日本のイスラーム (Islam in Japan)

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イマーム・サラーハ・アルブダイルの通訳をして(7月5日福岡)

2010年07月09日 | ウラマーゥ(学者先生たち)に学ぶ
アッサラーム アライクム。

皆さんに平安あれ。 

アルハムドゥリッラー、懸念していた体調も幸い悪化することはなく、なんとか薬でごまかしながら福岡行きを決行することができました。

行きの飛行機ではイマーム・アルプダイル日本各地訪問の全行程に同行して調整役をしてきた、
ブダイル師来日イベントの影の功労者たるICOJ幹部のジャミールさんが「私はアラビア語できないから」と席を譲ってくださり、
同師の隣に座らせていただきました。アルハムドゥリッラー、これなどはまさに役得というものですね(^.^)




機内ではイマーム・ブダイルが日本の社会情勢、特に日本人の倫理観の変化や宗教観に興味を示されたので、そのお話を色々としました。

アルハムドゥリッラー、予定通り13時15分ごろ福岡空港に到着した私たちは、
イマーム・ブダイルの到着を待ちわびていた福岡マスジド運営委員会メンバーほか助っ人有志たちの歓迎を受けました。




観光地を選ぶにあたり、福岡の歴史と宗教を垣間見るなら太宰府天満宮を、自然美を楽しむなら能古島を、と二つの選択肢を用意して提案したところ、
イマーム・ブダイルご自身は「二つある典拠は可能な限りどちらも従ったほうがよい」とハディース学の原則を引きあいにした冗談を交え二つの観光地訪問を望まれましたが、
時間的に果たして可能かどうか…まずはすぐに太宰府天満宮へ向かいました。




天満宮への道すがらお土産屋さん街でイマーム・ブダイルの目にとまったのが、なんと福岡名物の梅ヶ枝餅!マーシャーアッラー、お目が高いですね!

梅ヶ枝餅といえば家内ウンム・ハキームの大好物で私もそれに感化されて好きになったくらいですから、お薦めしないわけにはまいりません(^.^)

お薦めしたら、「食べてみよう!」ということで太っ腹な同胞が早速20個買い求めてくれました。



イマーム・ブダイルはわりと健康志向派のようで、焼きたてで熱い梅ヶ枝餅を手に「これは熱いからプラスチックケースは有害なのでは?君、お店の人に助言したまえ。」…
いや、これは電子レンジ対応の熱に強いプラスチックなので大丈夫ですよ…

「これは豆か?砂糖が使ってある?…砂糖は使ってなかったらよかったのに…」

「シャイフ、これは日本のバスブーサ(アラブのお菓子で熱いまま食べる)ですね」とサウジ出身の留学生が言い寄ると、
「おお、そうだな」とイマーム・ブダイル。

なんともまあ、見ていてお茶目で微笑ましいイマーム・ブダイルでした(^.^)


天満宮では時節柄飾ってある七夕の短冊を見て、日本人が願い事をする対象たる星にまつわる故事に驚かれたり、
日本人が境内に入る前に顔と手を水で清める水がめを見てイスラームのウドゥーとの共通点に感心されたり、
御賽銭を投げて手を叩いて熱心に拝む光景に日本人の信仰の「習慣ぶり/父祖伝来の伝統踏襲模様」に納得されたり、
結ばれたおみくじの束や頭をなでると賢くなると信じられている金色の牛の像を前に、世界をうならせるほどのMade in Japanの技術力からは想像しがたい「迷信ぶり」に驚いておられました。




イマーム・ブダイルがいちばんハッピーだったのは、日本の伝統品を並べたお土産屋さんを物色しておられたときかもしれません。
多分子どもさんたちへのお土産とするのでしょう。竹細工など、木でできたおもちゃを面白そうに眺めておられました。




イマーム・ブダイルご自身が言っておられるのを耳にしましたが、「日本でここ以上に笑ったことはありません」と、とても楽しそうに微笑んでおられました。
それもそのはず、行く先々で引っ張りだこで礼拝の先導やら講義やら休まる暇はなかったでしょうから、アルハムドゥリッラー、きっとよい息抜きとなったはずです。





福岡タワーを背景に




プログラム開始は18時過ぎ。17時から待ってくれていた女性陣たちには本当に申し訳なかったですが、私はあくまでも通訳の身…。すみませんでした…。


お話の内容は預言者ムハンマドさま(アッラーの祝福と平安あれ)の時代から遠く離れ去った現代に生きる私たちは数多くのフィトナ(災い・凶事・乱れ)に囲まれているため、
アッラーを恐れ、その御怒りに触れまいと自分の身を守ろうとする気持ちタクワーの念を養う必要がある。
そのためにも、そして人間にとっての三つの敵、欲望・悪しき自我・悪魔から身を守るためにも、日々クルアーンと接する機会を確保すべし!といったものでした。





通訳をして得られたもの。アルハムドゥリッラー、それは預言者ムハンマドさま(アッラーの祝福と平安あれ)のマスジドからお越しのイマーム・サラーハ・アルブダイルを通して
預言者ムハンマドさま(アッラーの祝福と平安あれ)の風に触れることができたこと。
それからハーフィズであるイマーム・サラーハ・アルブダイルというクルアーンの友を通して、
クルアーンともっと仲良くなりたいとクルアーン暗記のモチベーションアップを感じられたことです。

関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。ジャザークムッラーフ ハイラン!



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お礼 (うまる)
2010-07-10 12:18:54
こんにちは、福岡のうまるです。
体調が万全でない中、通訳というすばらしいお仕事をしていただき感謝しています。講演の後ユックリ出来ず失礼しましたが、アルブダイル師ともお話が出来なかったことが残念でした。このブログを見て師のお人柄の一部に触れることが出来嬉しいです。
本当にありがとうございました。
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こちらこそ感謝 (Abu Hakeem)
2010-07-10 21:22:49
アッサラーム アライクム。
うまる大兄、先日はこちらこそありがとうございました。アルブダイル師のご講義中はメモを取っておりましたので俯いておりましたが、日本語訳のときもさらに拙い英語訳のときも熱心に聞き入ってくださっているうまる大兄のお顔を見るたびに勇気づけられました。心よりお礼申し上げます。ジャザークムッラーフ ハイラン!
そうですか、あの後はやはり早々と退室されたのですね。お姿を探しはしましたが、きちんとご挨拶できず心残りに思っておりました。
ご参加とご声援、本当にありがとうございました。
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スブハーナッラー (にさ)
2010-07-10 23:56:12
子どもの帰宅を待ってバタバタと駆けつけ何とか間に合いました。アルハムドゥリッラー!子供たちはイマームと握手して頭にキスしてもらったそうで大喜びでした。

通訳は倍考え、話すので本当にお疲れになったと思います。どうかゆっくり休んでくださいね。アッラーから沢山の報償がありますように!

今度はゆっくりお話できることを祈っています!いかんせん上からしかお姿拝見できませんでしたので・・(笑)
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次回は9月3日 (Abu Hakeem)
2010-07-13 00:42:46
アッサラーム アライクム。
平日でお忙しい中駆けつけてくださったとのこと、ありがとうございました。
マーシャーアッラー、お子さんにとってよい思い出となったようでよかったですね。
通訳へのお気遣い、ありがとうございます。きっとにささんも日本語-インドネシア語の通訳などのご経験があるのでしょうね。
そうそう、2階の女性たちは壁越しに覗きこまないといけないんですよね。テレビの設置とかはしてもらえないのでしょうか。
インシャーアッラー、いとこの結婚式が9月4日にあって来福しますので、それを機に前日3日の金曜日に金曜フトバをしに参ります。
タラーウィーフ礼拝の後はしんどいかもしれませんが、夜間のイバーダにお付き合いくださるなら講義を一つか二つご用意いたしますのでお申し付けください。
では、アッラーのご加護と祝福を!
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