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地震防災対策を始めよう

大地震発生で避難生活になったら・・・身近な地震・防災対策始めましょう。

首都圏で大地震が発生する確率 「30年以内で70%」 【後】

2010-08-20 | 繰り返す大地震とその仕組み
前述したように、この予測には関東大地震(1923年)、元禄関東地震(1703年)タイプのM8クラスの地震はのぞかれている。当分来ないから、という理由からだ。これらの巨大地震は相模トラフが一挙にずれて起こる地震だが、これらの発生頻度についてもこの数年で研究が急に進んだことが、シンポジウムを傍聴してみて分かる。

会場ロビーの展示の中に、房総半島海岸でみられる隆起の繰り返しパターンから、相模トラフがずれて起きた巨大地震の発生時期と周期を割り出した図があった。海溝型と呼ばれるこのタイプの地震が起きると、陸側はひずみを解消して跳ね上がるため隆起する。こうした地震は何度も起きているから、海岸近くに段差のある地形として、巨大地震の跡が記録されているわけだ。巨大地震ごとに海岸線が海側にずれ、陸が広がる。房総半島南端の太平洋に面した海岸沿いには、こうした何段にも段差が見られる地形がはっきりしており、隆起により干上がった昔の岩礁に残された生物の遺骸(がい)から、隆起した(地震が起きた)年代が割り出せる。

こうした研究が進んだ結果、1703年の元禄関東地震(M8.1)の前に、約2,000-2,300年の間隔をおいて少なくとも3回、同規模の巨大地震が起きていることが分かった。

興味深いのは、元禄関東地震から220年後に起きた関東大地震は、元禄関東地震の仲間には入らない、“小ぶり”の巨大地震ということだ。確かに元禄関東地震の8.1に比べ、関東大地震のマグニチュードは7.9と小さい。海岸隆起量が元禄関東地震型ほど大きくないこともこれを裏付けている。元禄関東地震型の巨大地震は、約2,000-2,300年という極めてまれにしか起きないのに対し、関東大地震規模の海溝型巨大地震は、平均400年の間隔で繰り返し起きていることが、房総半島南端の海岸地形が物語っているという。

南関東は、東海から四国沖にかけての南海トラフ沿いに比べて巨大地震の危険は小さいというのは“過去の常識”ということのようだ。ちなみに極めてまれにしか起きない元禄型関東地震の規模が飛び抜けて大きいのはなぜか。「相模トラフは房総半島の南方沖で、南向きから南東向きに曲がっていると最近、考えられている。元禄型関東地震は、ずれた断層の南端が関東大地震でずれたところで終わらず、さらに南東方向へ曲がったトラフ部分も同時にずれたためと考えられている」(武村雅之・鹿島建設小堀研究室プリンシパル・リサーチャー)という。

これまで繰り返し巨大地震を起こしている南海トラフでは、東海地震、東南海地震、南海地震など個別の地震と、これらが続けざまないし一度に起きる連動型地震の発生パターンがあることが注目されている。首都圏を直撃する相模トラフで起きる海溝型地震でも、関東大地震型の単独タイプと元禄関東地震型の連動タイプがあるということのようだ。


>>「東海」「東南海」「南海」地震の同時発生 27府県に被害
>>地震発生予測 直前予知は可能か? 東大地研が予測モデルを公募


首都圏で大地震が発生する確率 「30年以内で70%」 【前】

2010-08-10 | 繰り返す大地震とその仕組み
首都圏で今後大地震が発生する可能性は、果たしてどの程度なのか?

東京大学地震研究所主催の公開講義・展示「関東大震災から85年。首都直下型地震に備えて-次の東京の大地震-」にて、地震学者、地質学者たちが「危険度はどのくらいあるのか」という一般の疑問に丁寧にこたえていた。

平田直・東京大学地震予知研究推進センター教授は、「南関東で発生するマグニチュード(M)7程度の地震の今後30年以内の発生確率は70%程度」という政府の地震予知研究推進本部による予測結果について、どのような根拠によるものかを説明した。
かいつまんでいうと、まず関東大地震(1923年)型の地震(筆者注:相模灘を縦断する相模トラフの断層がずれて起こる大地震)は、240年以上の間隔でしか起きないので当面、心配ないとみなして除外。不規則に発生しているみなされた1894年の地震(M7.09)から1987年の地震(M6.7)まで南関東で起きたM7クラスの地震5つを考慮して「今後30年以内の発生確率は70%程度」を導き出したということだ。

さて、この「今後30年以内に70%程度」という予測は、首都圏に住むどのくらい人に知られているのだろうか。

地震予知研究推進本部の全国地震動予測地図(2008年版)によると、「確率論的地震動予測地図」というのがまず出てくる。その中で比較的知られているのは「今後30 年以内に震度6弱以上になる確率の地図」ではないだろうか。伊豆半島から東海、紀伊半島、四国の太平洋に面した地域が、もっとも危険度が高い小豆色(確率は26%以上)で表示されている。南関東地域はどうか。小田原近辺など伊豆半島寄りの一部を除き、橙色(確率6-26%)だ。「今後30年以内に70%程度」という予測から受ける印象とは、だいぶ違う。


では、平田氏が紹介した「マグニチュード(M)7程度の地震の今後30年以内の発生確率は70%程度」と「今後30 年以内に震度6弱以上になる確率6-26%」との関係はどうなっているか?
前述の「予測地図」のほかにもうひとつ、「主要な活断層や海溝型地震(プレートの沈み込みに伴う地震)の活動間隔、次の地震の発生可能性、場所、規模(マグニチュード)および発生確率などを評価した」という予測値も公表されているのだ。こちらに、南関東で起きるM7程度の地震の発生確率として「30年以内70%程度」という数字が確かに示されている。(上記資料P49)この30年以内の予測値と並び「10年以内30%程度」「50年以内に90%程度」という数値も示されている。こちらを見れば「M7くらいの地震は(近いうちに)必ず来る」(平田氏)と言われても、なるほどというほかないだろう。

 >>続きを読む 首都圏で大地震が発生する確率 「30年以内で70%」【後編】

南海トラフ 100年周期で巨大地震

2010-07-10 | 繰り返す大地震とその仕組み
■3つの地震
南海トラフで起きる地震は、東から東海地震、東南海地震、南海地震と名付けられています。過去3回の地震は、1707年宝永の地震、1854年安政の地震、1944、46年の昭和の地震です。宝永の地震では3つの地震が同時に発生し、安政の地震では東海・東南海地震の32時間後に南海地震が発生、昭和の地震は東南海地震の2年後に、南海地震が起きました。 これらの巨大地震の前後には、内陸での地震も頻発しています。宝永の地震では、4年前の1703年に元禄の関東地震が発生し、49日後には富士山が噴火しました。
 
当時は5代将軍綱吉が治める元禄時代で、1702年には赤穂浪士の討ち入り事件がありました。綱吉の死後、悪評高い生類憐れみの令は廃止され、新井白石による正徳の治が行われました。享保の改革を成し遂げた8代将軍吉宗は、当時は紀州藩主でした。

 
安政の地震の前後にあたる1847年~58年には5つの地震が発生しました。1855年の安政江戸地震では、地盤の悪い小石川の水戸藩邸が倒壊し、尊王攘夷派が力を失って開国派の発言力が増しました。同じ時期、53年にペリーが来航し、54年日米和親条約、59年安政の大獄、60年桜田門外の変、67年大政奉還と続きました。


■昭和の地震
 1944、46年の昭和の地震に先だって、23年に関東大震災が発生しました。その後、25年~48年にも45年の三河地震など9つの地震が続発しました。日露戦争、第一次世界大戦に勝利し、大正デモクラシーを迎えていた日本は、大震災で大打撃を受けました。

 翌週出された緊急勅令・治安維持ノ為ニスル罰則ニ関スル件は、その後25年に治安維持法となり、震災手形は不良債権化し、27年に金融恐慌を引き起こしました。震災時の流言飛語への反省もあり、25年にはラジオ放送も始まりました。

 
さらに31年満州事変、32年5・15事件、36年2・26事件、37年日中戦争、41年太平洋戦争へと続きます。44年になると南方の島々が陥落、11月24日に東京が空襲を受けました。そして12月7日に東南海地震が発生し、この地方を襲いました。わが国では軍部が情報統制したものの、アメリカでは新聞一面に「日本で巨大地震」と報じられました。

 
この地震で、愛知県半田市の中島飛行機山方工場や名古屋市南区の三菱重工名古屋航空機製作所道徳工場が倒壊。翌週13日には三菱発動機の大幸工場が空襲され、1か月後の45年1月13日に三河地震が発生。そして8月、敗戦を迎えます。

 
このように地震の続発と歴史の変遷とは重なって見えます。阪神大震災のあった1995年以降、毎年地震が発生しています。次の巨大地震に備えて、今こそ本格的な対策を一人一人が始めるときです。

参考記事:東海・東南海・南海地震 予測への取り組み
      東南海・南海地震 東海地震が引き金で連動

活断層調査で地震発生を予測

2010-06-20 | 繰り返す大地震とその仕組み
活断層による震災への備えを強化するため、文部科学省は大規模な地震が発生する可能性が高く、周辺人口が約50万人以上の都市部の7活断層帯について、新年度から10年をかけて重点調査する計画案をまとめた。これまで手つかずだった沿岸の海底活断層約60カ所の調査にも乗り出す。
 
政府は活断層による直下型だった95年の阪神大震災を受け、08年度までに全国110の主要な活断層帯を調査し、地震発生確率や地震規模などを評価、公表してきた。新たな重点調査は、このうち特に社会的影響が大きい活断層帯で、周辺の地下構造や地殻変動などを詳しく調べ、地震の予測精度の向上や揺れの分布の予測などをめざす。調査は1カ所につき3年程度で、それぞれ約3億円をかける。

調査対象は、立川活断層(埼玉県―東京都)、屏風(びょうぶ)山・恵那山・猿投山(さなげやま)(岐阜県―愛知県)、森本・富樫(石川県)、奈良盆地東縁(京都府―奈良県)、上町活断層(うえまち)(大阪府)、警固(けご)(福岡県)、別府―万年山(はねやま)(大分県)の7活断層帯。
 
05年には神縄・国府津―松田(神奈川県)、琵琶湖西岸(滋賀県)など6カ所をすでに選定ずみで、重点調査の対象は計13活断層帯になる。

 
沿岸海域では、陸地から30キロ以内にあり長さ20キロ以上の活断層を対象に、海底地形や堆積(たいせき)物などを調べる。09年度はまず6カ所を調査する。

 
国内では近年、岩手・宮城内陸地震(08年)や新潟県中越地震(04年)など活断層による震災が続発。福岡沖地震(05年)、新潟県中越沖地震(07年)と、未調査の海底活断層による震災も相次いだ。このため、政府の地震調査研究推進本部は新年度から活断層調査を大幅に強化する方針を打ち出していた

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日本でいちばん地震が起こらないのはどこ?

2010-01-09 | 繰り返す大地震とその仕組み
日本は4つのプレートが押し合っている場所であるため、日本列島の地下のほとんどの場所で
岩のひずみが蓄積されています。このため、今まで地震が起きていなかった場所でも、
この先、地震が起きないとは言い切れないのが正直なところです。

実は、記憶に新しい新潟県中越地震(2004年)、福岡県西方沖地震(2005年)は、
地震学者達の多くを驚愕させました。
というのも、これらの地域は、日本では最も安全な地域とされていたのです。

東海地震や南海地震といった数十年~100年単位で周期的に訪れるプレート型地震とは異なり、
これらの活断層型地震は数千年~数万年単位でじわじわと歪みのエネルギーを溜め込むため
非常に予測しずらいという特徴があります。

以下は日本全国で「30年以内に地震が起こる確率」を表したものになります。
震度5以上でみた場合、日本全体が赤く染まっているのがわかります。
比較的安全な地域は・・プレートの成り立ちが異なる北海道の北部、オホーツク沿岸地域でしょうか・・
寒さに強い方どうぞ。



資料引用元:地震防災ネット ~大地震発生の可能性~
参考:最新の全国の地震予測地図