ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

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Simply Love

2006年11月16日 | B

Mary Balogh. 2006. Simply Love. Delacorte Press.
Spotlight on Mary BaloghでBedwynシリーズもチェック

                                    
Story:      
Dialogue: 
Hero:      
Heroine:  

基本的には大満足です。 仕事(添削)を終わらせないといけないのに、本が置けませんでした。
ハートマークが一つ小さいのになった理由は、私の一番のお気に入り、"
Slightly Dangerous"と比べてしまうからというのと、しいて言うなら、ちょっと全体的に暗かったからです。
             
              
女学校で教師として働いているMiss Anne Jewellは未婚の母です。
Anneはレイプの被害者です。本編を読めばどうしてAnneがそういう状況に陥ったのかもちろんわかりますが、少し前にレビューしたBedwynシリーズのFreyjaのお話
"Slightly Scandalous"を読むともっと詳しくその時の状況が分かります。

              
Anneは、Freyjaとその夫Joshua、Hallmere侯爵の誘いで、9年前に身ごもった息子Davidを連れてウェールズに1ヶ月滞在することになります。

Bewcastle公爵のウェールズにある邸宅の管財人であるMr. Sydnam Butlerは"A Summer to Remember"のヒーローKitの弟です。(
燃えよ!ロマンスでbookgirlさんのレビューをどうぞ
右目を覆った眼帯の下から見える頬はやけどの跡で紫色に変色・変形し、右腕のない彼の姿は、子供も大人も一目見てぎょっとするもの。
Sydnamは、兄に負けないぞとナポレオン戦争に出征し、戦争捕虜となってしまい拷問されたのです。

そんなSydnam、人目を避けてひっそりと暮らしていました。
が、あまり人が訪ねてこないこのBewcastle公爵所有の静かな邸宅に、この夏突然、公爵一家、嫁いだ妹達とその家族も含め、全員集合するというのです。

この一ヶ月どうやって、なるべく人を避けて過ごせるかと憂鬱でした。

Anneも9歳の息子Davidのために一緒に行くだけで、本当はこのホリデーには全く乗り気ではありませんでした。Freyjaからは招待されたけど、公爵のきちんとした招待もなしに、未婚の母があんな位の高い貴族達の前に姿を現すなんてどう思われるかと、長年世間から冷たく扱われてきたAnneの心は沈みます。

そして二人は出会います。

Anneを一目見た瞬間、夢の世界から完璧な女性が飛び出してきたとSyndamは錯覚するほど、Anneの美しさに目を奪われます。
一方、Sydnamの左半面だけをみていたAnne。こんなに美形の男性は見たことがないと見とれていると、彼がAnneの気配に気づいて振り返ります。
彼の右半面を見た瞬間、Anneは驚愕のあまり何も言わず走り去ってしまいます…。

二人にとっては最悪のスタートですが、すぐ後で再会したときの仲直りのシーンをBalogh
のホームページのExcerptで読めますよ

           
"Secret Pearl"のAdamと今回のSydnam Butlerの設定がかなり似ているのですが、作者Baloghは、心も体も想像を絶する傷を追った人達がそれぞれどうやって立ち直るのかに自分自身が大変興味があるから似てしまったんだろうと、表紙をめくると書いてあります。

それにしても、Sydnamが負った傷とその背景、Adamのよりもすさまじいです。
さらに、Secret Pearlのほうは、主人公二人の実らない恋の話に集中するのに対し、Simply Loveは主人公二人の一度地獄を見た心の傷と葛藤する様子が強く描き出されていました。
感動・号泣の波に飲み込まれること間違いなしですけどね!

Sydnamの過去がすさまじいだけにお話の終わりのほうで、兄Kitのまだよちよち歩きで言葉もあまり話せない娘が自分に笑いかけるのを見て、
"Is Uncle Syd funny?"
って優しくおしゃべりしてあやす、そんな素朴なシーンに、私は号泣しました。
この彼の声が聞こえてきそうな一言に、Sydnamの本来の優しさと拷問とその後の苦しみを耐え抜いた強さとが溢れ出ていたように思えたんです。

こうやって、Sydnamの方のお話が強いので、Anneの方の心の葛藤なんかはちょっと影が薄かったです。

あと、Bedwynシリーズを読んでいないと、このSimply LoveではBedwyn家一族・姻族大集合なので、誰が誰だかちょっとイライラするかもしれません。とにかくいっぱい人が出てきます。
私はこのBedwyn家の人たちがSydnamとAnneをくっつけようとする様子を楽しんだし、Bedwynシリーズの大団円を延々と見られたようで大感激!でしたけど

この"Simply"シリーズの1作目、"
Simply Unforgettable"が来年、日本で翻訳出版されることになったと、ひろさんや由良さんが教えてくださいました。
ありがとうございます 

Simply Unforgettable:
<Excerpt>
<My Review>

Simply Loveとは全く違った雰囲気のお話ですが、胸がギュッとしめつけられる切なさあり感動ありと、満足度たっぷりのBaloghならではの純愛ロマンスです。

           
次回作は、Anneと同じ女学校で働いていたSusanna Osbourneと"A Summer to Remember"のヒロインLaurenのいとこ、Peter Edgeworth、Whiteleaf子爵のお話、"Simply Magic"。
最終回4作目は"Simply Perfect"だそうです。

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4 コメント

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Unknown (みふゆ)
2006-12-05 16:27:25
こんにちは。Simply Love読むのが待ち遠しいです。実は、まだ買っていません。ロマンスを洋書で読む楽しみにはまってからというもの、相当な数を買い込んでいるのですが、ハードカバーにだけは手を出しちゃいけないぜと、自分に言い聞かせているところです。それでも数人の作家の新作は、待ちきれずにお買い物かごに入れたり出したり。うっふっふ。
いつも、お写真素敵だなあと思っています。この間のワンちゃんたちの写真はとてもかわいかった!わんこ好きの私は、ほわーっと癒されました。また楽しみにしています。
ハードカバー (K)
2006-12-06 07:10:05
おはようございます~。

ハードカバーは失敗すると大損するので、私もなるべくなら避けるようにしてます。でもBaloghは特別

>買い物かごに入れたり出したり
あはは。私はWish Listにたくさん欲しい本が入ってます。これは入れたり入れたり、です。

あ、Simply Loveはもうペーパーバックが出ましたよ!こないだ本屋で見つけて「ヤラレタ」って…。

このSimplyシリーズのカバーイラスト、いいですよね。Baloghの意向がきちんと編集に反映されているということでしょうか。

Journalのほうも見てくださってありがとうございます。
ワンコたちかわいいでしょ
年末年始にまたワンコたちに会ってきま~す。
Unknown (みふゆ)
2006-12-06 08:25:14
えぇっ!?やはりペーパーバックになってるんですか?某ショップから、もうすぐ出るみたいなメールが来たのですが、当初は来年の予定だったから、ほんとなの~?と疑っておりました。教えていただきありがとうございます!

>このSimplyシリーズのカバーイラスト、いいですよね。
表紙がすごくて、家族に見られないように苦労するので、こういう素敵な表紙はいいですね。

エディとマックスによろしく~。
Simply Love PB (K)
2006-12-06 10:55:27
この目でしかとPBを見ました!
でもそういわれれば、日本での出版はどうなんでしょう。Amazon.comではもう出てますよ。

他の本のカバーイラストももっと、乙女チックでいいから、電車内とかでバッグから出せるものにしてほしいですよね…
でもFabio系のカバーに期待をよせて買う人もいるんでしょうね

もう、エディとマックスはみんなからチヤホヤされて、幸せモノです。

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