最近はまってしまった本。
所謂、サスペンスもの。
内容は殺人事件を解決する素人探偵。至って単純なストーリーだ。
ただ、全国あちこちを旅してその土地の文化、伝統などを紹介する。
読んでるうちに行きたくさせられる。
それと、その本が書かれた当時に起こった政治的な問題、汚職であったり談合であったり
そういう事件との絡みがあって話を膨らませている。
今読んでいる中でも、それらに対する批判を主人公にしゃべらせている。
それは、取りも直さず作者の考え、思いが投影されていると。
現実の話でもよく、諮問委員会、第三者委員会、有識者による検討などの報道を耳にする。
だが、少し批判的な耳で聴くと如何にまやかしであるかが分かろうというもの。
諮問であろうと第三者であろうと、そういう人物を選ぶのは当事者である。
そういう風に選ばれた委員会で公正・公平な結論が出るとは到底思えない。
結論先にありきでそのために時間だけ費やして、さも公平であるかの装いを被せるだけだ。
そういう点でこの読み物は優れていると思う。
また、のめり込む所以でもある。