評価:★★★★【4点】
マネーボール理論が揺らいだ瞬間とは、、、
世の中すべて情報化時代、どんな些細なことでも
データの付け方さえ間違わなければ、これが最強の武器となる。
映画『マネーボール』で緻密なデータ管理システムに於いて
球団から解雇を言い渡された選手でも再生させることができる。
これを観た時、目からウロコでしたが
今回の映画はそれらを真っ向から否定するものでした。
アナログがデジタルを粉砕する瞬間を終盤に理詰めで見せられ
これも、また目からウロコだったりして。。。(笑)
◇
数々の名選手を発掘してきたメジャーリーグの
伝説的スカウトマン、ガス・ロベル。
しかし近年はパソコンを使ったデータ分析が主流で、
ガスのような昔気質のスカウトマンはすっかり時代遅れに。
視力も衰え、残り3ヵ月となった球団との契約も延長は望み薄。
そんな中、
ドラフトの目玉選手のスカウティングに向かったガスのもとに、
弁護士としてキャリアの大事な時期を迎えていた
一人娘のミッキーがやって来る。
すっかり疎遠になっていた2人は、
久々の再会も互いに素直になれずにギクシャクしたまま。
そんな2人の前に、かつてガスに見出され、
引退した現在では新米スカウトマンとして
再出発を図るジョニーが姿を現わすが…。
<allcinema>
◇
そもそも、時代の波に乗った今時の彼らが言うデータって
選手が野球連盟に入っていなければ個人のデータが取れない。
そういう意味からすれば、今回のミッキー(エイミー・アダムス)の
父親譲りの野球に対する正確な嗅覚というモノの方が
連盟に所属しない無名の少年の発掘に長けている。
というよりパソコンばかり見てて現場に出ないスカウトマンって
実際に存在するんでしょうか。
『マネーボール』のときはプロ野球選手が対象だったので
莫大な個人データが当然ながらあるから、それはそれで分かる。
これは、どんなに素晴らしいデータ管理システムでも
現場の生の情報には到底叶わないということでよろしいかと。
地方の高校野球大会では目玉選手に群がるスカウトマンたち。
彼らは超高校級のスラッガーに目が釘付けとなっている。
しかし、ガス(クリント・イーストウッド)はイマイチ乗り気でない。
彼はこの大物スラッガーの弱点をいち早く見抜いていたからだ。
ガスの所属する球団ではパソコンをまったく使えないガスを
見下す仲間が引退を進めてくる。
本人も視力の低下(緑内障の疑い)があるけど医者嫌いで
専門医での検査さえ受けない頑固さでアウトローそのまま^^;
疎遠となっていた娘との関係もギクシャクしたままで
妻が亡くなってから人生を半分放棄しているかのようにみえる。
これも、頑固で不器用な彼だからなんですね。
すべては話せば分かることなんですけど、それが出来ていなかっただけ。
さて、物語りは彼の親子関係を軸に本物のスカウトマンとは。。。
そんな内容になってます。
前出の超高校級のスラッガーの自信に満ちた憎たらしい人間性とか
球場でピーナッツ売りの謎の少年の純真さが対極に位置してて
これがラストで一気に涙腺を刺激してくれます。
ストーリー自体は王道な印象を受けますが
こういうベタな内容でも手を替え品を替えて人間本来の
道徳感情を刺激する映画が作られるのは素晴らしいことです。
【今週のツッコミ】
・あのモーテルのカットで経営する母から「野球はだめよ!」と
念を押されていた少年に、ノースカロライナは
他にスポーツは流行ってないのかよと思ってしまった。
・その少年が高校野球の球場でピーナッツ売りをしてて
花形選手から「ヘイ!俺にもピーナッツよこせ」と言われ
数歩近寄った後、サウスポーから品物を選手に投げ
その見事なコントロールに、あ、こいつ最後に来るな!と確信した。
・で、またまたその少年なんだけど、投球フォームは
あちらさん独特のモノでしたが、素人ではないね。
落差のある最初のカーブが本当によく曲がってましたよ。
でも、ここで驚いたのはミッキーのキャッチングのほう。
女性でしかも、初めての相手の最初のカーブって
どんな球筋なのか分からないのにミットの真ん中で受けてたこと。
・で、またですが、この少年がメジャーのテストを受けるところ
対する打者が自信過剰の高校スラッガーだから舞台はそろいました。
マウンドの少年に向かって「緊張してる?」これに対し少年は
「楽しんでますボス」←ボスって言ったか定かでないがそんなノリ。
この台詞に、こいつ凄いこと仕出かすなと胸が高鳴った(笑)
・またもや(またかよ!)少年とミッキーをみてて
サンドラ・ブロックの『しあわせの隠れ場所』を思い出す(笑)
・人生の三等席だっていいじゃないか!
生きてることに価値がある!そう思って生きていこうよ^^
・主演がクリント・イーストウッドでなかったら
他に思いつくのはアンソニー・ホプキンスくらいか
娘には勝気な印象のジョディ・フォスターでどうでしょう。
冒頭ではグラウンドを疾走する羊のスロー映像で決まり!(おい)
-------------------------------------------------------
監督:ロバート・ロレンツ
脚本:ランディ・ブラウン
撮影:トム・スターン
音楽:マルコ・ベルトラミ
出演:クリント・イーストウッド/エイミー・アダムス/ジャスティン・ティンバーレイク/
ジョン・グッドマン/ロバート・パトリック
『人生の特等席』
マネーボール理論が揺らいだ瞬間とは、、、
世の中すべて情報化時代、どんな些細なことでも
データの付け方さえ間違わなければ、これが最強の武器となる。
映画『マネーボール』で緻密なデータ管理システムに於いて
球団から解雇を言い渡された選手でも再生させることができる。
これを観た時、目からウロコでしたが
今回の映画はそれらを真っ向から否定するものでした。
アナログがデジタルを粉砕する瞬間を終盤に理詰めで見せられ
これも、また目からウロコだったりして。。。(笑)
◇
数々の名選手を発掘してきたメジャーリーグの
伝説的スカウトマン、ガス・ロベル。
しかし近年はパソコンを使ったデータ分析が主流で、
ガスのような昔気質のスカウトマンはすっかり時代遅れに。
視力も衰え、残り3ヵ月となった球団との契約も延長は望み薄。
そんな中、
ドラフトの目玉選手のスカウティングに向かったガスのもとに、
弁護士としてキャリアの大事な時期を迎えていた
一人娘のミッキーがやって来る。
すっかり疎遠になっていた2人は、
久々の再会も互いに素直になれずにギクシャクしたまま。
そんな2人の前に、かつてガスに見出され、
引退した現在では新米スカウトマンとして
再出発を図るジョニーが姿を現わすが…。
<allcinema>
◇
そもそも、時代の波に乗った今時の彼らが言うデータって
選手が野球連盟に入っていなければ個人のデータが取れない。
そういう意味からすれば、今回のミッキー(エイミー・アダムス)の
父親譲りの野球に対する正確な嗅覚というモノの方が
連盟に所属しない無名の少年の発掘に長けている。
というよりパソコンばかり見てて現場に出ないスカウトマンって
実際に存在するんでしょうか。
『マネーボール』のときはプロ野球選手が対象だったので
莫大な個人データが当然ながらあるから、それはそれで分かる。
これは、どんなに素晴らしいデータ管理システムでも
現場の生の情報には到底叶わないということでよろしいかと。
地方の高校野球大会では目玉選手に群がるスカウトマンたち。
彼らは超高校級のスラッガーに目が釘付けとなっている。
しかし、ガス(クリント・イーストウッド)はイマイチ乗り気でない。
彼はこの大物スラッガーの弱点をいち早く見抜いていたからだ。
ガスの所属する球団ではパソコンをまったく使えないガスを
見下す仲間が引退を進めてくる。
本人も視力の低下(緑内障の疑い)があるけど医者嫌いで
専門医での検査さえ受けない頑固さでアウトローそのまま^^;
疎遠となっていた娘との関係もギクシャクしたままで
妻が亡くなってから人生を半分放棄しているかのようにみえる。
これも、頑固で不器用な彼だからなんですね。
すべては話せば分かることなんですけど、それが出来ていなかっただけ。
さて、物語りは彼の親子関係を軸に本物のスカウトマンとは。。。
そんな内容になってます。
前出の超高校級のスラッガーの自信に満ちた憎たらしい人間性とか
球場でピーナッツ売りの謎の少年の純真さが対極に位置してて
これがラストで一気に涙腺を刺激してくれます。
ストーリー自体は王道な印象を受けますが
こういうベタな内容でも手を替え品を替えて人間本来の
道徳感情を刺激する映画が作られるのは素晴らしいことです。
【今週のツッコミ】
・あのモーテルのカットで経営する母から「野球はだめよ!」と
念を押されていた少年に、ノースカロライナは
他にスポーツは流行ってないのかよと思ってしまった。
・その少年が高校野球の球場でピーナッツ売りをしてて
花形選手から「ヘイ!俺にもピーナッツよこせ」と言われ
数歩近寄った後、サウスポーから品物を選手に投げ
その見事なコントロールに、あ、こいつ最後に来るな!と確信した。
・で、またまたその少年なんだけど、投球フォームは
あちらさん独特のモノでしたが、素人ではないね。
落差のある最初のカーブが本当によく曲がってましたよ。
でも、ここで驚いたのはミッキーのキャッチングのほう。
女性でしかも、初めての相手の最初のカーブって
どんな球筋なのか分からないのにミットの真ん中で受けてたこと。
・で、またですが、この少年がメジャーのテストを受けるところ
対する打者が自信過剰の高校スラッガーだから舞台はそろいました。
マウンドの少年に向かって「緊張してる?」これに対し少年は
「楽しんでますボス」←ボスって言ったか定かでないがそんなノリ。
この台詞に、こいつ凄いこと仕出かすなと胸が高鳴った(笑)
・またもや(またかよ!)少年とミッキーをみてて
サンドラ・ブロックの『しあわせの隠れ場所』を思い出す(笑)
・人生の三等席だっていいじゃないか!
生きてることに価値がある!そう思って生きていこうよ^^
・主演がクリント・イーストウッドでなかったら
他に思いつくのはアンソニー・ホプキンスくらいか
娘には勝気な印象のジョディ・フォスターでどうでしょう。
冒頭ではグラウンドを疾走する羊のスロー映像で決まり!(おい)
-------------------------------------------------------
監督:ロバート・ロレンツ
脚本:ランディ・ブラウン
撮影:トム・スターン
音楽:マルコ・ベルトラミ
出演:クリント・イーストウッド/エイミー・アダムス/ジャスティン・ティンバーレイク/
ジョン・グッドマン/ロバート・パトリック
『人生の特等席』
モーテルのカウンターにさり気無く置かれたグローブとか、あっ、何かあるなと、、、
観客の読みを裏切らない優しい映画でした^^
>頑固さでアウトローそのまま
イーストウッドの持ち味ですよねぇ~マカロニさんから変わないまま(笑)
目の衰えを実感しつつ、これからレイトで「カラスの~」観てきます。
カウンターで「~あしあと」と言わないように気をつけよっ^^
レイトの前に書き込みありがとう(笑)
mozoって自宅からそんなに近い場所にあるの?
ピーナッツボーイのあの真面目さ(?)をみて一気にファンになりました。
彼と家族のその後のスピンオフ映画を見たいものです(ほんとかよ)^^
オリーブりーさん、レイトってめずらしくないですか~。
『カラス~』これ巷の評価がいいですよね。
ワタシも明日、メンズデーで観たいと思っていますよ(笑)
>カウンターで「~あしあと」と言わないように気をつけよっ^^
それ、言ってもらいたいかも(爆)
ボーッとしてたらワタシもカラスの昆布巻きとか言っちゃいそう^^;
クリントを見たことのない妻と行ってきました。若い時の彼をしらない妻が「年取っててもかっこいいね」と。
最後にどんでん返しのあるところがクリント映画らしい。
僕はAmyが一緒に出てるだけで大満足です。
クリントが関わってる映画にハズレなしですね。
地味ながらも人間の本質を鋭く見抜く感性はさすがと思います。
ワタシの妻もマカロニ時代を知りません(笑)
しかも、本作に興味がないと言い放ちましたよ^^;
エイミーさんのファンだったんですね。
いい女優さんですもんね^^
これって、観た人みんなが確信しますよね(笑)
って感じで予想通りに展開する王道ものでしたが、
やはりこういう作品は、心地よいです♪
>人生の三等席だっていいじゃないか!
生きてることに価値がある!そう思って生きていこうよ^^
あはは~。ウケました!ですよね~3等席だっていいじゃん!
・・・でも、できれば、やっぱり、特等席のがいいな(笑)
この映画で、まさか「羊たちの沈黙」が出て来るとは!本当に、おいっ!ですよ(笑)
TBは東京国際映画祭のもつけさせて頂きますね(^_-)-☆
お!東京国際映画祭に行かれたのね!TBありがとう!
いいな~!こういう映画祭の雰囲気を一度は味わいたいと思っています。
ということは、かなり前にこの映画をご覧になってたんですね^^
クリント監督の映画は自分の出演映画も含め、善悪がハッキリしてて
溜まりに溜まった不満をラストで一気に爆発させるパターンが多い気がします(笑)
主人公に派手なカッコよさはありませんが、見てる者に感情移入させる腕はさすがです。
唯一の弟子にもこのテクニックが伝授されてたことが嬉しいです。
>・・・でも、できれば、やっぱり、特等席のがいいな(笑)
そうですよね!ワタシもです。何かの特権がありそうで
でも、今って特等席という言葉を聞くのはめずらしいですよね(笑)
『人生のVIPシート』←これだと、なんか雰囲気違ってきますもんね(爆)
遅ればせながら観てまいりました。
「本当のプロ」とは、ということを考えさせられました。
そして、やっぱり“分かっていた展開でも”しみじみとさせてくれるものがありましたね。
ピーナッツ・ボーイくんの展開は、今か今かと待っていました。(*^_^*) 最後の最後に自分の中でガッツポーズでしたよ!(*^_^*)
鑑賞映画が久しぶりに被りましたね。
『マネーボール』のときのパソコンおデブくんのノウハウもカッコ良かったけど
今回のガスの耳とミッキーの目という二人三脚はさらにカッコ良かったです(笑)
序盤で出てくる登場人物を見渡せば展開は読めましたね。
でも、期待通りの流れでも間の取り方(編集)が巧いので
感動できましたよ。
ピーナッツくんの出番がかなり最後の方だったので
途中で(ありえないけど、まさかこれでお役御免?)なんて思ってしまいました(笑)
「緊張してる?」の件、最後にきちんと「マム」を付けるところに彼の真面目さが表れていて良いシーンでしたね。
ところでミッキーは6歳でガスと別れたはずなのに、あの見事なキャッチングとビリヤード、いつ誰から覚えたんでしょうか?(笑)
ピーナッツくんの謙虚さに胸を打たれました。
母の言うことをきちんと守り、親孝行で立派な子に見えてしまって(笑)
球場で売り子をバカにされてたところから注目でしたよ。
>「緊張してる?」の件、最後にきちんと「マム」を付けるところに彼の真面目さが
あ、マムって言ってたんですね。
逆に「楽しんで!」と言ってたら「イエッサー!」なんですかね~^^
どちらにしても、スラング使わなかったのが正解でした(笑)
ミッキーのキャッチングとビリヤードの件、不思議ですよね(笑)
6歳でガスと別れてから1年後に再会してるようです。
そして13歳まで(ココから全寮制の学校へ)の数年間で野球の基礎を教え込んだ可能性ありますね(笑)
ビリヤードは弁護士になってからというのが一番しっくりくるんだけど
これもガスから学んだとは思えないので、たぶん同僚たちと嗜むうちに腕をあげたのかな?(笑)
おなじ球体使うゲームだし(爆)