2014年1月1日から保険適応治療となったPDT。あっという間に3年経過しています。当院では悪性グリオーマを中心に、悪性髄膜腫も含めて約50例の患者様にPDT治療を行わせていただきました。有効性は実際にPDTに携わった医師、看護師とも、皆が口を揃えて、”グリブラの患者様が亡くならなくなりましたね”と言ってくれる様になったことを見ても明らかです。今後、当院、一施設での3年間の治療成績を本年はまとめて学会・論文などで報告する予定です。この3年の間に2名の方が亡くなり、解剖を受けていただくことに御承認いただきました。一例目は2度目の再発の膠芽腫の方で、初発から4年半、2例目は膠芽腫から膠肉腫に転化した方で、初回治療から10年以上経過しています。5月の日本脳腫瘍病理学会で報告予定ですが、2例ともPDT施行部の脳組織は、ほぼ瘢痕化しており、腫瘍細胞もパラパラとしか認められません。再発はPDT施行部以外から生じ、脳に広く浸潤しておりました。やはりPDT施行部は長期に亘って良好に腫瘍再発を制御していました!!ぜひ、世界初の論文として、世界に広めたいと思っています。この様に一例一例の患者様を徹底的にフォローアップし、調べ上げることが、臨床の醍醐味なのです。欧米では初療を行なった医師が剖検の検索まですることはありません。日本の臨床医だからこそできることなのです。今後も一人でも多くの悪性脳腫瘍に苦しんでいる患者様に最善の治療を行い、励ましながら一緒に戦っていきたいと思います。
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