中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 矢萩 大輔 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

ココ・ファーム・ワイナリーに学ぶ、持続可能な“寄り添う”経営

2016-12-05 19:56:21 | ダイバーシティ
日光徒歩行軍の最終日。
スパークリングワインで乾杯から始まった日光東照宮でのご講演。



日光東照宮へ、ココ・ファーム・ワイナリーの池上専務をお招きし、お話頂きました。


ココファームのぶどう畑は本当に急な斜面にあり、その頂上からは足利のまちが一望できます。



学校の教室の隅では言葉を発さず物静かな子供たち。
その子供たちの青空の下では生き生きと歌い遊ぶ。
1950年代、知的な障害をもつ若者たちのそんな姿を見て、この子供たちにも生き生きと活きる場をと始まったのがココファームでした。


沖縄や洞爺湖サミット、今年開催されたG7の会合でも、日本が世界各国の要人をもてなすのに用いられるココワイン。



日本が世界に誇るワインを楽しみながらのこの度のご講演は、来場者の優しく熱い思いを引き出し、時間が足りなくなるほどに多くのご質問が出ていました。



ご講演の中で繰り返し耳にした「寄り添う」という言葉。

「自然に寄り添う」「人に寄り添う」
「人間」が在って仕事が在る

一つ一つの商品にストーリーがあるココワイン。
「マタヤローネ」という名前のワインがあり、「またやろうねぇ」という言葉から来ています。
4日間程箱詰め作業が続き、その作業がやっと終わり、もうしばらくこの作業をしなくても良いとスタッフが一つ肩の荷を降ろしたとき、「またやろうねぇ」と一人の若者が言ったのだそう。この若者にとって、やってもやっても終わらないようなこの箱詰め作業が、自分の力を発揮できる、とても楽しいことだったのです。

この若者たちに寄り添い、この若者たちがいたからこそワイン作りという仕事が生まれ、また、世界中を廻り適地適品種を実現しています。

今在る大半のはたらくカタチは、仕事が在り人が仕事に合わせはたらくようなカタチ。



池上専務の話す言葉たちと、私たちが日頃使う言葉との重なりに少々驚くとともに、時代の流れを改めて学んだ私たち。



この「寄り添う」姿勢こそが、国を越えて共感を生み、世界に賞賛される企業のカタチなのだろうと感じました。

また、ココファームのワインは、様々な品種のぶどうをブレンドして作られます。
一つのぶどうから作るよりも、そのプロセスは手間も時間もかかるが、複雑でマイルドな味にあるのだそう。

私は、そこに、コミュニティ経営を推し進める上での基本となる姿勢をみました。
多様な人材が集まることの出来る、優しい場を整えることに注力することで、その土壌からは、最高の価値が生みだされる。



初めてご連絡、その後のお打合せ、メンバーとのご訪問等、その度に、ココ・ファーム・ワイナリーそして池上専務の優しいお心を感じる機会を重ねてきましたが、
この度のご講演を通して、多様な方が生きる場を整え続ける、強い意志力までも感じるのでした。



―ココ・ファーム・ワイナリーに学ぶ、社会貢献と美味しいワインの2色が織り成す持続可能な経営―
私たちも、試行錯誤、次の世代の傍を楽に出来るよう、自然に寄り添う「農」という優しい色を織り交ぜながら、持続可能な経営を実現し、発信していきたいと思う。
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第5回 【企業事例②】ES目標面談 イノベーションは多様で幸せな職場から生まれる

2016-12-02 10:51:14 | 組織開発・社風改革
前回に引き続き、ES目標面談を取り入れた企業を2社紹介します。



※クリックして図を全て表示※


今回紹介する2社を合わせ3社の事例を紹介しますが、3社とも使用しているツールは異なります。クレドやGATE手帳、360度評価、カウンセリング、メンター制度などなど。ツールの数をあげていくと数に限りがありませんし、また、必ず結果が出るツールというものもありません。繰り返しになりますが、大切なのは組織の状態を知ることと、どのような組織を目指していくかを明確にしたうえでツールを選んでいくということです。



他社事例を見ていくときも、それぞれの企業がどのような悩みや思いで取組んでいるのかを意識しながら見てみてください。その中で共感できる点が見つかれば、それはきっと皆様の会社でも求められていることだと思います。





まずは、医療法人B社の事例です。この病院では、ダイバーシティ時代に対応した全員参加型の経営を目指そうというトップの思いの下、ES目標面談によりダイバーシティ研修が実施されました。職場のES度合いなどを測る組織診断を実施し、組織の働きやすさ、やりがいについて皆で共有しB社の課題を抽出し、部門目標をつくり上げました。
このB社でもA社と同様メンバー全員の目標を立てる前の目的を共有するというステップを踏んでいます。

ステップ2では、アドラーの理論に基づいた幸福とは何かを問うワークを通して、各個人がどんなことに幸せを感じるのか、また、職場やチームが幸福になるためにはどうすればよいかを問うワークを行い、個人の目標を立てる際のより所をみんなで共有しました。ステップ3では、B社では自社のクレド(行動規範)のようなものは作っていませんが、弊社のオリジナル手帳(GATE手帳)や職場の習慣などを通して、先人たちや社会性の高い人たちが大切にしているモノの見方等を参考に社員一同がそのことについて朝礼で個人の思いをみんなで共有する場を行っています。



組織にとって行動規範は大切ですが、変化と柔軟性が求められる時代、リアルタイムで軌道修正し続けることも必要です。一度決められたことを守り続けるだけではなく、都度チームで内省を繰り返し、考え直していく、そのためには、日常から思いの共有をする場を設けることが大切です。

ステップ4の「共感しあう」では、360°評価を行い、大人が成長するためにはどうすればよいのか?というテーマで結果をもとに研修を行い、今後の自己変容の課題をもとに次年度の目標のより所となりました。



もともとこの会社では、正社員と非正規社員との間でトラブルが多く、コミュニケーション、連携がうまくいっていない、正社員は非正規社員は早く帰るため残った仕事のしわ寄せが正社員の自分たちに来る、あてにならない。一方で、非正規社員は正社員の人が手を抜いて一日だらだら仕事をしている、一時間でできる仕事を三時間かけているなどとお互い対立していたのです。

ES目標面談を通して、新たな短時間正社員制度をつくり、お互いをよく知る、そして共感まで高めていった結果、待ち時間の問題や採用難の問題などを改善し、非正規社員も経営に参画することにより、問題が解決されていくという動きが出ています。

三つ目の事例の飲食業C社は、健康経営、労働時間の削減の取り組みを掲げ、ES目標面談を導入しました。同業他社では、過労死、メンタル不全などの問題がマスコミで取り上げられ、業界全体でブラック企業の温床のように言われ、人材を採用するのも困難な状態に陥っていました。

C社の社長は、ワールドカフェというワークショップの手法を用いて2020年にオリンピック終了後、自分たちはどのような生活をしているか?自分がわくわくしたライフスタイルをつくっているためには今日から何をすべきか?そのような根源的な問いかけから皆に問いかけ課題を共有し部門目標に落とし込んでいました。



そして、この会社では、目標の設定をチーム主体で行いました。以前は社長とスタッフが個別に個人目標を立てていたところを、店舗スタッフ全員で各店舗の課題を話し合い、それに対する問題解決の道筋を一人一人に3通り以上考えてきてもらい、ミーティングの場を持つのです。





6人の店舗では18通りの問題解決の術が出てくるわけですが、その18通りの問題解決の道筋をみんなから集めた知恵を結集して今期にやるべきことを話し合います。
そして、このブレークダウンミーティングでは同時に、担当者と達成基準評価まで決めてしまうのです。
ステップ1の段階で、お互いがどのような思いで仕事を通しての自己の成長、幸せな状態を感じるのかをチーム全体でお互いが理解できている状態であれば、その仕事は誰が担うべきか自ずと決まってくるのです。決まった目標はそのまま目標面談シートに書いていきます。またこの会社では誰がどんな仕事をこの1週間でやっているのかチーム全体で各人の仕事の見える化を行い、緊急度と重要度で全体の仕事の棚卸をします。



この過程では誰がどんな状態で仕事をしているのか自分の仕事がどんな形で周りに影響を与えているのか、自分が代わりにできることはないか、本当に今やらなくてはならないのかなどをステップ3の過程で共有していくのです。この過程でグッと仕事の生産性や労働時間の短縮が図られていきます。また関係性の質の向上には、他者貢献の意識が大切です。
人は承認されたいという強い欲求を持ってきます。
メンバー貢献シートでは、ステップ3の取り組みを通して、チーム内で互助の精神を育みます。
この会社では、結果として、労働時間を月10時間の削減を達成、しかも生産性は20%増です。さらに労働時間を一番削減した店舗に労働時間は表彰し、報酬を出す制度をつくった結果異なる改善へつなげていきます。そこから健康志向の新しい店舗をつくり、順調に売り上げも伸ばしているのです。



以上3つの事例をあげさせていただきました。ES組織開発4つのステップに応じて、個人の社会性を高めていきます。自分ごとからみんな事、そして世間ごとへと個人の社会性を高めていくのです。前項で解説させていただいた通り、アドラー曰く、人が幸福になるための要件の大切な視点として他者貢献をあげており、仕事の本質も他社貢献にあると言っています。ES目標面談は社員一人一人の思いの社会性を高め、個人の幸福度を上げていくのです。 

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第4回 【企業事例】ES目標面談 イノベーションは多様で幸せな職場から生まれる

2016-11-28 11:44:28 | 組織開発・社風改革
これまでに ES目標面談の概要とその軸となるES組織開発の4つのステップについて紹介しました。企業にはそれぞれに課題や強みがあり、組織開発においても一つの型のようなものはありません。これまでにお話させていただいたように、まずは組織の状態を知ることから始まり、組織の状態に合わせてES組織開発のツールを活用しながら取組みを進めていきます。同じツールであっても組織によって効果は異なりますし、他社の成功事例をそのまま自社で取り入れてもうまくいくとは限りません。



※クリックして図を全て表示※


今回は、ES組織開発の4つのステップに基づいたES目標面談の企業事例を紹介します。弊社では、今回紹介する企業の他にもES目標面談の運用のお手伝いをさせている企業がありますが、実際に運用が上手くいっている企業の共通点は会社のトップの考え方にあるように思います。制度が形骸化すること無く、しっかりと生きた制度として機能している会社というのは、どの会社のトップも、ES目標面談を単なる人事制度の一部とは考えてはいません。それは、人事制度の為のツールという視点から、人間性尊重経営=ESを高めるためのツールという考えをもっているからです。評価制度や目標管理制度というのは、従業員にランク付けをして、会社やトップが決めた仕事を部下に落とし込み管理していくツールという考えではなく、職場の多様性を認め、従業員の自律性を発揮させ、しいては、従業員の幸福、そして職場の幸福につながるツールとして捉えられているのです。弊社にご依頼をいただく企業様とお話をさせていただいていても、つい、制度やツールの方に目がいきがちなのが私たちの性分なのかもしれませんが、やはり大切なのはトップの考えにあります。なぜ、ES目標面談を取り入れるのか?組織をどのような状態へ持っていきたいのか?ツールの数は数限りなくあります。その中で、トップの考えがはっきりしていくことで取り入れるべきツールも見えてくるものです。組織開発のステップ1は「自分の思いを持つ」、まずは、そこから始まるのです。


ES組織開発4つのステップでは、それぞれの段階に応じてトップの想いや理念を浸透させるための様々なツールを用意しています。大切なのは、組織の状態(知り合い、認め合う、共感しあう)というレベルは階段になっており、知り合うのレベルから一足とびに共感しあうレベルにはならないということです。



では、製造業A社の事例を紹介させていただきます。A社は地域に愛される企業を目指し、地域の工業団地を巻き込んだ新しいビジネスモデルをつくろうというのがトップの思いでした。しかし、忙しい社員さんたちはなかなか本気になってはくれません。そこで、ES組織開発のステップに合わせ、様々なツールを用いて、ES目標面談の教育プログラムの実践に取組みました。

ステップ1:自分の思いをもつ では、『会社をこわせ』というワークを実施しました。このワークは、自分たちが競合他社に成り代わって、自社の弱点を客観的な視点で考察してみるというワークです。





A社では、このワークを通じて、20年後、地域をあげて、製造業を支えていく将来を担う子供たちを今から自分たちが地域と連携して育てていかないと、この地域の製造業はなくなってしまう危機感を社員たちと共有し、部門それぞれの目標を立てることができました。



また、A社ではステップ2:お互いを知る という段階では『クレドづくり』を行いました。(クレドづくりに興味のあるかたは、弊社から「ESクレドを使った組織改革-社員の気持ちを仕事に向けるちょっとしたシカケづくり」という書籍を出しているので参考にしてみてください。)



クレドづくりにおいては、お互いがどのような思いでこの会社に働いているのかという一人一人の仕事を通しての成長、幸せを皆で確認し、共有しながら作るということが大切です。特に多様性を認め合うということはそれぞれの価値観の違いにも目を向けていくことです。異なる価値観を前提とし、しかし、その中で組織としての共通の価値観を明確にしていく、そしてそれが目に見えるカタチとなったものがクレドと言えます。職場で多様性を尊重するためにも、お互いを知ることやクレドの価値が高まっていると言えます。


その後のステップ3:認め合うレベルは、クレドを中心に、上司と部下とが自己の内面の成長を確認し、対話をしていく習慣を実践していました。ここで大切なのは、リアルタイム性です、目標を立ててから、フィードバックまでの期間が半年後の一回切りというのでは、制度は形骸化してしまいます。また、変化の激しい時代、半年前に立てた目標に固執するのも危険です。変化への対応力、柔軟性、常に軌道修正できる組織が理想です。そのためには普段から上司部下間の対話の場が必要になるのです。月に一回の面談、カウンセリングシート、ランチ面談、方法は無限にあります。大切なことは、普段から上司部下間で対話ができる環境を整えるということです。

最終的にA会社では、ステップ4:共感しあう の段階まで進み、CSR活動の一環として、地域貢献を推進しながら持続可能な経営を目指すという新しいビジネスモデルを立ち上げました。一般社団法人を作るまでになったのです。
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はたらくデザインラボとしてグリーンフェスの参加させていただきました。感想を上げさせていただきます。

2016-11-21 20:00:15 | 地域貢献
第7回を迎えるグリーンフェス、今回は、「日本の未来の働くを考える」を会場の皆さんに
体感してもらうそんな企画はないかということで、
子供の「はたらく体験ラボ」をやろう!ときっとブース出展者の方々は
春日部、東京、横浜を代表する地域貢献企業だし、協力してくれるはずだということで
企画を進めてまいりました。



「地域の皆とありがとう!はたらくって楽しいかも!?」のコンセプトを掲げプログラム
作りに。



一般の企業と同じく、会社のあり方、今日一日を皆で楽しく仕事をするにはどういった心構えで
のぞむべきか、クレドの確認、そして、NGワード言わないことを取り決め最後には、お金の
代わりになるこの会場で使えるチケットを配りいざスタート。

総勢40名の方に参加いただき満席になりました。



こどもの笑顔を見ながら、、温かい空気が寒空を包んでいました。
皆さんありがとうございました。


以下感想と気付き:
・子供たちの方が本来の働く楽しさを知っている。今回のコンセプト、はたらくって楽しいかも?は、大人へのメッセージ。大声でチョコバナナいかがですか!甘酒いかがですか!と真剣にわき目もふらずに楽しんでやっている子供たちのほうが、働く=遊びの天才

・このイベントは、もはやJESのイベントではない。働く場体験ラボをとおして、地域参加型へと変容をした。子供たちがお店に参加し、出店者やお客さんがそこに意味を見出し、地域通貨が循環するしくみ。

・ジェイコムさんが、子供たちへのはたく体験の感想を取材してくれたのが嬉しかったなあ。



・子供が自然と職場にいるしくみをつくりたい。職場がきっと明るくなるはず。 など



今回の企画は、本当に皆さんの協力、特に高校生ボランティアの皆さんがいなければできなかったこと。



雨の中の開催でしたが、グリーンフェスにとっても、そして、弊社にとっても子供たちからたくさんのことを学ばさせていただきました。
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第3回 クレドと目標管理を結びつける。4つのステップで実現させる!「右脳」×「左脳」の『ES目標面談プログラム』

2016-11-16 20:34:41 | 人事制度
企業において、ES目標面談プログラムを推進していくには価値観や行動基準に関する事項に取組んでいく必要があります。しかし、この分野には学習が必要であり、時間がかかるものです。「感じる脳」(大脳辺縁系)は、「考える脳」(大脳新皮質)より格段に学習能力が遅いという特徴があります。トップの思いや行動基準や価値観を浸透させるためには、学習速度の遅い「感じる脳」を使うので、繰り返し反復学習が必要となるのです。そこで、社員を育てていくための最適な方法はクレドの実践です。クレドを実践により、組織の価値観、行動基準が社員に浸透し、会社がまとまりやすくなるのです。

 今までの目標管理制度はPDCAのサイクルを回すことで実施されてきましが、ES目標管理制度ではES組織開発の4つのステップに沿って目標管理制度を運用していきます。個人の幸福度、思いの質の向上、仕事の質の向上といったことに着目し、個人の社会性のサイクル(学習➡自分ごと➡みんなごと➡世の中ごと)を回しながら運用をして行くのが特徴です。クレドやGate手帳といった様々なES組織開発のツールを使い、個人の内面を見える化しながら、目標への落とし込みを行っていきます。



これまでの目標管理と並行させて走らせることで、左脳と右脳、目標と目的をつなぎ合わせ、数値に裏付けされた左脳だけの目標管理ではなく、個人の幸福、思いに裏付けされた右脳も合わさった目標管理制度の運用が可能となります。





◯ステップ1 リーダーとしてのおもいを明確にする
まず、1つ目のステップは、「リーダーとしてのおもいを明確にする」です。まずは、部門長自らが目標を明確にし、そして、チームとしての部門目標を立てていきます。部門目標の作成にはMBCシートを活用します。MBCシートの各項目を埋めていくことで、組織開発の順を追いながら数値目標と社会性のレベルの両方を高めながら目標を立てていくことができます。また、どのように部門目標を立てていくのか?という点についてはES組織診断も有効です。組織風土やリーダーシップの発揮、モチベーションや従業員満足度といった組織の状態を知ることで課題や目標が立てやすくなります。組織診断をする際に注意しなければならないのは社員だけでなくパート社員も含めた診断を行うということです。ダイバーシティ時代、多様性・イノベーションを主眼においた経営には多様な人材の活用が求められます。非正規社員の活用を考える上では非正規社員の幸福度にも目を向けていく必要があります。
また、ポジティブアプローチに基づいたワールドカフェやAI等の多様な関係者が一堂に介して共通の未来について話し合うホールシステムアプローチの手法を企画するのはお勧めです。

◯ステップ2 お互いを知る
 ステップの2つ目は「お互いを知る」で、実際に個人の目標を立てていく段階になります。メンバー同士、お互いがどんな思いをもって働いているのか?どんな志や信念をもっているのか?そして、どんな幸福感をもっているのか?お互いの内面の見える化を図っていきます。個人の幸福度、そして職場の幸福度を測る手法として「3つのコップ」という概念を使います。これは幸福の心理学とも呼ばれるアドラー心理学では、人が幸福になるためには①自己受容②他者信頼③他者貢献の3つが必要であるとされています。これを職場に当てはめてみると①職場にいる自分が好きだ②職場の人を信頼できる③自分は仕事を通して貢献している、この3つの条件を満たしているとき職場の幸福度は高い状態にあると言えます。職場のメンバーのそれぞれが3つのコップを持っています。お互いにそれぞれのコップの水を増やすためにはどうしたら良いのか?なぜ、水がたまったのか?職場のコミュニケーション、職場の幸福度、そしてどれだけ仕事を通して貢献しているか、この3つの状態を確認しながら目標を立てていくことが大切となります。

◯ステップ3 信頼関係を構築する
3つ目のステップは「信頼関係を構築する」で、実際に目標の実行をする段階となります。
単に数値目標を負うのではなく、社会性のレベルを高めていくことを意識しながら実行していくことが重要です。社会性のレベルを向上させるために重要なポイントは、社会性の高い上司の指導のもと実行していくということです。アドラー心理学の重要な概念として認知論があります。これは、簡単に言うとそれぞれがそれぞれの色眼鏡をかけて世界を見ているということです。同じ世界でも人によって違って見ている、言い換えれば、それぞれが違う世界を見ているということになります。そして、個人が社会性を高めていくためには、メガネを架け替えるということが必要となります。社会性のある上司の指導により認知の幅を広げることにより、これまで見えなかったものが見えるようになるのです。認知の眼鏡をかけ替えるためには、チームの存在と上司や師匠との対話、そして内省を繰り返し行っていきます。GATE手帳等を使いながら行動、思考、感情に焦点を当てた気づきのスキルを向上させ、行動変容を促し、新しい行動のレパートリーを自分の物にし社会性を高めていくことが大切です。

◯ステップ4 共感しあう
 最後の4つ目のステップは「共感しあう」で、評価や改善を行う段階です。ここでの大切なキーワードは「差異のマネジメント」です。ダーバーシティを推進する職場には違いが溢れています。男性女性、外国人、障がい者と健常者、また、個人と組織、仕事と遊び、 どこからどこまでという境界も引きづらくなっています。異質なもの同士の中から新しいものやイノベーションが生まれます。違うものを同じ状態に同質化させるのではなく、違いをお互いに認め合い尊重し合う。そのような状態ができてはじめて企業のイノベーションが生まれやすくなります。そのためには、強いつながりだけでなく弱いつながりも大切になってきます。社内だけに留まらず、社外での活動や社会に対する問題意識といったことも社員を評価する上では大切なポイントとなってくるでしょう。そして違うもの同士を1つに結びつけるものが理念やビジョンであり思いです。その思いを大切に育てられる企業こそが、共感を呼び、新しいチャレンジを続けていくことができるのではないでしょうか。

◆ES目標面談5つのステップ

Step1 自分の思いを持つ
 手順1-1 トップ部門長の思い信念の発表
 手順1-2 会社を壊せ ES組織診断の実施
 手順1-3 MBCシートの部門目標を埋める

Step2 お互いを知る
 手順2-1 つながりインタビューの実施
 手順2-2 MBCシートのテーマ、私自身の思い、本人の成長のためのアドバイス欄を埋める
 手順2-3 ES目標チームミーティングの実施
 手順2-4 MBCシートの完成、チャレンジングシートの完成
     
Step3 お互いを認め合う
 手順3-1 職場の習慣の実施、NGワード撲滅運動、ありがとうカードの実施
 手順3-2 GATE手帳の実施
 手順3-3 習慣ミーティングの実施
 手順3-4 3-1~3-3までの結果をESクレド実践結果、今日のクレド振り返り欄に記入
 手順3-5 結果、反省欄を埋める
 手順3-6 上司からのアドバイス欄を埋める 

Step4 共感しあう
 手順4-1 360°評価の実施、評価の参考
 手順4-2 行動変容研修の実施
 手順4-3 GATE手帳での内省

Step5 志の大きい会社が志の小さい会社を喰う時代
・処遇への反映
・新たなビジネスモデルの構築
・次の大きな目標へ動き出す



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