ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

Slightly Scandalous

2006年08月14日 | B

Mary Balogh (2004) Slightly Scandalous. Dell

Story:     
Dialogue:  
Hero:      
Heroine:   
Sensuality:

Spotlight on Mary BaloghでとりあげたBedwynシリーズの3作目、気の強いFreyjaのお話。

Freyjaは大失恋の傷もまだ癒えぬというのに、かつて激しい恋に落ちたお相手のKitは別の女性と幸せな結婚をし第一子の誕生も間近。
(Kitのお相手はLauren:
"One Night For Love"のヒーローNevilleに結婚式の当日文字通り教会に置き去りにされてます。KitとLaurenの話は"A Summer to Remember")
結婚まで考えた相手が別の女性と幸せ一杯。顔の筋肉が痛くなるまで笑顔を振りまいて何もなかったかのように振舞うなんて無理、とFreyjaはBathに向かいます。
途中、部屋のドアに鍵もない古びた宿に泊まり、そこで真夜中にJoshua Moore(実はHallmere侯爵)と劇的でコミカルな出会いをします。
JoshuaはFreyjaから一つキスを奪い、FreyjaはJoshuaの鼻にパンチ・鼻血のお土産を食らわせます・・・。
そしてBathで再会。あるパーティーでFreyjaはJoshuaの紳士的でない行動をゲストの前で公然と非難し、二人の関係は最悪の状態から始まったかのようですが、ぶつかり合う度に、実は心のそこで「こいつやるな」と互いに思う二人。

Bathの生活にも飽きてきたなと思っていたところに、Hallmereの叔母が到着します。自分の娘とHallmereを何が何でも結婚させようとする叔母の計画を阻止するために、HallmereとFreyjaはウソの婚約をします。
婚約発表すれば叔母はすぐに田舎に帰るだろう、そしたらすぐ婚約解消すればいいと思っていた二人ですが、Hallmereの祖母が盛大な婚約記念パーティーを計画し始めるし、Freyjaの兄、Bewcastle公爵が婚約の話を聞きつけやって来るわで、二人はドツボにはまっていきます。

自分の計画を阻止され仕返し気分満々の意地悪なHallmereの叔母は、Hallmereが自分の息子(先の跡継ぎ)を殺害したとBewcastleにほのめかしたり、Hallmereには愛人との間に子供がいるだとか、「殺害の目撃者」を用意したりと大忙しです。
このお話でもBewcastleがすっきり事件解決かと思ったら、Hallmereの人柄ゆえに全てうまく収まります。地元の人達がみんなHallmereのことを慕うのがよく分かります。

Freyjaは気が強くて何かというと兄達やHallmereにパンチを食らわすことばかり考えていて、このことに引いてしまう人もいるかもしれません。
兄二人と近所に男の子しかいない環境で育った私はものすごく親近感が沸きましたが。

全体的なハートマーク評価は3つ半から4つの間くらい。4つもあげられないけど、3つ半だと少ないようなかんじ。それでも期待を裏切らない「あぁ~、Balogh
だぁ」の世界をうんと堪能できます。
つい先日出たSimply LoveのヒロインAnneの過去がこのお話の中で分かります。彼女の魅力がすでにSlightly Scandalousに出ています

あと、Bewcastleのことを妹の視点から見た描写がたくさんあります。冷酷、厳格、笑わない、など。そのせいでBewcastle自身が幸せになるお話 "Slightly Dangerous"をもう一回読みたくなりました



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