アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Smallville 6-22 "Phantom" 【前半】

2007年06月18日 | TV: Smallville
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2007年5月17日】※シーズン・フィナーレ。実体を持たないファントムが人から人へと渡り歩く。ラナはレックスを去るのか?

カナダ。ケベック(Quebec)のベ・サン・ポール(Baie-Saint-Paul)の山小屋。中にいるのは悪魔に憑かれているらしい老人とその娘、そして悪魔祓いの神父だ。そこにジョン(マーシャン・マンハンター)が助けに現れる。どうやら、老人の症状は悪魔祓いではどうにもならないタイプのものらしい。

突如、老人が真っ黒な目を見開いたかと思うと、凄まじい力でジョンの腹部から内臓を引き摺り出す。ジョンは戦いを挑むが、一撃で小屋の屋根を突き破って夜空に飛ばされる。老人は次に、逃げ出そうとする娘と神父に迫るが、レックス・ルーサーに率いられた武装チームに囲まれる。すると、老人の胸の中から魔物(?)が飛び出し、空に舞い上がって消えて行く。

※このシーンの会話は全てフランス語で行われている。マーシャン・マンハンターはフランス語も喋れるというわけ。
※なんか、『Supernatural』なシーンだなあ。
※レックスが「アテがある」と言ってたのはこの魔物(ゾーナー?)のことか?

スモールヴィル。ルーサー邸。レックスは部下たちに魔物を見つけるよう電話で指示した後、DVDの件でライオネルを詰問する。「ラナが私から盗んで父さんにあげた、例のドキュメンタリー映画ですよ」
ライオネルは「なんということだ。結婚して、少しは被害妄想も緩和されるかと思っていたのだが」と、とぼけようとする。

Lex: Ever since the day I put on this wedding ring, you seem to have an uncanny knack for being one step ahead of me.
Lionel: I don't have time for this. I have things to do.
Lex: Like have a private screening of that DVD? You know the documentary... that Lana stole from me and gave to you.
Lionel: Oh, dear. I hoped married life would lessen some of your paranoia.

レックスが「父さんがラナを脅したんでしょう?そうじゃなきゃ、ラナがそんな事をするわけはない。父さんには信じられないかもしれないが、ラナは私を愛してるんです」と言うと、ライオネルは「母親が早く死んだせいか、おまえは女のことがよくわかってないようだな」と指摘し、ラナがレックスと結婚するように仕向けた事を明かす。レックスが「あんたの顔はもう2度と見たくない!」と怒りを顕にしても、ライオネルは「そう簡単にはいかないだろう」とうそぶく。

ケント家。今日はマーサが連邦政府議会員としての仕事に就くためにワシントンDCに引っ越す日だ。マーサはクラークに「あなたもここから引っ越して構わないのよ」と持ちかける。クラークは地球上のどこに住んでいようと、ほんの数秒で移動できるので同じことだと言う。

Clark: You know, I was thinking... if you're half a senator that you are a mom, this country's in really good hands.
Martha: I always thought you'd be the one to leave the farm first.
Clark: Well, Washington, D.C. is no different than Topeka. It's only a few seconds more away from me.

だが、マーサが心配しているのはそんな事ではない。スモールヴィルを離れれば、辛い思い出...特にラナの事をキッパリと忘れられるのではないかと思うのだ。100年以上にわたって守って来たケント農場だって、今後は誰か他の人に運営を委託するという手もあるのである。だが、クラークはスモールヴィルに残ると主張する。マーサはクラークを抱擁し、家を出る。

※新ポストに就くための選挙はなし?
※マーサは今回を最後に、レギュラーではなくなるらしい。

タロンの2階のアパート。ロイス・レインは8桁の番号が書かれたメモを頼りに懸命に検索していたが、何も手掛かりが得られなかった。そこに入ってきたクロエが「凄いネタでも掴んだの?それとも、宝くじの番号を選んでるのかしら?」とからかう。

Chloe: Hey! Is that the look of a reporter on the trail of a hot story or someone trying to pick good lottery numbers?

実はそれはレックスの超兵士計画のモルモットにされたウェス・キーナンが死ぬ前に繰り返していた番号なのだ。ウェスの死に報いるためにも、どうにかしてレックスの計画を潰したい。クロエは心配して、「レックスに戦いを挑んでも勝ち目はないわ」と警告する。だが、ロイスは「あたしが陸軍将軍の娘だって忘れたの?」と強気だ。

Chloe: Look, Lois, take it from someone who's gone up against the Lex Luthor army more than once. Not only will victory remain elusive, but you're almost certain to step on a land mine in the process.
Lois: I'm the general's daughter, remember? I live for battle.

クロエは「これはあなたが勝てるような戦いではないわ。あたしの母の件も覚えてるでしょ?これ以上、あたしの周りの人がレックスに傷つけられるのは見たくないわ。だから、止めてちょうだい」と懇願する。

Chloe: Not the kind of battles you can win, Lois. You remember what he did to my mother? I don't want him to hurt someone else that I care about. Please back off.

ロイスは納得し、8桁の番号の紙を2つに切ってゴミ箱に捨てる。クロエはデイリープラネット社に急ぐ。

Chloe: You can thank me later. Now I gotta rocket off to the Planet.

クロエが去った後、ロイスはゴミ箱に捨てた2きれの紙(4桁&4桁)をあらためて見て、「わかった。緯度と軽度だわ!」と気付く。

水質浄化施設という名目の『Project Ares (超兵士計画)』基地(リーヴズ・ダム)。レックスの部下たちは魔物(異星からの生物)の犠牲者の身体を分析し、「魔物は同じ人間の身体の中に24時間までしかいられない」という結論に達する。つまり、魔物はほぼ1日毎に新しい宿主を見つけて乗り移っているのだ。そして、超兵士軍を作り上げるためにはその魔物のペプチド(peptide)が必要なのである。

ケント農場。ラナ・ルーサーがクラークに「レックスと別れることにした」と言う。クラークは喜ぶが、実はそれだけではなかった。ラナはスモールヴィルから姿を消すつもりで、クラークに別れ...そして、「あたしはあなたをずっと愛し続けるわ」という本心を告げに来たのだ。

クラークは超高速でラナの前に回り込み、「君を再び失うわけにはいかない。少なくとも真実を話すまでは」と訴える。
「クラーク、あなたの力のことなら、もう知ってるわ」
「それだけじゃない。僕は別の惑星からやって来たんだ」と、クラークは事情を説明する。
ラナはしばらく黙っていたが、やがて、クラークにキスして、「それでも、あたしにとっては同じクラーク・ケントよ」と微笑む。

Clark: Wait, Lana. I can't lose you again. Not without telling you the truth about me.
Lana: Clark, I already know about your powers.
Clark: There's more.
Lana: ....
Clark: I'm from another planet. It's called Krypton. It's light years away. My parents sent me here to save me. They sent me to Earth just before Krypton was destroyed.
Lana: ......
Clark: Please... please say something.
Lana: (Clarkにキスして) You're still the same Clark Kent to me.

ラナは以前、真実を知ったために死んでしまったのだが、時間軸が変わったことにより、代わりにジョナサン・ケントが死ぬハメになった。ラナはその経緯を知らない。

しかし、それでも、ラナはスモールヴィルを去るという。怒ったレックスが何をするかわからないからだ。クラークが「僕が君を守ってあげる」と言うと、ラナは「でも、あなたには弱点があるんでしょう?」と指摘する。クラークはラナがやはりライオネルに脅されていたのだと悟る。

ルーサーコープ。クラークがライオネルを有無を言わせず投げ飛ばし、さらに締め上げる。ライオネルは「ラナと話したのなら君が考えている事はわかるが、私の話を聞いてくれ。レックスはファントム・ゾーンのレイス(「Wraith」=亡霊/生霊/死霊)を追跡しているのだ。ラナをレックスと結婚するよう強要したのは、私が君を助けるのに必要な情報を得る唯一の方法だったのだ」と説明する。
「僕はあなたの助けを求めた覚えはないし、今後もそんな事はしない」クラークは拳を振り上げる。
「君は人殺しではない。君はカル・エルなのだ」
「その名前で呼ぶな」

Lionel: Clark, if Lana's spoken to you, I know what you must be thinking, but you've got to listen to me.
Clark: I've listened to you for too long!
Lionel: Lex is tracking a wraith from the Phantom Zone. I had to force Lana to marry him. It was the only way she could get close to him to get the information I needed to help you.
Clark: No. I never asked for your help. And I never will.
Lionel: You're not a murderer. You're Kal-El.
Clark: Don't call me by that name.

このままではクラークは怒りに任せて、ライオネルを本当に殺しかねない...という時、ジョンが止めに入る。「ライオネルは味方だ。彼はジョー・エルの使者(emissary)なのだ」

ルーサー邸。レックスが「間もなく、被験者が届きます」という連絡を受けて出かけようとすると、ラナに呼び止められる。大事な話があるらしい。レックス自身もラナと話したいところだったが、今は先に済まさなければならない用事があるから「今夜にしよう」と急ぐ。すると、ラナはキッパリ、「今夜になったら、あたしはもうここにはいない」という決心を告げる。

レックスはラナに別れを告げられても、ライオネルの話を聞いた後だけに今さら驚かなかった。しかし、ラナの「あたしと結婚するために、あたしの身体にホルモンを大量注入して妊娠してると思い込ませたんでしょう?」という糾弾にはショックを受けたようだ。

レックスがこれまでの2人の関係を振り返り、「何もかも、全て君を愛するからした事だ」と言うと、ラナは「あなたには人を愛する事はできないわ」と決め付ける。

Lex: Lana, everything I've ever done is because I love you.
Lana: You aren't capable of love, Lex. You never were.

レックスは「クラークをまだ愛している」というラナの頬を叩く。

Lana: Clark means more to me than you ever will.

ラナが出て行こうとすると、レックスは「このままで済むと思うのか?」と迫る。ラナは「どうするつもりなの?あたしを殺そうっていうの?あたしをこの家に繋ぎ留めておく方法はそれしかないわ」と応じる。レックスはもう、彼女を止めなかった。

ルーサーコープ。ライオネルとジョンはクラークに詳しい事情を説明する。ライオネルはレックスの身体がゾッドに乗っ取られたのと同じように、ジョー・エルの記憶を受け継いだ。ジョンは生前のジョー・エルに雇われ、その息子のカル・エルことクラークが地球に着いてからもずっと陰から見守っていた。ただし、ジョー・エルの遺志によってクラークに敢えて試練を受けさせるため、余程の事がない限り、ジョンは手を差し伸べるのを避けていた。シアトルの事件ゾーナーに幻覚を見せられていた件での介入は例外中の例外だったのだ。

クラークがファントム・ゾーンに囚われた時はジョンが介入するほどの危機ではなかったというのか?あれを回避できれば、ゾーナーたちが地球を襲うこともなかったはずではないのか?

クラークはジョンが胸から血を流しているのに気付く。かなり酷い傷のようだ。ジョンは「回復のためには大気圏外に出る必要があるが、先にレイスを片付けなければならない」と言う。クラークはジョンの容態を心配し、「僕がジョー・エルのクリスタルでレイスを倒す」と意気込む。だが、ジョンとライオネルは「クリスタルは奴には通用しないのだ」と説明する。

レイスはクリプトン星の科学実験によって作り出された人工生命体で、宿主なしでは生きられない。だが、地球人の身体では1日しかもたないので、クリプトン人の宿主を見つけるまで殺戮を続けて行くだろう。クラークにとっても、かなり危険な相手なのだ。下手をすれば身体を乗っ取られるか、殺されてしまうのである。しかし、それでも立ち向かうしかない。こうしている間にも、無実の人間が毎日殺されているのだ。

Clark: Where's the phantom?
John: If you were to get infected, it could kill you.
Clark: People are being killed everyday. If anyone's going to stop this phantom, it's going to be me.

その頃、ロイスは携帯電話のGPS機能を使い、ウェスに教えてもらった経度&緯度の座標を目指して車を走らせていた。やがて、目的地で車を停めたロイスは首をかしげる。そこはリーヴズ・ダム(Reeves Dam)の橋の上なのである。一体、こんな場所に何があるというのだろうか?ロイスは車から降りてダムを見下ろす。こうやって眺めると、まるで城砦のようだ。ロイスは目を輝かせる。

※『Reeves Dam』は故・Christopher Reeveおよび故・George Reevesへのオマージュだろう。


(【後半】へ続く)


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