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ごんたくれっ!マーケティング

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包装用品、個人集めニーズ探る

2007-03-27 10:25:52 | ビジネス
 包装資材卸のシモジマが運営するラッピング用品の通販サイト「ラッピング倶楽部」が人気だ。事業者向けに卸販売する商品を少量ずつ集めて一般消費者向けに販売し、情勢客を中心に個人需要を取り込んでいる。顧客の声から流行をつかんで品揃えに反映し、ここ数年、売上を倍々ペースで伸ばしている。

シモジマは卸事業と全国26ヶ所の直営店に加え、「パッケージプラザ」の名前で包装資材の専門店約260店をフランチャイズチェーン展開する。ただ、いずれも事業者向けの販売が中心で一般消費者の小口の需要には対応できていなかった。

同社が個人需要の開拓に向けて通販サイト「ラッピング倶楽部」を開いたのは2000年6月。しかし、卸が主体のシモジマは一般消費者からの認知度が低く、開設当初は売上ゼロの日が続いたという。サイトの店長を務める山口さんは「スタートから5ヶ月間の売上が\10,000という時期もありました」と振り返る。

認知度を高めるために、直営店で開くラッピング講座やメールマガジンを通じてサイトの紹介を続けた。「女性に呼んでもらえるように、できるだけ柔らかい表現を心がけたい」というメールマガジンが20~50代の女性を中心に広がり、徐々に固定客を増やした。読者は現在32,000人。なお毎月1,000人単位で増えているという。

もともとはラッピング用品だけで始めたが、顧客が増加するにつれて「こんな商品を扱って欲しい」という要望が集まるようになった。商品を追加するうち取扱商品は約7,000品目まで増えた。現在はブライダル関連やホビークラフトなどさまざまな分野がそろう。「商品を絞った方が仕入や管理は楽になるけれど、お客さんが買物を楽しめるようにできるだけ品揃えの幅を広げている」

顧客の声がきっかけとなって生れたヒット商品も多い。例えば、包装用のリボンを使って造る「ハワイアンリボンレイ」は映画「フラガール」のヒットなどで注目が集まり、「こんな種類もある」といった情報が相次ぎ寄せられた。フレームに写真を貼って装飾する「スクラップブッキング」も、顧客の意見がきっかけになって販売を始めた商品だ。

こうしたニッチ商品は実店舗で扱うには需要が限定されるが、小口の注文をまとめられるネットなら採算が合う。クリスマスやハロウィンなど季節催事向けの商品は雑貨店などからも注文があるという。ラッピング倶楽部の2007年3月期の売上高は前期比ほぼ2倍の約2億円の見込み。このうち、ラッピング用品以外の売上が5割を占める。

同サイトの商品はほとんどが100円台から揃うが、幅広い品揃えが顧客のついで買いを促し、客単価は約\5,000と高い。ラッピング用品の専門店だけに、配送の際にメッセージつきのテープ゜やカラフルな緩衝材を使うなど、梱包にも気を配っている。

ネットの売れ筋情報は卸や実店舗の品揃えに反映し、新商品の需要をつかむためにネットでの先行販売も行う。昨秋にはブライダル関連の派生商品として生花の販売を開始。今後は輸入食品やパーティーグッズの品揃えをさらに増やす予定という。

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