悪性脳腫瘍に対するレーザー治療

悪性脳腫瘍で苦しんでおられる患者様、および御家族に、私が開発したレーザー治療の有効性、安全性を紹介します。

光線力学的治療に用いる遮蔽材

2016-09-24 23:28:40 | 日記
久しぶりの投稿になってしまいました。悪性脳腫瘍に対する光線力学的治療を開始する国内施設が徐々に増えてきており、現在国内8施設で施行可能となりました。準備中の施設も数箇所あり、このまま増えてくれれば、懸案であった前向き比較臨床研究Phase IIIの開始も視野に入ってきます。そんな中、9月第二土曜日に虎ノ門ヒルズにおいて開催された日本脳腫瘍の外科学会のランチョンセミナーにおいて、光線力学的治療を取り上げていただき、会場が満席になるほどの熱気の中、私はアドバイザーとして治療施行施設の課題に対する幾つかのアドバイスを発言させていただきました。そしてシンポジウムにおいては、光線力学的治療施行におけるtechnical tipsと題して、10分間の講演をさせていただきました。その中で、レーザー照射時の脳血管保護に有用な遮蔽材を開発した旨の話をしました。かねてから血管遮蔽には滅菌したアルミ箔を用いるべきと、講習会テキストやガイドラインにも記載してきましたが、医療材料として認められていない、家庭用アルミ箔を用いることは宜しくないと感じておりました。そこで、今回医療材料としての遮蔽材を、株式会社ユフ精器さんと開発しました。すでに医療材料としての実用新案、特許、意匠登録申請などを終えており、今回初めて公表した次第です。今後、各施設が本遮蔽材を用いていただければ、光線力学的治療の遂行がよりスムースになるものと考えます。これからも本治療の普及に向け、一つ一つの課題を解決していきたいと考えています。次は9月30日、福岡での日本脳神経外科学会総会でのシンポジウムにおいてもこれらを紹介する予定です。