試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

国鉄103系津田沼電車区306F [Tc71] 非冷房車組込編成 (行先変更:ステッカー交換) ※TOMIX製High-Grade製品

2018-02-10 21:20:01 | 国鉄/JR103系出場:総武・中央線
分配。

TOMIX製国鉄103系High-Grade製品ツヌ306F-1(Tc71:非冷房車)が再出場した。
ツヌ306F-1はクハ103-71,クハ103-48が冷房改造施工前の1979年7月をプロトタイプに据えた。
所有編成でのクハ103形非冷房車はクハ103-103,クハ103-104(ツヌ304F-1)を併せた4両で少数派に留まる。




国鉄103系ツヌ306F (1979/7)。
ツヌ306F-1:Tc71-M707-M'863-T468-M708-M'864-T469-M709-M'864-Tc48
※TOMIX製High-Grade製品。
◆行先変更。

ツヌ306Fは103系津田沼区配属の第六陣で1979年7月に登場した。
モハ103-707以下8両は新製投入された一方でクハ103-71,クハ103-48は蒲田区からの転入車となった。
非冷房のまま転入したクハ103-48,クハ103-71には101系用行先方向幕が使用された。
指令器が無いためモハ103-707以下8両の側面行先表示器は[]幕固定の使用停止の措置が取られている。
1980年3月にクハ103-48,クハ103-71の冷房改造が施工されようやく全車冷房車化に至った。
第一次配属グループのクハ103形冷房改造により津田沼区所属の103系非冷房車は消滅した。
再び非冷房車が登場するのはJR移行後(習志野区)にラシ331Fが山手区から転入した1988年3月である。
それまでの間[103系=冷房車]の図式を長く守り続けた。
※ラシ331F非冷房車:モハ103-7+モハ102-7,サハ103-272,サハ103-274。
クハ103-71,クハ103-48は1983年までにモハ103-701以下8両との組成に変わりツヌ305Fへ編成番号が繰り上げられた。
1984年10月の編成表ではクハ103-71がクハ103-61(元ツヌ321F)と振り替えられている。
この際再びモハ103-707以下8両と組成され編成番号もツヌ306Fに復帰した。
しかし1986年3月には蒲田区から転入したクハ103-763,クハ103-780に置き換えられる。
捻出されたクハ103-61,クハ103-48は豊田区へ転出し姿を消した。
ツヌ321Fに異動したクハ103-71は後にモハ103-746以下8両と組み替えられラシ323Fを名乗った。
クハ103-71は1994年7月の廃車まで第一線で活躍し約34年に渡る生涯を閉じている。


ツヌ304F-1。

今入場はクハ103-48に貼付した行先方向幕ステッカーの劣化が切っ掛けとなった。
前途の通りクハ103形非冷房車はツヌ304F-1にも組成されている。
ツヌ304F-1も[津田沼]幕を採用していたため要素の近いツヌ306F-1と重複してしまった。
何れ重複を回避する予定を組んでいたが予想外のステッカー劣化がツヌ306F-1の行先変更を呼んでいる。
1979年がプロトタイプの編成はツヌ306F-1,ツヌ304F-1を含め3本が在籍する。
残るツヌ301F-1(Tc131)には[三鷹]幕を採用していた。
プロトタイプが近いツヌ302F-1(Tc113)は[中野]幕を用いておりツヌ306F-1の新たな行先は[千葉]幕に決定している。
行先方向幕交換前はクハ103-48とクハ103-71で[津田沼]幕の位置を意図的にずらしていた。
ステッカー切り出しの失敗も重なり[千葉]幕はほぼ同位置に収めるしかなくなった。
そのため101系用行先方向幕転用で現れていた幕位置の差異再現は放棄している。


ツヌ302F-1。

西行では[お茶水]も候補に挙がった。
しかしモハ103-707以下8両を共用するツヌ306F-3(Tc763)を[三鷹]幕表示編成で固定したため走行方向均等化の見地から東行とした。
TOMIX製High-Grade製品クハ103形への行先方向幕ステッカー貼付は難しい。
行先方向幕部品にステッカーの厚みが加わり張り出し気味となる。
使用したステッカーは失敗作の101系用行先方向幕である。
外寸が一回り小さくなった上に2文字幕へ改まったため何処か収まりが悪く見える。
もう少し天地を確保出来れば良かったが失敗作が祟り代替分が無くなっていた。
行先方向幕部品を削れば多少の引き込み代を稼げるだろう。
表面さえ磨き上げられれば誤魔化せる可能性があるため今後の課題としたい。


ツヌ301F-1,ツヌ306F-1 (グリーンマックス製,TOMIX製High-Grade製品)。

ツヌ301F-1はグリーンマックス製クハ103-131,クハ103-130が先頭に立つ。
しかしグリーンマックス製クハ103形を素組すると運行番号幕と行先方向幕が大きく引き込まれる。
行先方向幕が張り出して見えるツヌ306F-1とは逆の構図になってしまった。
離合に相応しい編成だけに惜しまれる。
クハ103-48,クハ103-71の工程には運転台側TNカプラーSP白濁対策と車体状態向上が盛り込まれた。
漆黒に戻った運転台側TNカプラーSPはKATO製クハ103形用ダミーカプラーに対し見劣りしなくなった。
柚肌の激しかったクハ103-71は劇的な改善を諦め最低限の見附を保たせる方向に切り替えた。
表立った変化は感じ難いものの細部の粗は隠せたと思う。
なお前面下部通風グリル閉塞再現ステッカーは竣工当時のままを維持していた。
端部の捲れも無く糊面はまだ耐えられると予想する。
よって交換は行わず継続使用とした。


ツヌ306F-1サイドビュー(クハ103-71:塗装被膜修正施工車)。

クハ103-71では新たな窓サッシ印刷補修を採り入れた。
その結果側面窓に銀色塗料を付着させる事無く痛んだ箇所の修正に成功している。
油性ペイントマーカー頼みは相変わらずである。
しかしマスキングテープを剥がす際の塗料捲れを防げた。
窓サッシ印刷の劣化は他車両でも生じており試行を続ける。

多数竣工させた塗装変更車だが技量不足が災いし見栄えに劣る車両が在籍数の半数以上を占める。
特にKATO製クハ103形高運転台ATC車はクハ103-272(黄色5号)の積極導入を図り車体更新を進めている。
しかしクハ103-48,クハ103-71のメーカー塗装車による車体更新は製品リリース都合から行えない。
現状で出来る限りの策を打ったつもりである。
1979年グループでは唯一のTOMIX製High-Grade製品だけに経年対策を怠らないようにしたい。