夢在西安…? 大陸的☆☆生活

中国に留学してみました

中国を旅しよう・辛苦の天水縛り地獄…★

2017年01月13日 | 西安留学生活
天水は、西安から列車で4時間あまり。広大な中国の観光地の中では、西安からなら気軽に行きやすい場所に思えるけど、案外中途半端。4時間では寝台を取ってもゆっくり寝ることもできず、西安から日帰りで往復8時間半かけて行くほどでもなし、ましてや現地で一泊するほどでもなし。(個人の感想です)
なんかの帰りに立ち寄るのがちょうど良い。

話は麦積山石窟を参観した後の続き。
午前10時過ぎ。今日は西安に帰って夜のレッスンには参加したい。もう一箇所寄ってからでも、レッスンまで時間に余裕がある。
「仙人崖」というとこが良さそう。麦積山のゲートを出る手前に「仙人崖」と書かれたマイクロバスが停まっている。乗ってみよう。

人数が足らずになかなか出発せず、30分くらい待ってやっと「仙人崖」に向かう。
ここで乗り合わせた30代後半くらいの女性。話しているうちに仲良くなって、仙人崖はずっと一緒に回った。

階段が多い



良さげなものが見えてきた



おお



いいねえ







思いのほか広かった。ここらで引き返さないと、夜のレッスンに間に合わない。
「これも何かの縁だから、ご飯おごってあげたいけど、時間ないの?」
「早めに列車乗って帰りたいの。ごめんね。」
彼女は帰りのバス代だけおごってくれた。いい出会いだったのに、連絡先を聞かなかった。あたしの元には2人で撮った写真しか残っていない。後悔。



バスは天水駅に到着。笑顔で別れ、彼女はホテルに、あたしは駅へ。
西安行きの切符を購入し、駅前で腹ごしらえ。



☆長距離バスで帰ればよかった
荷物検査を済ませ改札を通り、待合室で列車を待つ。
ここからが地獄だった。
だらだら書くけど、簡単に言えば、取った列車が、恐ろしいほど遅延したのだ。

何処で停まっているのか、2時間くらい待ってもその列車は来る気配なし。他の西安行きの列車がいくつも到着するけど、切符が違うので当然乗ることもできずに、無情に去っていくだけ。「何人もの男があたしの上を通り過ぎていった」気分になる。

☆時に中国の列車はサンタを待つようなもの
取った列車を諦めて、他の西安行きを取り直す?
でも改札通っちゃって、交換できるかわからない……。切符売り場でまた並びなおすのも……。
「ここまで待ったのだから」は「ここまで賭けたのだから」というギャンブル心理と通ずるものがあって、引き下がるのは悔しい。だけどいつ来るかわからない列車を待つのはつらい。ここは英断を下すべき。

一か八か待合室を出て、切符売り場で並び直した。すごい行列。
横の列に並ぶお兄ちゃんの切符がちらりと見えた。あたしと同じ境遇っぽい。話しかけて聞いてみると、やっぱり同じ列車を取っていて、新しく切符をを取り直すところだった。
40分くらい並んだか、一度改札は通ったものの、その切符で列車の変更ができた。
もともと取っていたのより4時間遅い列車。

☆他の人の席に座ってはいけません
列車に乗り込むと、3人掛け真ん中のあたしの席にまた誰か座っていて、今度は窓側の席が空いている。ならばあたしが窓側行くよ。
ようやく席に落ち着いて、ほっと一息。こんな時間になって、レッスンどころか、部屋のシャワーの時間にも間に合わない。下手すると西安駅からのバスもなくなる。こんなことなら天水でもう一泊して、あの彼女とゆっくりご飯食べればよかった。

どうしようもないことを悔やんでいると、背もたれの向こう側に座る若い兄ちゃんが声をかけてきた。(このやり取りは、後で考えてもよくわからない)
「席を替わってくれないか?彼女と一緒に座りたいんだけど、僕の席におじさんが勝手に座って、動かないんだ」
「いいけど、あたしも本当はこっちの席なの」あたしがそう言うと、あたしの元々の席に座っていたおっちゃんは、すっと離れていった。なんだ、このおっちゃんも「席なし」か。

あたしは席を替わることなく、新たに若めのおっちゃんがやってきて、隣に座った。
どういう流れでこうなったかわからないけど、肝心なことははっきりしていた。ひとり、他人の席に座るやっかいなおっちゃんがいたのだ。

☆客室乗務員に花束を
やがて女性ばかりの客室乗務員が3人やってきた。まず、若い乗務員がおっちゃんに言い寄る。
「そこは、あなたの席じゃないのよ」
するとおっちゃんが大声で反論する。悲しい事に、なまりの強い特におっちゃんの言葉を、あたしは聞き取れない。

なんとなくだけど、このおっちゃんは一つ前の列車に乗っていて、なんらかの理由で途中ホームに降りたところ、その列車はおっちゃんを置いて発車してしまい、乗り遅れた原因をおっちゃんは「発車ベルなどの喚起がなかった」として、仕方がないから次に来たこの列車に乗った、ってところかな。わかんないけど。

おっちゃんはガーガー言い返し、若い乗務員は感情的に怒り、周りの乗客は苦笑い。二人の言い争いが頂点に達したところで、ベテラン風のおばちゃん乗務員が優しい口調で「おじさん、言いたいことはわかったわ。だけどね……」と間に入った。良くできた構図だ。

☆列車内でタバコを吸ってはいけません
乗務員たちが去った後も、背もたれの後ろ側ではおっちゃんが、同じボックスの乗客たちに大声で減らず口を叩いている。
しばらくすると、タバコのにおいが漂ってきた。いやだなあ。
またしばらくすると、先ほどの若い女性乗務員が通りかかった。神経を張らしていたのだろう、そのボックスでタバコの吸殻をすかさず見つけた。
「誰!誰がタバコが吸ったの!」

みんな知らんぷり。あたしも見てはいないけど、犯人は間違いなくあのおっちゃんだ。
乗務員は吸殻を振りかざし、車輌の全乗客に向けて声をあげた。それは強い口調だった。
「乗客の皆さんに警告します!車内は完全禁煙です!喫煙を見つけた場合、容赦なく罰金を請求します!」
妊娠中の猫のような目つき。かわいそうな乗務員のお姉ちゃん。

そのあとは特に何事もなく、向かい側に座るおっちゃん同士の世間話を聞いていたりした。
「俺は広東の方から来て、帰るところだよ。あの辺は悪い黒人が多くてね、少女に手を出すんだ。でも警察は手に負えない。黒人は見分けが付かなくて、犯人が特定できないんだもの。」
デリケートな問題……。
通路側のお姉さんはお菓子をくれた。聞けば彼女も同じ境遇。取っていたあの列車が遅れ、しばらく待っていたけど我慢できなくなり、でも彼女は改札に並んで切符を交換するということをせず、スマホで切符を新たに購入したとのこと。

列車は10時半くらいだったかな。西安に到着。無事バスにも乗れ、11時過ぎに帰宅。
あたしの最後のひとり旅が終わった。

中国を旅しよう・魅惑の天水麦積山石窟天国…☆

2017年01月12日 | 西安留学生活
あけましておめでとうございます。良い年を迎えられましたでしょうか。
私はというと、年末年始はアイスランドで蜜月しておりました。日本人観光客の多いこと!
アイスランドはともかく、まずは夏の中国旅行を。

7月9日早朝、天水。



駅前で簡単な朝ごはんを買って、店前の石段に敷物を敷いておかゆをすすっていると、やがてバスが来た。乗り込む。
石窟が地味に好きなあたしは、中国4番目の石窟とされる「麦積山石窟」へ。
一時間ほどで麦積山に到着。(駅から景勝地までバスで1時間、てパターンが多いなあ)

時間がちょっと早い。がらーんとしている。
敷地の入り口らしいゲートがある。でも改札が開きっぱなし。ああ、このゲートはもう使われていないのだな。



だらしなく開きっぱの「じいさんか」と言いたくなるこのゲートから、石窟までは雨の中山沿いの道路を30分登っていかなくてはならない。例のごとく、フツーの車が声をかけてきた。1人15元で石窟まで乗せて行ってくれると言う。石窟のオープン時間までまだ1時間あったので、あたしは徒歩で登ることにした。まあまあキツかった。



石窟のチケット売り場まで来た。オープンまであと30分。



近くのトイレに行こうと思ったら鍵がかかってやがる。我慢。
チケット売り場がオープンするのを待つ。同じように10人くらいが待っていたけど、やめて帰るおっちゃんたちも。どうやら、ツアーで連れてこられたけど、ここのチケット代が別途かかるからやめよう、というパターンらしい。

のちにわかったけど、中に入らなくてもメインの大仏は外から十分拝めるのだ



チケット売り場がオープンした。
だけどチケットを買う観光客はあまりいない。表で待っていたほとんどは雨宿りだったようだ。
先に来たおっちゃんがチケットを買おうとすると、売り場のお姉ちゃんは「ここまでどうやってきたのよ」と言っている。どういう意味だろう。
そのおっちゃんに続いてあたしも一枚チケットを購入。入場口へ。
あれ、すでに30人くらいが並んでいる。この人たちはチケットを事前購入したのか?
石窟がオープンした。とにかく入ろう。





鉄製の細い階段を断崖絶壁にぺっとくっつけたような導線。普段はそれでも大したことないだろう。だけど、これが雨に濡れていると、まあ、こわいこと!
万が一足を滑らせても手すりが守ってくれるだろうけど、足が震える。

だってこんなんよ?





でもここの石窟も、なかなかいい。















堪能した。
さっき閉まっていたトイレに入って、帰ろう。



行きは時間が早すぎて走ってなかった、敷地のゲートから石窟までの送迎バスが、今は運行している。
片道8元なら乗ろうじゃない。でもどうせなら登りで出会いたかった。
送迎バスを降りると、さっきはじいさんのようだったゲートに、係員も客も集まって、改札は本来通り開閉し、横のチケット売り場では電光掲示板が赤い文字を流して、ちゃんと「運営」している。
これは、もしかしてだけど、通常はここで麦積山景区の全体の入場券を買い、さらに石窟を見る場合はここで別途料金を払い券を買うのかもしれない、もしかしたら、の話だけど。真相を知ると厄介なことになりそうなので、知らないままにする。

さあ、時間もまだ早いし、天水でもう一箇所。