
第 4 回:集中治療医に知っておいてほしい微生物学の基礎
細川 直登/亀田総合病院総合診療・感染症科臨床検査科

集中治療室目安箱:ナース/ME,私の言い分
第 7 回:集中治療室における臨床工学技士の業務について
岩谷 理恵子/東京慈恵会医科大学附属病院臨床工学部

ICU フェローからのメッセージ
第 8 回:非正規の麻酔科フェローかアテンディングとして残るまで
野本 功一/Mount Sinai School of Medicine 麻酔科・集中治療部

集中治療に関する最新厳選 20 論文
柴田 純平/諏訪赤十字病院 麻酔科
藤谷 茂樹